一週間あまり前からの噂では、Rackspaceが売りに出ているということだったが、しかし今日(米国時間8/8)の同社の発表によると、何もかも洗いざらい売るのではなく、Webホスティング部門のCloud SitesをLiquid Webに売る、という話だ。
Liquid Web自身が、クラウド上のWebホスティング企業だから、両社は相性抜群で、同社が買収によって事業を拡大しようとしているように見える。
また両社はともに、献身的なカスタマサポートをマーケティングの柱にしており、Liquid Webによると、それこそが同社をWebホスティングのその他大勢から差別化する要素だ、という。
Liquid WebのCEO Jim Geigerが、声明文で言っている: “残念なことにこの業界は、サポートのないサービスがトレンドになりつつある。そこで、急成長しているデベロッパー企業や、デジタル世界のエージェンシー、デザイナーなどは、ヘルプが必要になったときに頼れる者がいないのだ”。
同社のプレスリリースによると、買収はあくまでも“顧客に喜んでいただくためだ”という。そしてRackspaceのCloud Sitesが加わったことによって、そのミッションをさらに拡大できる、と。
Cloud Sitesを得たことによってLiquid Webのサービスには、WordPress, Drupal, Joomla, .NET, PHPおよびそのほかの開発環境〜プロダクション環境のサポートが加わる。
テキサス州サンアントニオのLiquid Webは、Cloud Sitesを手に入れてもまったく何もいじらないし変えないから、Cloud Sitesの既存のユーザーもスムースに移行ができる、と約束している。移行といっても、会社のオーナーが変わるだけだ。またLiquid Webによると、Cloud Sitesの拡張も今後行っていく。
というわけで、良い話ばかりのようだが、実際どうなるかは今後の経過を見ないと分からない。Cloud Sitesの社員と既存の顧客は、移行が実際にどれだけスムーズかを、体験することになる。
Rackspaceの残りの部分に関しても、いろんな兆候からして、今後、売却は大いにありえる。その時期は、近いかもしれない。今はまだすべてが、水面下のようだけど。