TikTokが「牛乳ケースチャレンジ」の動画を禁止、危険性からユーザーを守るため

TikTok(ティックトック)は、ユーザーの間で流行している「milk crate challenge(ミルククレート・チャレンジ)」を、このトレンドに参加した人が重症を負う恐れがあるとして、そのプラットフォーム上で禁止することにした。ミルククレート・チャレンジは、牛乳ボトル用のプラスティック製ケースをピラミッド状に積み上げ、その不安定な構造の上を歩いて乗り越えようとするものだ。

同社の広報担当者は、TechCrunchに宛てたメールで次のように述べている。「TikTokでは、危険な行為を助長したり賛美したりするコンテンツを禁止しており、そのようなコンテンツを抑止するために、動画を削除し、検索するとコミュニティガイドラインにリダイレクトするようにしています。私たちは、オンラインでもオフラインでも、みなさまが慎重な行動を取るように促していきます」。

この流行に沿ったほとんどの動画では、TikTokユーザーが、その場しのぎで積み上げられた牛乳ケースの片側から上り、もう片側から降りることを目指しながらも、途中で地面に転がり落ちる様子が見られる。複数の医療従事者が、この流行と参加者の危険性について、ソーシャルメディアで懸念を表明したことから、今回の禁止措置に至った。

現在はTikTokのアプリで「milkcratechallenge」と検索すると「検索結果はありません」という表示が出て「このフレーズはコミュニティガイドラインに違反する言動またはコンテンツと関連している可能性があります。TikTokは楽しく、オープンで健全な環境づくりに努めています」と表示される。しかし、ユーザーが「milk craate」や「milk cratee」のように、ミルククレート・チャレンジに関連するキーワードを誤った綴りで検索すると、このトレンドに沿った一部の動画がまだアプリで表示されてしまうこともある。これらの動画の再生回数はそれほど多くはないものの、禁止措置の隙間をすり抜けてアプリ上に残っていることには注意が必要だ。

TikTokの人気上昇にともない、ここ数年の間に数多くの危険なチャレンジが同プラットフォーム上で流行してきた。2019年に流行した「throw it in the air(空中に投げる)」は、TikTokユーザーが何人かで円陣を組み、誰も動いてはいけないとして、自分たちの上に空中にアイテムを放り投げ、落ちてくるその物が誰に当たるかを、床に置いたスマートフォンで撮影するというものだった。2020年、このアプリで流行した「skull-breaker(頭蓋骨破壊)」は、3人が並んで立ち、一緒にジャンプするように持ちかけながら、(騙された)中央の1人がジャンプすると両側の2人が足払いして中央の人を後ろ向きに転倒させるというものだ。このチャレンジでは10代の若者が入院したため、刑事責任を問われることになった。

最近のミルククレート・チャレンジを含むこれらの危険なトレンドから、TikTokはユーザーに危害が及ぶ状況を防ぐため、行動を起こさざるを得なくなっている。

画像クレジット:Lionel Bonaventure / Getty Images

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(文:Aisha Malik、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

投稿者:

TechCrunch Japan

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