チャットボットアプリの開発をもっと簡単にするツールのBotpressがシリーズAで16.2億円調達

Botpress(ボットプレス)は、カナダ、モントリオールのアーリーステージスタートアップで、デベロッパーが会話ベースアプリを開発するのをもっと簡単にしたいと思っている。タイプしたりクリックやタップをする代わりに、人間が話すことでやり取りできるアプリのことだ。同社は米国時間4月28日、1500万ドル(約16億3000万円)のシリーズAラウンドをDecibelとinovia Capitalのリードで完了したことを発表した。

「私たちは人間レベルのデジタルアシスタント機能を大衆に広めるために、デベロッパーが会話形AIアプリケーションを開発するのに必要なツールを提供しようとしています。【略】これは、従来のグラフィカルユーザーインターフェースの代わりに人間の言語をユーザーインターフェースとして使用するソフトウェアを開発、使用するための新しい方法です」とBotpressの創業者でCEOのSylvain Perron(シルヴァン・ペロン)はいう。

同社は、デベロッパーがこの種のアプリケーションを開発する際の複雑さを取り除くためのオープンソースツールキットを作った。「デベロッパーが私たちを選ぶのは、通常のソフトウェア開発のワークフローを変えることなく会話型AIを作るために必要なツールを提供しているからです」とペロン氏は説明した。

数年前、ペロン氏はボットアプリを作ろうとしたが、助けてくれる適切なガイドを見つけられなかったので、自ずからソリューションを作ろうと決心した。2017年にツールの最初のバージョンを公開して以来、世界で10万以上のデベロッパーがこのオープンソースのツールキットを使っている。その中にはFortune 500企業も数多くある。

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Decibelで投資責任者を務めるJon Sakoda(ジョン・サコダ)氏は、この会社はそんな大企業の関心を、自分たちがその企業を支援するビジネスへと変えているという。「現在、商用のオープンソースのソリューションは存在しており、多くの会社が有償で利用していますが、多くのオープンソース企業が成功する現状で、クラウド・プロダクトの需要が高まっているのがわかると思います。そして今回の出資によってBotpressは、ターンキークラウド製品の開発に投資できるようになると信じています」とサコダ氏はいう。

Botpressの魅力は、デベロッパーがノートパソコンで1時間以内にボットを作れることだと彼はいう。しかし、クラウドプロダクトを使うことで、開発したボットの展開とスケーリングにまつわる複雑さのレイヤーをもう1つ取り除くことができる。

同社はモントリオールおよびケベックシティにオフィスがあり、現在25名の従業員がいる。今回の資金で、2022年にはチームのサイズを3倍にする計画だ。その際、多様性と包括性が雇用の重要な目標だとペロン氏は話す。

「規模が大きくなる時、間違いなく包括性の高い会社であり続けることが重要だと社内で話し合っています。特にこのスピードで大きくなる時には、容易に非包括的なやり方になりがちなので、私たちにとってそれは常に念頭においている方針であり、正しく遂行していることを確認するために大きな努力をしています」と彼は言った。

会社は初期の段階からリモートで、ケベックシティにオフィスを開いたのはちょうどパンデミックが襲ってきたときだったので、ほとんど使う機会がなかった。ペロン氏は、オフィスに戻れるようになった時にはハイブリッド方式を取るつもりだが、出社するかどうかは従業員に任せると述べている。

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(文:Ron Miller、翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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