今年のスーパーボウルを間近に控え、GoogleのライブTVストリーミングサービス、YouTube TVを全米に展開するこことを同社が発表した。このサービスは2017年4月のデビュー以来順調に拡大を続け、ほぼ一年前にトップ100都市、全米の85%をカバーして広く利用可能になった。今日(米国時間1/23)YouTube TVは、さらに95都市に拡大し、全米98%の世帯をカバーした。
残る地域も近々後に続くとYouTubeは言っている。
Googleの戦略は、提供範囲の広さを謳うためだけに、限定されたサービスを全国に提供することはしない、というものだ。代わりに同社は、進出予定の各市場で事前に地元の局と提携を結ぶことに注力した。こうすることで、利用者は4大放送局(CBS、ABC、NBC、およびFOX)のうち3局以上をローカルニュース、スポーツを含めて利用できる。
これはYouTube TVの競争優位性の一つと言える。一部のライバルサービスはローカル局に対応しなかったり、限定市場のみ対応している。しかし、わずかな例外を除いて、YouTube TVでそのようなケースはない。
全国展開のスタートとともに、You Tube TVはサービス提供地域の90%以上で、完全ローカルカバレージ(4大放送局に対応)を達成したことも発表した。
昨年3月に月額5ドルの値上げがあったにも関わらず、YouTube TVは急成長を続けている。昨年の始めに30万人だった購読者数が、7月には80万人近くに増えたと報告した。現在は100万人を超えたと考えるのが妥当だが、YouTube TVは数字を公表していない。
しかし、たとえ100万ユーザーの壁を超えているとしても、Hulu with Live TVには遅れをとっている。Huluは昨年9月にこの節目を通過した。ちなみにDireTV NowとSling TVの方がずっと大きく、同じく昨秋時点でそれぞれ230万人と80万人だった。
仕様を見る限りYouTube TVの提供するサービスは魅力的で、60以上のテレビネットワークと無制限のデジタルビデオ録画、世帯あたり6アカウントなどのサービスを月額40ドルで利用できる。著名なプロモーションパートナーと共に認知度の向上にも取り組んでおり、MBAのワールドシリーズやNBAなどの例がある。
しかし、多くのストリーミングサービスと同じく時にはつまづきもあり、ワールドカップ期間中の長時間ダウンも経験した。このことは人々に、1つのプレイも見逃せない主要スポーツイベントでこの種のTVサービスに依存することへの懸念をもたらした。全国展開したことでYouTube TVは、今度のスーパーボウル中継で能力を示せないとさらにブランド価値を下げるリスクがある。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )