SpaceX(スペースX)は、2020年に予定されている同社宇宙船に宇宙飛行士を乗せて飛ばす計画を、今後も十分に続けていけるほどの成果で今年を終えようとしている。Elon Musk(イーロン・マスク)氏が率いるこの宇宙企業は、米国時間12月22日、これまで何度も成功してきたパラシュートシステムのテストに成功。これで10度めの成功となるこのテストは、安全なシステムに向けての重要なマイルストーンであり、最新の設計が宇宙飛行士による実際の使用に耐えうるものであることを示している。
このパラシュートシステムは、宇宙飛行士が乗るSpaceXの商用宇宙船、Crew Dragonが地球への帰還時に大気圏に突入して以降の下降を遅くするために用いられる。現在の設計はメジャーなアップグレードとしては三度目のものでで、素材も縫い方も信頼性と強度を優先して改良されている。
[SpaceX: 昨日チームは、Crew DragonのパラシュートMark 3の一連の設計アップグレードテストの一環として、10度めの複数パラシュートによる着地テストに成功した。NASAの宇宙飛行士の安全な打ち上げと着陸に、一歩近づいた。]
2019年にマスク氏は、カリフォルニア州ホーソーンのSpaceX本社で行われたイベントで、来場したメディアやファンに向けて、Mark 3パラシュートシステムが実際に有人飛行に使用できると確信を持つためには、少なくとも10回連続でテストに成功する必要があると述べた。その再、NASAの管理官であるJim Bridenstine(ジム・ブリデンスティン)氏は、2019年中に10回連続で成功できるだろう、と言った。そして、そのとおりになった。
現在SpaceXは、有人飛行に向けての次の重要なステップを1月11日に予定している。それは「飛行中での飛行中止テスト」で、緊急時に機能すべき安全システムをテストする。そのシステムは打ち上げ途中で起動され、クルーを安全に打ち上げ船から離して安全なところへち運ぶ。それにより、異常事態に乗員を危機から救う。