2013年にリークした売上ダッシュボードのスクリーンショットを別にして、Uberは(殆どの非上場スタートアップ同様)乗車記録に関するデータを一切公表しないことで知られている。
このたび、市議会による相乗り会社の新規ドライバー採用制限に関する投票を前に、ビル・デブラシオ、ニューヨーク市長と戦うべく、Uberはニューヨーク市における過去2ヵ月間の正確な乗客数を公表した。
56ページにわたるExcel文書の中で、同社は過去2ヵ月間の乗車数とアクティブドライバー数(路上でUberアプリを立ち上げているドライバー数)を1時間毎に詳しく報告している。さらに同社は、ニューヨーク中央ビジネス街で最も渋滞のひどい59番街以南地区から乗車したものの区別している。
デブラシオ市長は、Uberや他の相乗り会社がニューヨーク市の渋滞悪化の主要因であると主張しているが、Uberが今日公表したデータはそうでないことを示している。
Uberのデータによると、ニューヨーク市のUber台数は、実はイエローキャブよりずっと少ない。7月19日の24時間中、Uberプラットフォームにいたドライバーは平均3198人だった。一方、同市には1万3400台以上のタクシーがいて、うち67~85%が同時に路上にいる。
公表されたデータからわかるいくつかの興味深い事実:
6月にUberは、ニューヨーク市で349万2389回客を拾った。これはニューヨーク市イエローキャブの月間利用回数1400万回以上と比べると見劣りするが、それでも比較的新しい企業としては驚くべき数字だ。
Uberがニューヨーク市で最も忙しいのはほぼ常に深夜で、午後9~12時には1時間当たりの乗車が1万回(1分当たり150回以上)近い日もある。
Uberは明日の投票を見越して、デブラシオ市長およびニューヨーク市議会に激しいメディア戦争を仕掛けている。今日のデータ発表に加え、同社は現在New York Timesウェブサイトのトップに掲載されているバナー広告も購入した。
デブラシオ市長は、他の市庁関係者(同市会計責任者のScott Stringerを含む)がUberや他の相乗り会社を公然と支持している中、確固たる信念で同法案を支持している。
NY Daily Newsの論説で同市長は、「ニューヨーク市は来年2万5000台以上車が増える事態に直面している ― これは市内のイエローキャブ総台数の約2倍に相当する」と書いた。
ちなみに、TechCrunchが入手した記録によると、ニューヨーク市のタクシー業界はデブラシオ市長の選挙運動に50万ドル以上を寄付しており、不動産業界に次ぐ第2位の寄付団体である。また、新規ドライバー登録を制限する法案は、3ヵ月前にタクシー業界が最初に起案した。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)