Snapchat、フィルター、スタンプ、そして議論となりそうな「リプレイ」機能を実装

クリスマスを前に、Snapchatがアプリケーションのアップデートを行った。今回のアップデートでフィルター(ビジュアルフィルターとスマートフィルターがある)やフォント指定機能、そして最も話題になりそうな「リプレイ」(replay)機能などが加わることとなった。

新しい機能で、一番利用頻度が多そうなのは「ビジュアルフィルター」だろう。写真にカラーエフェクトを加えるといったようなことができるようになった。どうすれば使えるのだろうと悩んでしまう人も多いと思うが、それはきっとティーンエイジャーじゃないからだ。右から左にスワイプすればフィルターを適用できるのだが、実は当方でもやり方を発見するのに10分ほどかかってしまった。カラーのフィルターが2種類で、白黒のフィルターもひとつ用意されている。

「スマートフィルター」というちょっと変わったフィルターも提供されるようになった。写真の上に撮影時間、温度、そしてこれが一番妙なしろものだが、撮影時移動速度をオーバーレイ表示することができる。単位はMPH(マイル単位の時速)だ。きっと早さを競う投稿合戦が行われることになるに違いない。

また大きなHelveticaフォントを選べるようにもなっている。これもおそらくは適用する方法がわからないという人が多いことだろう。テキストの入力ボックスを選んだ状態で、再タップすることでフォントが変更できる。

またフロントカメラで使えるフラッシュ機能も搭載されている。撮影時に画面が白く発光するのだ。自分撮りを行うときに、明るさを増すことが出来る。さらに最大7人までを「ベストフレンド」に登録しておくことができるようにもなっている。これらはいずれも「Settings」メニューの「Additional Services」から「Manage」画面を表示させて利用開始するようになっている。メインのUIに、新機能を使うための変更は一切加えられていない。

さて、問題になりそうなのは「Replay」オプションだ。利用オプションをオンにしておくと、1日に1度だけ、送られてきたスナップを再表示することができる。これはSnapchatの1度だけ表示してあとは永遠に消え去ってしまうというスタイルに反するものだと考える人もいる。再表示できるのは、ストリーム内で最新の画像ないしビデオのみではある。しかし再表示するようにするかどうかを「送り手」でなく「受け手」側で設定できることにより、この機能に反対する声も大きいようだ。メッセージ受信者は、ほんの一瞬だけ見せようとしたのかどうかという送り手の意図に関わらず、しっかり準備して2度目の再生をすることができるわけだ。

Snapchatとしては、利用回数の制限などを設けていることで、さほど大きな反対を招かないと考えているのかもしれない。またうっかり大事なところを自分の指で見逃してしまったり、写真だろうと思っていたら実は動画で面白い動きを見逃してしまったときなどには便利な機能であることも間違いない。

Snapchatは最近、特徴とする「はかなさ」(ephemeral)とは一線を画する機能をいろいろと試みているように思える。たとえば先日も24時間以内なら何度でもメッセージを閲覧できる「Stories」の機能を発表している。「Replay」機能については、Josh ConstineがSnapchat Sacrifices Ephemerality With New Replay Featureという記事投稿しているので、興味のある方はご覧頂きたい。

正直な所、今回のアップデートで提供されるようになった新機能は、どこで設定するのかよくわからないし、また利用時のUIも最悪に近いものだと感じる。但し今回のアップデートはテストの意味もあるのだろうと思う。本気で採用する段になれば、UIの方もより洗練されたものとなるのだろう。ただ、もう少しデザインにも気を配ってくれれば良いというのが本音の所だ。いずれにせよ、冬が終わる前には、またいろいろと新しい機能が出てくるに違いないだろう。

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(翻訳:Maeda, H


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TechCrunch Japan

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