Snapchatの親会社、Snap Inc.は先週木曜日(米国時間3/2)に市場デビューを果たし、最初の2日間でいきなり大きく値を上げた。しかし、興奮の波はすでに去っている。3日目には12%以上暴落落した。
金曜日に27.09ドルで引けたSnapの月曜日の終値は23.77ドルと取引初日の始値24ドルを下回った。これでもまだIPO価格の17ドルより高いが、その価格で買うことができたのは選ばれた一部の投資家と資産価値の高い個人だけだ。
「この銘柄は少々しぼみ始めている」とRenaissance Capitalの代表、Kathleen Smithは言う。「株価はすでに本質を見ている人々の期待を超えている」と言ってSnapの水準以下の財務状態を指摘した。
IPO向けETFの管理もしているSmithは、Snapのすでに350億ドル(希薄化後)という時価総額に驚いたという。「この会社はアプリでガンでも治さない限り」評価額を正当化できない、と皮肉った。
Snapの空前の時価総額は既にAmerican AirlinesとHershey’sとHilton Hotelsを上回っている。今日の値下がりを見る限り、一部の投資家はSnapのアプリがこれに値するかどうか不安視していると思われる(同社にはSpectaclesというハードウェア製品もある)。
それでも全体的に見てIPOは成功と言えるだろう。株式発行により会社には34億ドルが入った。投資家の関心が強かったことを考えると、IPO価格をさらに上げて40億ドル以上調達することも可能だったかもしれない。
今回Snapがこれだけ熱意をもって迎えられたことは、他のテク系IPO候補にとって良い兆候と言える。AirbnbやUberを始めとする高い評価額の「ユニコーン」が何社も列をなしている。
数多くのIPO候補が上場をためらっているのは、最後の調達ラウンドよりも低い評価額になる恐れがあるからだ。Squareはその典型例だが、最終的には非公開時の評価額である時価総額60億ドルで取引された。
果たしてSnapがFacebookのように公開市場で大躍進するのか、それともTwitterのように乱高下するのかは時が教えてくれるだろう。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)