Red Hatは今、340億ドルという巨額でIBMに買収されようとしているが、それが完了していない現時点でRed Hatは、独立企業としての買収を行っている。同社の今日(米国時間11/27)の発表によると、買収したのはテルアビブの初期段階のスタートアップNooBaaで、ここはエンタープライズのデータ管理を助け、単一のAPIによりさまざまなデータプロバイダーに容易にアクセスできるようにする。
最近のRed Hatは、エンタープライズによるハイブリッドクラウドおよびマルチクラウドの管理の支援を強調しているから、NooBaaの技術はその指向性によく合っていると言える。NooBaaの中核的なサービスはさまざまなデータサイロの一元化なので、Red Hatのポートフォリオの一員として適している。OpenShiftとOpenShift Container Platform、およびストレージサービスCeph Storageを抱えるRed Hatは、今すでに、幅広いハイブリッドクラウドツールを提供している。
Red Hatでストレージとハイパーコンバージドインフラストラクチャのゼネラルマネージャーを担当しているVP Ranga Rangachariが、今日の発表でこう述べている: “NooBaaの技術はわれわれのポートフォリオを拡張し、今日のハイブリッドおよびマルチクラウドの世界でデベロッパーのニーズを満たすわれわれの能力を強化する。同社の9名の技術チームをRed Hatにお迎えすることは大きな喜びであり、今後は共に、オープンなハイブリッドクラウド技術の指導的プロバイダーとしてのRed Hatを、より強固にすることに取り組んでいきたい”。
Red Hatの技術は、そのほとんどが実質的にオープンソースだが、NooBaaのコードは違う。しかしNoo Baaの計画では、しかるべきときに同社の技術をオープンソースにする予定だ。ただしその明確な日程等は、まだ未定だ。
NooBaaは、2013年に創業された。同社はこれまで、Jerusalem Venture PartnersやOurCrowdからある程度のベンチャー資金を調達しており、またAkamai Capitalからの戦略的投資も得ている。そのラウンドの規模は公表されていないし、また今回の買収の価額等も非公開だ。