Twitterアプリのコード内からライブ配信アプリPeriscopeの閉鎖案内を発見

このところTwitter(ツィッター)はビデオに熱心だ。Twitter Liveを作ったり、最近ではFleets(未訳記事)を立ち上げたりして、ユーザーがその短い意見とリンクと写真と一緒にもっと多くの動画を共有できるように努めてきた。しかしその過程で同社は、そのほかの大きなサービスをスリム化していたようだ。Twitterアプリのコードをよく見ると、大好評でローンチしたビデオのライブ配信アプリPeriscope(ペリスコープ)は引退へ向かっているように思われる。

具体的な日程などはまだわからないが、名探偵のデベロッパーであるJane Machun Wong(ジェーン・マチュン・ウォン)がTwitterアプリのコード内に見つけたある行には、Periscopeの閉鎖案内へのリンクがある。ただし、そのリンク先にはまだ何もない。

Jane Machun Wong:Twitterアプリの中で見つけたテキストによると、Periscopeの今後のバージョンには閉鎖案内があり、ユーザーをそのアプリに関するFAQページへを案内する。

「Persicopeの現在のバージョンのコードにはこのような閉鎖への言及はない」とウォン氏は説明している。同氏によると「2つのアプリが同じコードを共有しているので、Twitterが所有する2つのアプリの統合で、そのテキストが上図スクリーンショットのようなTwitterのコードに紛れ込んだのではないか」とのこと。同氏が見つけたことに対するTwitterの反応が判明次第、この記事をアップデート予定だ。

もし、これでPeriscopeが引退になるのなら5年の生涯を閉じることになる。Twitterは、Periscopeを立ち上げ前に買収(未訳記事)。この件はTechCrunchが特ダネで報じた。この買収はTwitterのビデオ、中でも特にライブのビデオに力を入れていく動きの一部だった。当時その動きは、彼らが何を考え、何をしていたにせよ、Twitterがメディア企業と「市民ジャーナリスト」と、自分の言葉を広く発言したい人々のための独自のプラットホームになっていくことを意味していた。

当時のTwitterはまた、2015年当時の人気アプリだったMeerkat(ミーアキャト)のバイラル成長を抑えようとしていた(未訳記事)。しかし、長期的には競合にならなかった。最終的にMeerkatは、Periscopeの影響や大衆的人気を集められなかったためにサービスを終了したからだ。その後、Meerkatの開発メンバーは対話的ビデオチャットアプリHousepartyを開発して再起したが、Fortniteの開発元であるEpic Gamesが注目し買収した(未訳記事)。

一方Periscopeは、立ち上げ時からTwitterの一部として別の道を進んだ。Periscopeは独立のアプリであり続けたが、そのチームと特に創業者のKayvon Beykpour(ケイボン・ベイクポウ)氏は、Twitterの製品開発の中核メンバーになった(未訳記事)。

Periscopeのアプリとしての中心的な部分は「Twitter Live powered by Periscope」になり、APIアクセス(未訳記事)やその他の機能が増えた(未訳記事)。TwitterはPeriscopeよりもTwitter Liveのコンテンツを宣伝しており、@TwitterLiveをフォローするとこのライブ配信機能を使っている人や組織のハイライトを見ることができる。Twitterはライブ配信機能は、ライブ配信が中心のスタンドアロンアプリではなく、メインプラットフォームの組み込み機能として提供されている。この流れはInstagramやFacebookなどの主要ソーシャルアプリが辿った道だ。

Periscopeは、独立したブランド、そしてアプリとしてゆっくりと死を迎えつつあるが、これは特に新しい話ではない。2016年末にTechCrunchでEditor-At-Largeを務めるJosh Constine(ジョシュ・コンスティ)が、Periscopeは沈みつつある(未訳記事)という記事を書いた。

一方でPeriscopeが順調であるというデータもある。AppAnnieのランキングは、ほとんどの市場で本質的にトップ100のソーシャルネットワーキングアプリの中に入っている。現在のアプリストアの大きさを考えると悪い数字ではない。しかし全体のランキングを見ると、Periscopeは主要な市場では知名度が低すぎるのだ。結局Periscopeの人気があまり伸びなかったのは、オーナーであるTwitterのサービスの人気が大きすぎたためでなく、ビデオの人気の中心がTikTokのようなスタイルに変わってきたからだ。

TikTok効果といえば、今年に入って中国ByteDanceが所有するこの人気アプリが国家安全保障上の利益をめぐる規制上の苦境に陥った時、TwitterがTikTokを買収するかもしれない企業(The Wall Street Jounal記事)して報道された(結局はいまでもByteDanceがそのまま運営しているが)。ここでTwitterのTikTokへの関心の理由として、Vineを葬ったことへの後悔(Gizmode記事)を挙げないわけにはいかない。

Vineは、2012年にTwitterが買収した人気のショートビデオアプリ(未訳記事)だ。しばらくは好調でバイラルな人気も獲得した(未訳記事)。しかし2016年にVineのサービスは閉鎖され、TwitterのビデオへのフォーカスはPeriscopeへ移った。

振り返ってみると、TwitterがVineを保持し、サービスを構築するための努力と投資を惜しまなければ「何ができたのか」と疑問に思った人がたくさんいるはずだ。また、初期のタイミングでTwitterが買収しなかった場合に何がが起こったかもしれない。しかし、それはまた別の話だ。

もしPeriscopeがこのまま沈んでいくことになったとしたら、それはまた疑問を抱かざるを得ない。いったい何が起こっているのだろうか?つまるところ、Twitterのアプリ内にライブビデオ機能があっても主役にはなれない。ByteDanceのTikTokようなショートムービーサービスが誕生したように、ライブビデオが今後の主流になるのではと考えずにはいられない。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Twitter、Periscope

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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