Upward Farmsがペンシルバニア州に広大な垂直農場の開設を計画

ブルックリンに本拠を置くUpward Farms(アップワード・ファームズ)は今週、25万平方フィート(約2万3000平方メートル)の巨大な垂直農場を建設する計画を明らかにした。2023年初頭のオープンを目指しており、場所はペンシルバニア州北東部のルザーン郡に設けられる予定だ。限られた土地の有効活用を謳っているはずの垂直農場としては非常に大きな面積であり、競合他社の施設と比べると数倍の広さだ。この場所はUpwardにとって3番目の農場となる。

この農場では、特にマイクログリーン(若芽野菜)に注力することになっている。マイクログリーンは、他の作物に比べて柔軟性が高く、必要な空間が小さくて済むため、屋内栽培する作物としては人気が高い。競合他社の多くが採用しているハイドロポニック栽培やエアロポニック栽培ではなく、Upwardではアクアポニックスを採用する。これは魚を利用した循環型システムで、天然の肥料を生成して植物を育てるというものだ。

このシステムのおもしろい工夫点は、同社がそのアクアポニックスで育てた農作物だけでなく魚(バス)も販売するということだ。ニューヨークのWhole Foods(ホールフーズ)の一部店舗で農産物を販売するのに加えて、ブルックリンのGreenpoint Fish & Lobster(グリーンポイント・フィッシュ・アンド・ロブスター)で、ストライプバスの販売も始めるつもりであることを、同社は2021年12月に発表した。

画像クレジット:Upward Farms

「この新しい施設により、これまで西海岸から作物を受け取るまで1週間かかっていたのに対し、私たちは全米で最も人口の多い地域の1億人近い米国人に、1日で届けることができるようになります」と、共同創業者兼CEOのJason Green(ジェイソン・グリーン)氏は声明の中で述べている。「これは、食物をどこでどのように栽培するかということについて、世界的に大きな影響を与えるローカルなサクセスストーリーであり、また同時に、次世代の製造技術でもあります」。

Upwardは、2023年の初めにこの農場で穫れた作物の販売を開始する予定だ。2021年のシリーズBラウンドで1億2100万ドル(約138億円)の資金を調達した同社は、2023年にはさらなる市場への拡大も計画している。

画像クレジット:Upward Farms

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(文:Brian Heater、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

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TechCrunch Japan

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