WannaCryを阻止した英雄マーカス・ハッチンズ、法廷で無罪を主張、ツイッターに復帰

マルウェアWannaCryの攻撃を独力で無効化したセキュリティ研究者が、DefConカンファレンスの帰路FBIに逮捕されて以来、久々にオンライン復帰した。Marcus Hutchins、別名@malwaretechは、月曜日(米国時間8/14)ウィスコンシン州連邦裁判所に罪状認否のために出廷し、無罪を申し立てインターネットアクセスを許されるべきだと主張した。Hutchinsは、2014年の銀行を狙ったマルウェアKronosに関わったとされる6件の罪に問われている。

当初Hutchinsは逮捕後のインターネット利用を禁止されていた。今日の法廷でHutchinsは、ほぼ自由なインターネットアクセスを許可された。唯一の制約は、彼がWannaCryを阻止するために作った“sinkhole”を触らないことだけ。Hutchinsは、当然逮捕後初となるツイートを発信し、裁判について説明し多くの支持者に感謝の意を表した。

[今も裁判中で、家に帰ることは許されず拘束されているが、オンラインに出ることが許された。もうすぐ自分のパソコンも戻ってくる。]

[DefConですること:パーティーに参加する、レッドロックキャニオンに行く、射撃に行く、FBIに起訴される、スーパーカーをレンタルする]

ひとつ注目すべきこととして、 International Business Timesの報道によると、政府はHutchinsに対するこの裁判を「歴史的」なものと認識しており、最近のマルウェア蔓延を防いだ彼の役割を認め、もはやHutchinsを脅威と捉えていないことを示唆している。この発言は彼にとって吉報と言えそうだ。

英国市民であるHutchinsは、米国内を自由に移動することが許されており、10月23日予定されている裁判までの間、ロサンゼルスに移住する。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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