OS Xと Linuxで人気のBitTorrentファイル転送クライアント、TransmissionのWindows版が登場する。メインストリームのアプリになるにはまだ少し時間がかかりそうだが、gHacksが最初Windows版ビルドを公式レポジトリで発見した。Transmissionはこの状態でも他のBitTorrentよりはるかに優秀だ。
厳密にいうと、これはTransmissionの最初のWindows版ではない。Transmission-QTという名前の非公式なビルドが出ていた。しかし今回チームは本気らしくTransmission のWindows版を自サイトで公開した。
TorrentFreakによると、次のリリースはTransmissionのダウンロード・ページに「公式版」として登場することになるとい。しかし多くのユーザーは待ちきれずに現在手に入るバージョンをダウンロードすることになるだろう。
TransmissionのどこがありきたりのBitTorrentクライアントと違うのか? まずTransmissionは無料だ。しかも無用な広告を押し込んでこようとしない。また独自の検索エンジンやビデオプレーヤーをバンドルしていないのでユーザーインターフェイスがµTorrentやVuzeのようにわかりにくくない。
Transmissionは軽量なオープンソースのアプリだ。ダウンロードに特化しており、その仕事にかけて優秀だ。それがOS XとLinuxで過去10年間、圧倒的な支持を受けている理由だ。私はHumble Bundleで大量のゲームを購入しているが、そういうユーザーはTransmissionを利用すれば普通のHTTPをよりはるかに高い信頼性で大きなゲームをダウンロードできる。
短時間テストしてみたかぎりでは新しいWindowsビルドも機能はOS Xと同様のようだ。RSSフィードでモニターできる。新しいフォルダーで .torrentファイルを検索できる。アプリの操作はブラザからもコマンドラインからも可能だ。
Transmissionといえば、最近、ビルドの一つがOS X最初の本格的ランサムウェアに侵入されていたことで有名になった。Appleはランサムウェアを含んだMacアプリのデベロッパー認証を取り消した。Transmission側ではランサムウェアを除去した新しいビルドを緊急リリースした。これを機にTransmissionチームがアプリとセキュリティーのレベルを強化していることを期待したい。
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〔日本版〕ランサムウェアは身代金要求型マルウェア。最近の被害の例のはリンク先TechCrunch Japan記事に詳しい。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)