Spotifyは、依然としてその使い放題の音楽ストリーミング(最近はポッドキャストも)サービスを順調に伸ばしている。しかし売上と利益はアナリスト予測に届かなかった。
本日(米国時間2/7)ポッドキャストにいっそう力を入れるためにGimletとAnchorを買収した、というビッグニュースとともに発表されたQ4決算によると、月間アクティブユーザー2.07億人は前年比約30%増、営業利益は初めての黒字で9400万ユーロ、純利益は4.42億ユーロと、Spotifyにとって営業利益、純利益、フリーキャッシュフローすべてがプラスになった初めての四半期となった。
しかしこうした力強い数字に、上場会社として大きな弱点の一つが影を落とした。収支の数値はアナリスト予測に届かなかった。
同社の収益は14.95億ユーロ(前年比30%増)だった。これは17.02億ドルに相当しアナリスト予測の総意である17.1億ドルを下回る。
しかし1株当たり利益で見ると、強力な純利益に支えられて予測を優に上回った。Spotifyによると、希薄化後EPSは0.36ドルで、アナリスト予測は1株当り0.22ドルの損失だった。
Spotifyはまだ比較的若い会社であり、今後もApple、Amazon、Googleらとの競争が続く中、一部の目標に届かなかったものの非常に順調に成長している。
中東地域で対象地域拡大を進めた結果、現在Spotifyは78カ国で利用されており、今年も増やしていく計画だ。利用時間は無料(広告付き)、有料ユーザーともに伸びており、同四半期中に150億時間分のコンテンツが消費された。
今後も音楽およびポッドキャスト両方でアドテックを利用して無料プランの拡大を図っていく、同社の有料プランも成長を続けており、収益の大部分を担っている。
現在有料ユーザーは36%アップの9600万人で、これはGoogle Homeとの連携プロモーション(初めてのハードウェアバンドル)の好調な実績とホリデーセールによるところが大きいとSpotifyは言っている。同社は有料プランの多様化を進めており、現在個人定期購読のほかに、学生および家族のプランを提供している。
有料定期購読ユーザーによる収益は、Spotifyの収益のほぼすべてを占めている。Q4の収益13.2億ユーロは全体の約88%で、総収益と同じく前年比30%増だった。1ユーザー当たり平均売上は4.89ユーロだった。
一方広告付きサービスの収益は1.75億ユーロに留まった。
同社のB2B事業も本格的に進んでいる。Spotify for Artists(曲の再生回数などSpoftify上のアーティストのビジネス面の情報を測定する)は30万人のクリエーターに利用されていると同社は言った。
GimletとAnchorの買収によってSpotifyが音声コンテンツを強化しようとしていることを踏まえると、Spotify for Podcastersの利用時間も増える可能性がある。現在1万人のポッドキャスターが同社の分析ツールを利用して聴取者数などのデータを取得しているとSpotifyは言っているが、これはまだまだ少ない数字だ。他の分析サービスとあわせて今後に注目したい。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )