Wall Street Journalの記事によれば、SamsungはGalaxy S5の販売成績が予測を40%も下回る不振となったことを受け、トップ人事の刷新も視野に入れた対策を検討しているという。今年のSamsungのフラグシップ・モデルの販売台数は1200万台に留まっている。これに対してGalaxy S4は1600万台だった。
この成績にSamsungはモバイル事業部の責任者で共同CEOのシン・ジョンギュン(申宗均)をCEOの職務から外、モバイル事業部の経営に専念させることを考えているという。 不振のモバイル事業の立て直しの采配は現在家電担当の共同CEO、ユン・ブクン( 尹富根)が担うことになるようだ。Samsungのテレビ事業は依然好調だ。
意思決定の集中化を進めることは大きく広がったSamsungの事業間の連携を効率化し、たとえば最近買収したSmartThingsをGalaxyシリーズのデバイスに統合していくことも加速させるだろう。しかし共同CEOを一人減らしたことで本当の意味で組織が活性化するかどうかは分からない。また半導体とディスプレイ事業の責任者であるクォン・オヒョン(権五鉉)も共同CEOであり、その地位に留まる見込みだという。
Samsungはアメリカ市場では好調を続けているが、中国を含む他の主要市場では売上がマイナス成長に陥っている Samsungのモバイル事業にはテコ入れが必要だ。依然として最大シェアを保持しているものの、短期の結果は下向きだし、中長期のトレンドについても、よくて頭打ちという状況だ。
Samsungが取るべき対策の一つはGalaxyの製品ラインの整理だと言われている。ユーザーを細分してそれぞれに合わせた製品を次々に発表することでこれまでSamsungはビジネスを成長させてきた。しかしここに来て、その戦略も限界に達し、Galaxyのブランドイメージをぼやけさせ、どれを買ったらいいかユーザーを迷わせるなど、メリットよりデメリットが多くなっていると言われる。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)