2021年バーチャル投資家イベントを前に、Twitter(ツイッター)は米国時間2月25日朝、ユーザーベースと売上高の成長、プラットフォームでの新機能展開のスピードアップに焦点を当てた3つの長期目標を発表した。年間総売上高を2020年の37億ドル(約3929億円)から2023年に75億ドル(約7965億円)以上に「少なくとも」倍増させるのが目標だと同社は述べた。また、2023年第4四半期までにmDAUを少なくとも3億1500万人にするとしている。mDAUはTwitterが独自に定めたメトリックで「収益化可能な」デイリーアクティブユーザーを指す。
この数字は2019年第4四半期のmDAU1億5200万人というベースから約20%の年平均成長率となる、と米証券取引委員会に提出された書類に示されている。
We’ve set ambitious goals and a clear strategy to accelerate innovation and growth. #TWTRAnalystDay pic.twitter.com/U1WnhimXs3
— Twitter Investor Relations (@TwitterIR) February 25, 2021
Twitterにとってアクティブユーザー数の成長は難しいものだった。成長は緩やかな傾向にあり、あるいは時に現状維持だった。例えば同社の直近の決算によると、2020年第4四半期のmDAUは1億9350万人が予想されていたが、実際には1億9200万人だった。投資家らはTwitterの期待外れのmDAUに、あるいは減少する月間ユーザー成長を隠すために独自のユーザーベースメトリックを開発することにすら慣れている
いずれにしても、Twitterの長期計画は同社がようやくユーザー成長を確保できると確信していることを示している。この成長はおそらく新機能への投資によるものだろう。
提出された書類の中で、Twitterは「2023年末までに開発速度を倍にする」と記した。これは「直接mDAUや売上高に貢献する」機能のリリース数を倍にすることを意味する。
この前に、Twitterはここ数カ月かなり活発だった。2020年末に同社は世界のユーザー向けにFleetsという「ストーリー」機能を立ち上げた。またClubhouseのライバルとなるTwitter Spaces、Birdwatchとして知られるコミュニティ主導の誤情報を暴く取り組みを含め、いくつかの新機能を現在テストしている。そして同社はすでにTwitterウェブサイトに統合されているニュースレタープラットフォームのRevueを買収した。また、プロダクトチームを構築するために小さな買収も行った。ここにはソーシャルアプリのSquad、ストーリーテンプレートメーカーのChroma Labs、ポッドキャスティングアプリのBreakerが含まれる。
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新機能はTwitterの使用増につながるかもしれないが、売上高の成長は広告だけに頼らない多様化からもたらされる。Twitterはサブスクプロダクトを構築する計画について何回か言及したことがある。2021年に開始するが、すぐには売上高には表れないと同社は述べていた。また、さまざまな消費者向け有料機能など、収益につながりそうな他の分野も調査する。
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Twitterは本日「オーディエンスを増やし、ブランドとダイレクトレスポンスの両方で広告マーケットのシェアを獲得することで」75億ドル超という目標を達成する計画だと公言した。しかしサブスクの計画については言及しなかった。
投資家らはTwitterの発表を好意的に受け止めている。同社の株価は記事執筆時点で7%上昇している。
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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi)