モバイルオンリー時代のFacebookとは

Facebookを利用するユーザーのうちわずか21%(2.68億人)がデスクトップオンリーであり、パーセンテージも人数も、Facebookが成長すると共に下がっていることが、今週のFacebook2014年Q1決算報告でわかった。一方Facebookのモバイルオンリーユーザー数は3.41億人で全ユーザー数の26.7%を占めており、急速に増え続けている。

これが意味するのは、あるFacebook機能がモバイルになければ、それは益々意味のないものになっていく、ということだ。

グラフ検索、イベントの推奨、友達リストおよび興味リストの編集、一括ニュースフィード管理等、Facebookモバイルに存在していない機能はごくわずかだ。これは、Facebookの経営企画担当VP、Vaughan Smithが、もしモバイル版のない製品が提案されれば、その計画は後回しになると2012年初頭に言って以来の傾向だ。

FacebookがIPO時に言われていたのは、モバイルが必要だということだった。そしてそれから数年、同社は「モバイル・ファース」企業になるべく努力を重ねてきた。そしてそれはビジネス面でかなり成功しつつある。今や広告収益の59%がモバイルであり、これも増え続けている。

しかし、2014年Q1収支会見で出された最新の端末統計データ(Benedict Evansが最近指摘した)を見ると、Facebookはどうやって「モバイルオンリー」企業になるかを学ぶ必要がある。デスクトップ版に頼らないサービスを提供する会社だ。

モバイル向け機能を提供する4つの方法

問題は、どうやってあの小さな画面に全機能を押し込むかだ。Facebookは、モバイルで機能を公開する際4つの戦略を試みているが、それぞれに問題を抱えている。

デザイン変更

既存機能をデザイン変更することによって、Facebookはその膨大なモバイルユーザーに対して直ちに新機能を提供できる。しかし、慎重に手順を踏み、人々が間違いなく好むわずかな変化だけを施す必要がある。ショックが大きすぎれば人々を怖がらせかねない。Facebookはこの方法を、ページ、友達リスト、およびコンテンツタイプ別に専用ニュースフィードを見られるマルチフィードセレクターを導入する際に用いた。これは、Facebookスマートフォンアプリの標準フィードの中に存在しているが、これに気付くのは「ニュースフィード」タイトルを引き下ろして実はそれが折畳まれた選択ボタンであることを知った時だ。このカムフラージュされた機能統合はユーザーの邪魔をしない代わりに、気付かれない可能性もある。

作って埋没

Facebookのメインアプリに新機能を投入すれば、直ちにインストールベースは増えるが、ユーザーベースは増えない。インターフェースに埋もれたままだからだ。ユーザーは容易に無視して忘れてしまう。例えば、1年前にFacebookは近くのスポットというYelp競合のモバイル機能を提供したが、それはスマートフォンアプリのナビゲーションメニュー内に置かれていた。伝聞的証拠が示すところによると、殆どの人はその存在すら知らない。今Facebookは、Nearby Friends機能による近接シェアで同じことをしようとしている。私は便利だと認識しているが、これも埋もれているのでついつい忘れてしまう。

スタンドアロンアプリ

スタンドアロンアプリを提供することによって、Facebookは新機能をデザインに因われることなく前面に押し出せるが、ゼロインストール状態から始めなければならない。スタンドアロンアプリが忠実なユーザーと口コミを得るためには、既存のFacebookアプリより優れていることを証明する必要がある。最近Facebookは、スタイリッシュなフィードリーダーアプリ、Paperをリリースした。Facebookは当初の反響を喜んでいると言っていたが、その後の成長の数字は一切公開していない。メインアプリ内でPaperを宣伝することは可能だが、ユーザーにうるさがれる恐れがある。

コンパニオンアプリ

コンパニオンアプリを使えば、中核機能をメインアプリから切り離すことがでるので、アクセスしやすくなりモバイルファースト感もだせる。しかし、フォルダー一杯にFacebookアプリが並ぶことを喜ばないユーザーもいる。Messengerは現在その過程にある。昨年11月、FacebookはMessengerをインストールしているユーザーがメインアプリのメッセージタブをタップするとMessengerアプリと高速に切換わるようにした。そして最近Facebookは、メインアプリのメッセージ機能を完全に取り除き、チャットしたいユーザーはMessengerをダウンロードしなければならなくすると発表した。多くの人々が不満だ。Facebookはスマートフォンアプリの膨大な利用を活用して他のアプリをクロスプロモーションすることもできるが、スパムと感じさせないための分別が必要だ。

来たるべき「モバイルオンリー」時代におけるFacebookの成功は、新機能を提供するたびに、これらのうち適切な配布戦略を選ぶことにある。賢く選択すれば、Facebookは規模を生かして新機能を即席の大ヒットにつなげることができる。選択を誤れば、いくら強力な新機能を作っても使われないか渋々使われるだけで、ライバルにユーザーを奪われるところを見るはめになるだろう。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。