大きな物議を巻き起こしたことで一般メディアでも知られるようになったUberの共同ファウンダー、元CEOのトラビス・カラニックが10100 Fundと呼ばれる投資ファンドをスタートさせることを発表した。
カラニックのTwitterアカウントによれば、新ファンドは大規模な職の創造」に注力するという。
投資分野には不動産、コマース、中国やインドなどの新興市場におけるイノベーションなどが含まれる。
新ファンドはカラニックが取締役会やNPO、スタートアップへの投資など舞台裏で進めてきた努力を総合し、システム化する試みのようだ。
カラニックの投資先は、ファンドの名称から察するに、社員が10人から100人の会社らしい(このサイズのスタートアップは成功したときの成長率がもっとも高い)。
TechCrunchはカラニックにコメントを求めているので、回答があればアップデートする。
Twitterのユーザーの1人はカラニックはファンドの名称を再検討したほうがいいと勧めている。トラック・ドライバーがよく使うCB無線の世界では10-100は「トイレに行く」ことを意味しているのだそうだ。
名前はともあれ、カラニックには潤沢な投資資金があるはずだ。
報道が事実なら、カラニックはUberの持ち分の3分の1近くを売却する。SoftBank GroupのUberの評価額が480億ドル(それでも最後の資金調達ラウンドの際の会社評価額と比較すれば大幅に値下げされている)なので、もしカラニックが所有するUber株の29%を売却しようとしているなら、14億ドルの価値がある。
カラニックは昨年6月にUberのCEOを辞任したが、取締役会には留まっており、Uber株の10%を所有している。
この売却が計画どおり完了すればカラニックは大富豪となるが、2016年10のVanity Fair New Establishment Summitでは、「自分は家のローンを毎月返済しているが、Uber株は1株も売るつもりはない」と断言していた。
しかし2017年を通じてカラニックには数々の苦難が降りかかった。 Uberにはセクハラ、知的所有権を盗んだされる訴訟、司法省による捜査等々だ。またカラニックは個人的な悲劇にも見舞われた。
しかしカラニックは数々の失敗の後で低評価だったUberに奇跡的成長を遂げさせた。今回の投資ファンドではカラニックは誰もが異論なくプロだと認める分野に戻るのだろう―つまりスタートアップを成長させることだ。
画像; Wang K'aichicn/VCG/Getty Images
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)