Wikipediaのインタフェイスを現代化するWikiWandが$600Kを調達

人気サイトWikipediaに魅力的なインタフェイスを与えるWikiWandが、エンジェル投資家Saar Wilfから60万ドルを調達した。たしかにWikipediaは全世界からのビジター数でトップテンの一つだし、インターネット上の重要な情報源だが、ルックスはそれがローンチした2001年から変わっていない。

WikiWandはそれを、ブラウザのエクステンションで解決しようとしている。今はChromeSafariFirefox用が用意されているが、WikiWandのサイトでそのインタフェイスを見ることもできる。Wilfは自分の会社Fraud Servicesを2008年にPayPalに1億6900万ドルで売った人物で、今はWikiWandの会長でもある。

協同ファウンダでCEOのLior Grossmanによると、彼らがこのWebアプリケーションを作ったのは、自分たち自身がWikipediaのユーザインタフェイスに不満だったからだ。

“世界で5番目に人気の高い、5億人もの人たちが利用しているWebサイトの、インタフェイストが10年以上もアップデートされていないなんて、ナンセンスだ”、とGrossmanは語る。“Wikipediaのインタフェイスはごちゃごちゃしていて読みづらい。小さな文字のテキストが長すぎる。ナビゲーションがしづらい、とにかく、使いづらい”。

WikiWandのレイアウトには、ページ幅いっぱいの写真や、ギャラリー(スライド)、上部メニューバーによるナビゲーションの改良、動的に提供される目次、ナレーションやオーディオクリップへの容易なアクセス、リンクをホバーしたらプレビューがポップアップする、そして読みやすいフォント、などなどの改良が盛り込まれている。

将来的には、教科書や記事や教育サイトなどの広告を収益源とし、利益の30%はWikipediaに寄付する意向だ。

今回得られた資金はWeb用のWikiWandの改良と、iOSとAndroidアプリのローンチに充てられる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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