ホテル業界向けの市場分析サービス「ホテル番付」を提供する空は11月1日、ベストウェスタンホテル系列の10施設へのホテル番付導入決定を発表した。
ホテル番付は、周辺ホテル・施設の客室価格や販売室数などをユーザーの代わりに自動で調査・分析。必要なタイミングで報告・提案してくれる、ホテルの客室価格決定のための市場分析サービスだ。
今回、ホテル番付を導入するのは、世界110の国と地域に広がるベストウェスタンブランドのホテルを、日本で展開する価値開発。同社が運営する以下の10施設にホテル番付の導入が決定している。
- ベストウェスタン札幌大通公園
- ベストウェスタンプラスホテルフィーノ千歳
- ベストウェスタン山形エアポート
- ベストウェスタンthe japonais米沢
- ベストウェスタンホテルフィーノ東京秋葉原
- ベストウェスタンホテル名古屋
- ベストウェスタンホテルフィーノ大阪心斎橋
- ベストウェスタン大阪塚本
- ベストウェスタン沖縄恩納ビーチ
- ベストウェスタン沖縄幸喜ビーチ
ベストウェスタンでは運営ホテル数が増加する中で、担当者が複数ホテルのプライシングを担当しており、負担が大きくなっていたという。適正価格の設定は職人技的な部分もあって、人材育成も難しい業務。価値開発は、ホテル番付について「マーケットの動きを素早く可視化でき、時間短縮・売り上げ改善チャンスの発見に役立っている。各施設でホテル番付の無料体験をし、現場のスタッフも活用してくれたので、全面的に導入を決めた」とコメントしている。
空はホテル番付を2017年8月にリリースする前に、客室料金設定を効率化する「MagicPrice」をリリースしている。市場分析のみ行うホテル番付と、プライシングまでできるMagicPriceの2つの製品をラインアップする形だ。だが、最近ではホテル番付を優先してプロダクトアップデートを進めてきた。
先月もホテルニューオータニ系列施設での導入が決まるなど、続々と宿泊施設への導入が進むホテル番付。そんな中、クライアントからは「ホテル番付の持つ市場分析機能と、MagicPriceが持つプライシング機能を一貫してサポートするようなサービスがほしい」との声も上がっているそうだ。
ホテル番付のプロダクトアップデートが一段落し、軌道に乗り始めたこともあって、空では年内にもホテルのレベニューマネジメント業務を一貫して支援するような、上位サービスのローンチを予定しているという。
ホテル番付は、昨年開催されたTechCrunch Tokyo 2017 スタートアップバトルで最優秀賞を受賞したプロダクト。今年のTechCrunch Tokyo 2018では、空 代表取締役の松村大貴氏が、受賞以降のプロダクトアップデートやこの1年の事業の成長について紹介してくれる予定だ。