世界の企業がインドでのプレゼンスを拡大しようとしている中で、物流大手FedEx(フェデックス)の子会社FedEx Express(フェデックス・エクスプレス)はインドのスタートアップDelhivery(デリバリー)に1億ドル(約110億円)を投資する。
IPOを数四半期内に控えているグルガオン拠点のDelhiveryは、7月16日に発表した今回の投資の2カ月弱前に2億2700万ドル(約250億円)を調達した。同社の評価額は現在30億ドル(約3300億円)だ。
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取引の一環として、DelhiveryとFedEx Expressは長期的な商業協定も結ぶ。FedEx Expressはインドの国際輸出入サービスにフォーカスし、DelhiveryはFedExに加えてFedEx Expressの国際プロダクトやサービスをインドマーケットで販売し、インド中でピックアップと配達サービスを提供する。FedExはインド国内事業に関連する特定のアセットをDelhiveryに移す。
「我々の目的は、インドとグローバルの企業、そして消費者に我々のネットワークへのユニークなアクセス、そしてテクノロジーとエンジニアリングの能力を通じて新たなプロダクトと機会をもたらすことです」とDelhiveryの共同創業者Sahil Barua(サヒル・バルア)氏は声明文で述べた。
Delhiveryはフードデリバリー会社として始まったが、2300超の市町村と1万7500の郵便番号区域をカバーするロジスティックサービスへとシフトした。同社は、貨物取引プラットフォームを通じてロジスティックの需給システムをデジタル化しようと試みているいくつかのスタートアップの1社だ。
Delhiveryのプラットフォームは荷主、代理店、そして道路輸送ソリューションを提供している運送業者をつなげる。プラットフォームはブローカーの役割を減らし、Delhiveryで最も人気の輸送手段であるトラック輸送のようなアセットをより効率的なものにし、24時間営業を保証する、とDelhiveryは話す。
インドの経済発展を長らく妨げてきたロジスティクス産業の非効率性を解決するのにデジタル化は不可欠だ。稚拙な需給の計画と予測によってコストや窃盗、損害、遅延などが増えている、とBernsteinのアナリストは2021年6月にインドのロジスティックマーケットについてのレポートで書いた。
Delhiveryのウェブサイトによると、これまでに10億件を超える配達を行い「インド最大のeコマース企業や主要企業」と協業している。ウェブサイトにはまた、同社が1万を超える顧客と協業してきた、ともある。配達のラストマイルのために、同社の配達員は2平方キロメートル以下のエリアが割り当てられ、これにより配達員は配送回数を1日に数回に抑えて時間を節約できる。
インドのロジスティクスマーケットの獲得可能な最大市場規模は2000億ドル(約22兆円)を超える、とBernsteinのアナリストは指摘した。Delhiveryは2020年後半、パンデミックでより多くの人々がオンラインで買い物するようになり、増大する需要に対応するために車両台数を増やすべく、2年以内に4000万ドル(約44億円)超を投資する計画だと話していた。
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カテゴリー:ネットサービス
タグ:FedEx、インド、Delhivery、投資、物流
画像クレジット:Joel Saget / Getty Images
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(文:Manish Singh、翻訳:Nariko Mizoguchi)