Zooxがカリフォルニアで自動走行車両の無人テスト許可を取得

2020年にAmazon(アマゾン)に買収された自動走行車両テクノロジー開発のスタートアップであるZoox(ズークス)が、カリフォルニア当局からセーフティドライバーなしでの自動走行車両公道テストの許可を取得した。

許可は州内すべての公道を対象としているものではないが、同社は運転席にセーフティオペレーターがいない車両のテストを行うことができる。カリフォルニア州内での自動走行車両のテストを管轄するカリフォルニア州車両局は、サンマテオ郡フォスターシティの一部でテストできる許可を発行した。

国家幹線道路交通安全局の前ディレクターで、現在Zooxの最高安全責任者を務めるMark Rosekind(マーク・ローズカインド)氏は、同社の「カリフォルニアの顧客に安全で完全電動、良心的な料金の自動走行モビリティを提供するための取り組み」において重要なマイルストーンだとした。

Zooxは自動走行車両に「all of the above」的なアプローチを取ってきた。同社の目的は特定の目的を持つ電動車両の開発、テスト、認証を行い、ロボタクシー車両を展開することだ。この目的に変更はないようだ。アマゾンはZooxがそのまま独立した会社であると述べた。

Zooxはセーフティドライバー付きの自動走行車両テストを2016年から認められている。今回取得した認可により、同社はフォスターシティにある本社近くの決められた公道でドライバーを乗せない状態で自動走行車両2台をテストできる。小雨や霧といった天候での走行も認められていて、最高速度は時速45マイル(時速約72km)だと車両局は9月18日に明らかにした。

全部で60社がドライバー付きでの自動走行車両テストの認可を得ているが、ドライバーなしでとなるとそう多くはない。AutoX(オートエックス)、Nuro(ニューロ)、そしてWaymo(ウェイモ)だけだ。ドライバーなしでのテスト許可を持つこれらの企業は保険の証明、あるいは500万ドル(約5億2000万円)相当の債券を提出し、そしてテクノロジーを使ったリモートオペレーターの訓練などいくつかの規則に従う必用がある。

Zooxはまた、公道上で自動走行車両に人を乗せて運ぶための認可も持っている。これは2018年に取得した。こうした配車サービスの認可はカリフォルニア公益事業委員会の管轄下にあり、取得するには別途さまざまな要件やルールがある。配車サービスの認可により、Zooxは同州の自動走行車両乗客サービス試験事業(CPUCリリース)に参加できる。ただしこの試験では事業者は乗客に運賃を請求することはできない。

Zooxはまた、同社がもう1つのターゲットとして考えているラスベガスでもテストしている。2019年初めにネバダ州車両局から自動走行車両を州道で走行させることができる許可を取得した。同社は昨年ラスベガス地域で新たなルートのマッピングと試験走行を行った。

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カテゴリー:モビリティ

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(翻訳:Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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