Waymoの自動運転トラックがニューメキシコとテキサスでのテストを開始

Waymo (ウェイモ)は米国時間1月23日、米国テキサス州とニューメキシコ州の一部で、自動運転長距離トラックのためのマッピングを開始し、最終的にはテストを行うことを発表した。これがロボタクシービジネスを超えてコアビジネスを拡大しようとしているAlphabet(アルファベット)の子会社の最新の動きだ。

Waymoは、1月23日朝のツイートで、ここが「興味深く有望な商業ルートである」ために、これらのエリアを選んだのだと述べている。またWaymoは同時に、同社の自律運転システムブランドである「Waymo Driver」を、「新しい輸送ソリューションを作成する」ためにどのように使うことができるかを探求したいと述べている。

Waymoによれば、テキサス州は特に貨物輸送量が多いため、主に州間高速道路(インターステート)に集中する予定だということだ。このプログラムは、WaymoのChrysler(クライスラー)のミニバンであるPACIFICA (パシフィカ)を使ったマッピングから開始される。

マッピングと最終的なテストは、ダラス、ヒューストン、そしてエルパソ周辺の高速道路で行われる予定だ。ニューメキシコでは、ウェイモは主に州の南部に焦点を合わせている。

州間高速道路10号線(I-10)は、両州にまたがる重要な高速道路であり、すでにアリゾナ州ツーソンとカリフォルニア州サンディエゴで事業を展開する自律運転トラックスタートアップTuSimpleのテスト区域となっている。TuSimpleは、I-10を使ってツーソンからフェニックスに沿ってテストを行い貨物を運んでいる。同社はまた、ニューメキシコとテキサスのI-10上でテストを行っている。

Waymoはロボタクシーを追求していることが最もよく知られているが、その自律運転システムをクラス8トラックに統合し、2017年8月からアリゾナでのテストを開始している。同社はその年の後半には、アリゾナの道路でのトラックのテストを中止している。だが同社は2019年5月に、アリゾナでのトラックテストを再開した。

アリゾナの初期のテストは、その地域でのトラックの運転に関する初期情報を収集することを目的としていたが、今回のアリゾナでの新しいトラックテストラウンドは「プログラム開発のより高度な段階を示すためのものだ」と当時のWaymoは述べている。

Waymoは、アリゾナ、サンフランシスコ周囲、そしてアトランタを含む米国の数カ所で自律運転トラックをテストしてきた。2018年には、同社は自動運転トラックを使用して、アトランタにあるGoogleのデータセンターに貨物を配送する計画を発表している。

Waymoのトラック輸送プログラムは、この1年間で注目度が高くなっている。6月には、13人のロボット専門家グループを編成している、そのグループの中にはAnkiの共同創業者で元CEOのBoris Sofman(ボリス・ソフマン)氏も含まれており、彼は自律トラック部門のエンジニアリングをリードしている。

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(翻訳:sako)

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TechCrunch Japan

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