北欧発「企業向けマーケットリサーチのNetflix」を目指すStravitoがシリーズAで約16.2億円調達

マーケットリサーチやインサイトは企業にとってフルに活用されていない資産であることが多い。通常、コンテンツを見つけるのが難しく、重複が多かったり、情報がうまく使われていなかったりする。

スウェーデンのスタートアップ企業であるStravitoは、社内外のデータソースを一元化し、この種の資産のための「SpotifyかNetflix」のようなものを作ることで、はるかに使いやすく、消費しやすくできるという。

Stravitoはこのたび、Endeit Capitalが主導して1240万ユーロ(約16億1700万円)のシリーズAラウンドを調達した。既存投資家であるHenQ、Inventure、Creadesからも追加投資を受けていることからすると、同社は明らかに何かをつかんでいるようだ。現在までに、Stravitoは総額2010万ユーロ(約26億2000万円)を調達している。

マーケットリサーチのベテランとiZettleの元社員らによって2017年に設立されたStravitoの顧客には、ビールで知られるCarlsberg(カールスバーグ)、Edwards Lifesciences(エドワーズライフサイエンス)、Pepsi Lipton(ペプシ・リプトン)、Danone(ダノン)、Electrolux(ABエレクトロラックス)、Comcast(コムキャスト)などが名を連ねている。

Stravitoの共同創業者兼CEOであるThor Olof Philogène(トール・オロフ・フィロゲネ)氏は次のように述べている。「世界最大級の企業にとって、一元化され、吟味されたインサイトを使って、変化し続ける顧客の行動を理解し、それに対応することがかつてないほど重要になっています。Stravitoのテクノロジーとプラットフォームは、企業がリサーチを利用してより優れた意思決定を行うことを迅速かつ容易にします」。

筆者との通話で、同氏はこう付け加えた。「当社は、検索技術と優れたデザイン、それらすべてを組み合わせ、直感的で高度に自動化されたクラウドサービスを提供することにより、これらの大企業が社内外のデータソースを一元管理し、そこから必要な宝を引き出せるように支援しています」。

Endeit CapitalのパートナーであるJelle-Jan Bruinsma(ジェル=ジャン・ブルインズマ)氏はこう述べている。「Endeit Capitalは、常に次世代の国際的なソフトウェアスケールアップ企業を探しており、Stravitoは、数十億ドル(数千億円)規模のマーケットリサーチおよびデータ業界の水準を高めるすばらしい仕事を通じて、北欧の中で際立っていました」。

画像クレジット:Stravito

原文へ

(文:Mike Butcher、翻訳:Aya Nakazato)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。