ツイッターの世界に嫌がらせ(ないし迷惑)ツイートがあるのは誰もが知っての通りだ。迷惑ツイートを行う利用者を一時的ないし永久に追放するような対策もとられてはいるが、どうも効果を示していない様子。
そうした中でTwitterは、少々的外れに見える対策をとるにいたった。すなわち、これまでの卵アイコンを放棄してみようと考えたのだ。
TLNRなブログ記事によれば、Twitterを利用し始めたばかりの人に割り当てていた卵アイコンを、上半身のシルエットを描いたユニセックスなアイコンに変更することにしたとのこと(訳注:ブログ記事の投稿日付は3月31日)。
Twitterでは2010年以来、新たなアカウントでは卵アイコンが表示されるようにしていた。いまではこの卵アイコンはすっかりTwitterブランドの一部として認知されるまでになっている。熱心なTwitter利用者ならずとも、Twitterの卵アイコンは知っているという人も多い。CNNなどで政治家やセレブのツイートを映すとき、画面には卵アイコンが表示されることも多い。
今回の変更についてTwitterはいろいろな理由を挙げて説明している。個性のない一般的なアイコンを使えば、利用者が独自のプロフィール画像をアップロードしたくなるのではないかというのは、確かに一理あるところかもしれない。
ただ、迷惑ツーとの解消のため、というのはどうだろうか。
迷惑ツーとをする人の多くが卵アイコンであることは事実かもしれない。「ネガティブな振る舞いをする人と卵アイコンには関連があるように見える」と、Twitterは考えているようなのだ。
しかしそれは事実だろうか。
おそらくは、卵アイコンから発せられた迷惑ツイートが、新しいアイコンから発せられるようになるに過ぎないように思われる。デフォルトアイコンの変更は、傷を覆い隠す絆創膏のようなものに過ぎず、結局のところ迷惑ツイートを減らすようなことにはならないと思われる。
どのようなアイコンが用いられているにせよ、迷惑ツイートは迷惑ツイートで、そして卵アイコン以外からの迷惑ツイートも多数存在しているのだ。
Twitterは、役に立たない「対策」のために、自らが生み出した独自のキャラクター(卵アイコン)を葬り去ることになってしまうわけだ。@リプライやいいね導入のときと同様に、小手先のことにこだわっているように見えなくもない。
問題は卵アイコンではないのだ。より根本的で実効的な解決策を講じるべきだと思われる。
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(翻訳:Maeda, H)