Via、現代自動車、Aptivが米国でロボタクシーサービスを2021年上半期に展開

Hyundai(ヒュンダイ、現代自動車)とAptiv(アプティブ)の合弁企業Motional(モーショナル)と、オンデマンドシャトルスタートアップのVia(ビア)は2021年上半期に米国の都市の公道でロボタクシーサービスを展開する計画だ。オンデマンドシェアリングロボタクシーの「青写真」を描き、こうしたドライバーレスの車両をどれくらい大量輸送機関に統合できるかを調べるのが目的だ、と各社は話した。

今回の提携とサービスについて、詳しいことはまだわかっていない。詳細は後日明らかにすると語り、サービスを展開する都市、サービスの対象となる地理的範囲、使用される車両の台数やタイプについての情報はなかった。明らかにしたのは、Motionalがすでに事業を展開している米国の都市の1つでサービスを立ち上げる予定で、ボストン、ピッツバーグ、ラスベガス、サンタモニカから絞り込むということだ。

画像クレジット:Via

提携によりMotionalの自動走行車両は、Viaのプラットフォームにコネクトする。Viaのプラットフォームは予約、ルート案内、乗客と車両の割り当て、身元確認、顧客エクスペリエンス、車両管理などに対応する。今回の提携は、MotionalがラスベガスでLyft(リフト)と結んでいるものと似ている。

提供しようとしているロボタクシーはまだ「ドライバーレス」サービスではない。すべての自動走行車両の運転席にはセーフティオペレーターが乗り込む。しかし、商業展開の開始を目指していると周知した上で、MotionalとViaはサービス提供でユーザーに料金を請求できる。ユーザーは一般市民に提供されているViaのプラットフォーム経由でロボタクシーサービスを利用できる。このプラットフォームでは、Waymoのアーリーライダープログラムで採用されているプラクティスと同様、ユーザーがあらかじめ審査されたり、秘密保持契約にサインしなければならないということはない。

トランジットネットワークの一環であるオンデマンドのシェアリングロボタクシーサービスの商業展開に向けてはハードルだらけだ。車両はオンデマンドで、最適なルートを選択し、複数の乗客とシェアされるものでなければならない、とMotionalとViaはいう。新型コロナウイルスのパンデミックが事態をさらに複雑なものにしているが、ただチャンスでもあるとMotional社長兼CEOのKarl Iagnemma(カール・イアグネマ)氏は指摘する。

「新型コロナが交通機関についてのとらえ方や消費者需要をよりフレキシブルにし、またさまざまなオプションをともなものへと変えているという特殊な時期にこのパートナーシップは結ばれた」とイアグネマ氏は発表文で述べた。同氏は、調査対象となった米国人の70%が新型コロナ感染リスクが交通手段の選択に影響を与えてると答え、5人に1人がパンデミック以前よりも自動運転に関心がある、とするMotionalが最近行った調査(Medium投稿)に言及した。

ViaとMotionalは、パーテーション、マスクのような個人防護具、頻繁な消毒、車両利用者の健康と安全を確保するための接触追跡など幾重もの安全策を講じてサービスが提供されると述べた。

自動走行車両を配車するためにプラットフォームをどのように使うことができるか、Viaはすでにテストとデモンストレーションを行った経験がある。2019年10月にVia、現代自動車、中国AV企業のPony.aiはカリフォルニア州アーバインでBotRideサービスを提供すべく提携した。このサービスでは、Pony.aiの自動運転システムとViaの配車サービスプラットフォームを活用した現代自動車の電動自動走行車Konaクロスオーバーを展開した。またViaはNavyaとAurrigoとともに、豪州ニューサウスウェールズ州での「BusBot」AVサービスでデモンストレーションも行った。

カテゴリー:モビリティ
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(翻訳:Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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