Spotify(スポティファイ)は米国時間2月22日、ポッドキャストへの投資を収益化する計画について詳細を明かした。同社は、新しいオーディオ広告マーケットプレイス「Spotify Audience Network」を立ち上げると発表し、これにより広告主は、同社独自のプログラムであるSpotify OriginalsとExclusives、さらにはMegaphoneや作成ツールAnchorによるポッドキャストや、広告付きの音楽などのリスナーにリーチできるようになるという。また同社は、セルフサービス広告プラットフォームであるSpotify Ad Studioでもポッドキャストを提供する計画で、米国ではSpotify OriginalsとExclusivesを皮切りに、ベータテスト段階での提供を開始すると述べている。
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これは将来的にはサードパーティ制作のポッドキャストにも拡大していく予定だと、同社は22日のオンラインライブイベント「Stream On」の中で述べた。
現在、Spotify Ad Studioは2017年のサービス開始後、22の市場で広告主に利用されており、音声広告と動画広告の両方でSpotifyの音楽リスナーにリーチしている。Spotifyは、同サービスが最も急成長している購買チャネルであると述べたが、その成長を詳細に示す具体的な数字は提供しなかった。
しかし、広告サイドの大きなニュースは、新しいオーディオ広告マーケットプレイス「Spotify Audience Network」の立ち上げだった。将来の見通しに関する他のいくつかの発表と同様、Spotifyは、実際にSpotify Audience Networkがどのように機能するかの詳細については触れたがらなかった。同社は「サービスを開発する初期段階」にあるということ、そして後日、より多くの情報を共有できるだろうとだけ述べた。
しかし、特に広告で収入を得ようとしているポッドキャスターや、Spotifyの内外から、同社の数億におよぶオーディエンスにリーチしたいと考えている広告主にとっては、同社はこのマーケットプレイスを「ゲームチェンジャー」だと位置づけている。
このニュースは、2021年の初めにThe Vergeが報じた調査レポートに続くもので、それによれば、同社は小規模なポッドキャスターのためにスポンサーを見つけると約束したにもかかわらず、実はSpotifyが現在までのAnchorの広告のメインスポンサーであることがわかったという。Spotifyはそうした約束を果たすために広告マーケットプレイスとツールを構築する過程で、広告主へのアウトリーチを優先していなかったように見受けられる。
またSpotifyは、最近Megaphoneを買収したことで、2020年初頭に開始したストリーミング広告挿入(Streaming Ad Insertion、SAI)技術を、自社のオーディオ番組OriginalsやExclusives以外のパブリッシャーにも拡大していくことが可能になると明らかにした。現在、SAIは米国、カナダ、ドイツ、英国で利用可能だが、2021年には他の新しい市場にも拡大する予定だという。
SAIはデビュー以来、オーディエンスベースのバイイング、ネイティブ広告プレイスメント、クリエイティブパフォーマンスのレポートなどの新機能を展開している。2021年後半には、Megaphoneのポッドキャストパブリッシャーや「主要な」AnchorのクリエイターがSAIを利用できるようにするとSpotifyは述べている。
しかし、Anchorのクリエイターが収益を伸ばす方法は広告に限られない。
TechCrunchが以前報じていたように、数カ月以内に、Anchorクリエイターが最も熱心なファンに向けて有料のポッドキャストコンテンツをSpotifyで公開できるようにする新機能のベータテストを開始すると、Spotifyは簡単に述べた。
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タグ:Spotify、広告、ポッドキャスト、音楽ストリーミング
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(文:Sarah Perez、翻訳:Aya Nakazato)