ふとSmartNews(スマートニュース)を開いてみるとスポーツカテゴリーで突然、ナイキの動画広告が自動再生された。そもそもスマートニュースは広告を入れていなかったはず。いきなりの動画広告の理由を執行役員の藤村厚夫氏に聞いたところ、4日正午から1日限定でテスト配信しているのだという。ユーザーが自動再生に好意を持ってもらえるかを検証するためで、広告配信技術は自社開発したそうだ。正式展開は未定だが、ユーザーのフィードバックを受けて今後の開発につなげたいとしている。
現時点でスマートニュースは、競合となるGunosy(グノシー)のような広告配信をしておらず、売り上げは「ほぼゼロ」(藤村氏)。グノシーはネイティブ広告などが好調で、毎月の売り上げが「数億円規模」とも報じられている。グノシーは24日、配信記事をキャッシュ化してオフライン環境でも閲覧できるようにしたのに伴い、メディア側に広告収益の一部を還元することも発表している。
メディア側への広告収益還元という意味では、スマートニュースも動いている。具体的には、メディア向けにXMLに基づく記事書式「SmartFormat(スマートフォーマット)」を6月27日に公開。メディアはこの書式に従って記事を入稿することで、関連記事リンクや広告を自由に付けられるようになる。藤村氏は、スマートフォーマット経由の広告収益は全額メディアに還元するといい、まもなく実現すると話している。