Rackspaceが今日(米国時間4/25)、AppFormixとのパートナーシップを発表し、同社のOpenStackによるプライベートクラウドの顧客に、AppFormixのクラウドモニタリングとパフォーマンス最適化ツールを提供していくことになった。
このパートナーシップによりRackspaceはAppFormixのツールをライセンスし、Rackspaceを利用して自分たちのクラウドを管理しているプライベートクラウドの顧客全員に提供する。それによりR社の顧客はA社のリアルタイムモニタリング、アナリティクス、および最適化ツールにアクセスでき、またR社の技術者も、これらのツールを利用して顧客のクラウドを管理する。
Rackspaceにとって、これはやや異例な動きである。従来、同社のクラウド事業の技術的側面を管理するツールは、同社自身が作るのが通例だった…なんといってもRackspaceは、NASAと共に、OpenStackプロジェクトの創始者だ。Rackspaceのプロダクト管理担当シニアディレクターBryan Thompsonに、なぜ同社のOpenStack Private Cloudビジネスのために、ツールの内製でなくAppFormixを選んだのか、尋ねてみた。
彼は、最初は内製するつもりだったが、“AppFormixにはクラウドツール専門のチームがいた。チームと面談した結果、彼らがたいへん有能であることを知った。われわれがこれまでやろうとしていたことと、相性がとても良い。ツール作りに関しては、彼らにまかせた方が早い、と感じた”、と答えた。
それは、大企業がスタートアップを買収するときのよくある理由付けであり、Thompsonによると、内製よりも買収を選んだことで機嫌を損ねた社員も一部にはいるそうだ。
AppFormixのCEOでファウンダーのSumeet Singhによると、同社は必ずしもOpenStackオンリーの企業ではない。Googleが育てたコンテナ管理ツールKubernetesも、もちろんサポートしている。そして今では、KubernetesとOpenStackの併用は円滑にできるし、とくに問題はない、と。
AppFormixは昨年、August Capital率いるシリーズAのラウンドで700万ドルを調達し、すでにIntelなどとのパートナーシップにより、多くの顧客に同社のサービスを提供している。