Twitterは偽情報ラベルの適用拡大を検討、トランプ大統領の発言にも適用されるのか

トランプ大統領は、著名ユーザーたちから流れ出た偽情報でまたしてもTwitterに喧嘩を売ってきた。

このところトランプ大統領は、Lori Klausutis(ロリ・クラウスティス)氏の死にまつわる陰謀説をツイートしまくっている。クラウスティス氏は、2001年に元下院議員のJoe Scarborough(ジョー・スカーボロ)氏がフロリダのオフィスで死んでいるのが発見された。検察医の報告によると、このおぞましい死亡事件は、本人も知らなかった心臓疾患が原因であると結論付けられた。スカーボロ氏は政治評論家であり、MSNBCの「Morning Joe(モーニング・ジョー)」というテレビ番組の司会者を務めているが、トランプ批判で知られ頻繁に大統領の怒りを買っている。

医学的な評価も、彼女の死に何らかの凶悪な行為が関わっていたことを示唆する証拠がひとつもないことも、最近になってこの事件を蒸し返すツイートを続けるトランプ大統領の歯止めにはなっていない。

「フロリダで起きた異常者ジョー・スカーボロのコールドケースは、いつ開かれるのか?」と、トランプ大統領は5月の中旬にツイートした。その1週間後、トランプは「法医学の天才を起用して追求し続けろ!」と昔の迷宮入り事件に関して支持者を焚きつけた。

ドナルド・J・トランプ「頭部の打痕? 彼の机の下に遺体が? 直後に議員辞職? フロリダでは大論争の的だ。あいつは変人だ(信用もない)。法医学の天才を起用して追求し続けろ!」

TechCrunchに提供された声明で、Twitterは「これらの発言によりご家族にもたらされる苦痛、世間の注目を浴びることに対して、深く憂慮します」と表明している。

「私たちはこのような問題の発展を防ぐべく、より効果的な対処ができるように、現製品の機能とポリシーの拡張にあたっています。また、そのような変更が迅速に実施できるよう願っています」とTwitterの広報担当者は話している。

製品とポリシーの変更とは何を指しているのか、私たちはTwitterに具体的な返答を求めたところ、同社は「合成または操作されたメディアに関するポリシー」と新型コロナウイルス(COVID-19)関連の偽情報に関するブログ記事を案内してくれた。同社は、偽情報のラベル添付の範囲を、現在のカテゴリーから拡大すると言及している。

木曜日の午後、Twitterはファクトチェックのためのリンクを、郵便投票に関する偽りの主張を含むトランプ大統領の2つのツイートに、密かに追加した。

関連記事:Twitterはトランプ大統領の投票に関する偽りの主張にファクトチェックの警告ラベルを添付(未訳)

Twitterはトランプ大統領による最近のスカーボロ氏疑惑のツイートに対しては、ラベルも警告も添付しない予定だが、ブログでは将来的にこうした事態による被害を軽減するためにラベルを使う可能性が示唆されている。それが、人を犯罪者呼ばわりする根も葉もない言いがかりへのラベル付けを意味するのか、または合衆国大統領のこうした主張へのラベル付けを意味するのかは、直に判明する。

2020年3月にTwitterは、ホワイトハウスのソーシャルメディア担当官であるDan Scavino(ダン・スカビーノ)氏の動画とトランプ大統領のリツイートに、「操作されたメディア」のラベルを添付した。大統領のアカウントに対する処置としては異例だ。民主党大統領候補と目されるJoe Biden(ジョー・バイデン)氏が、トランプの再選を呼びかけているかのような誤解を招く編集が加えられた動画だ。

Twitterが私たちに示したこのブログ記事によれば、同社はすでに「さまざまな種類の根拠のない主張や噂に関連する内容を含むものには必要に応じて」新しいラベルを添付する旨を発表している。

既存のカテゴリー、つまり新型コロナウイルス関連の偽情報や操作されたメディアの範囲に含まれる場合でも、Twitterはこれまで大統領(インターネットで偽情報を連発しているにも関わらず)などの著名人のアカウントへのラベル添付をためらってきた。

Twitterは先日、ツイートを隠し読みたい人がクリックしたときにだけ表示するという警告システムも導入した。そうしたツイートは「人を傷つける恐れ、誤解を招く情報」が含まれるという警告文で隠される。

トランプ大統領が根拠のない陰謀説を蒸し返したことから、若きロリ・クラウスティス氏の残された元夫であるT.J. Klausutis(T・J・クラウスティス)氏は、TwitterのCEOであるJack Doesey(ジャック・ドーシー)氏宛に、大統領のツイートの削除を求める手紙を書いた

その手紙の中でクラウスティス氏はドーシー氏に、夫の務めとして、死後も妻の思い出を大切にしていると語っている。「私のお願いは簡単です。これらのツイートを削除してください」とクラウスティス氏は書いていた。

「私みたいな平凡なユーザーが、そのようなツイートをしたらプラットフォームから罰せられるでしょう。私はただそのツイートを削除して欲しいだけなのです」

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画像クレジット:Chip Somodevilla

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(翻訳:金井哲夫)

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TechCrunch Japan

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