ツイートの投稿や削除、スーパーフォローなどに対応するAPIをツイッターが公開

Twitter(ツイッター)は再構築した上で2020年中盤に公開したAPIを着実にアップデートしている。最近では開発者向けプラットフォームにTwitterスペースのサポートを追加した。米国時間11月3日、同社はボットの構築に役立つように、ツイート、ツイートの削除、投票の投稿、返信設定の利用、画像内の人物のタグ付けができる新たなエンドポイントを公開すると発表した。新たにスーパーフォロー機能にも対応し、開発者はクリエイターを支援するソリューションを構築できるという。


スパムを投稿するボットは困るが、Twitterは役に立つボットもあると明言している。例えば、同社は2021年9月にTwitter上で「良いボット」を識別できる新しいラベルを導入した。

このラベル導入の際に同社は「良いbot」の例を挙げた。公共サービスアカウントの@earthquakesSF、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の最新情報を提供する@vax_progress、議会に提出された最近の100本の法案について進行状況を知らせるボットの@last100bills、アクセシビリティをテーマにしたボットの@AltTxtReminder、そしてメトロポリタン美術館のドローイングとプリントの部門からパブリックドメインの作品を紹介する@met_drawingsや、おかしな新作絵文字を紹介する@EmojiMashupBotなどだ。

今回の発表でTwitterは再び@vaxprogressのボットを取り上げ、その開発者であるBrian Moore(ブライアン・ムーア)氏に言及した。ムーア氏は@NYTIMESALLCAPS@chernobylstatusのボットも手がけており、同氏は新しいTwitter API v2をいち早く取り入れると述べている。

投票や画像のタグ付けを使うとインタラクティブなツイートになるが、新機能である「ツイートを管理」エンドポイントはもっと基本的な機能で、認証済みアカウントのツイートの投稿と削除に対応する。おそらく、ユーザーに代わって古いツイートを削除したり、前述のボットのように自動で最新情報を投稿したりするソリューションを構築できるようになるだろう。

開発者がツイートの投稿や操作をする機能に加えて、Twitterはクリエイター向けプラットフォームであるスーパーフォローに対応する新しいAPIも公開する。

2021年9月に正式に公開されたスーパーフォローは、ユーザーがTwitter上で申込者限定のツイートやニュースレターといった限定コンテンツのサブスクリプションを契約して、お気に入りのクリエイターを支援する機能だ。クリエイターがスーパーフォローのメンバーシッププログラムをどう設定しているかに応じて、申込者は専用コミュニティ、サービスや販売、割引などのメンバーシップ特典を利用したり、サポーターバッジを受け取ったりすることもできる。

APIが変更されてスーパーフォローのフォロワーにAPI経由でツイートを共有できるようになり、開発者はクリエイターがTwitterのファンベースから収益化するのに役立つソリューションを構築できる。現時点ではまだスーパーフォローは一部のクリエイターに制限されていて、申込者はそれほど多くない。しかしTwitterは今後を見据え、クリエイター向けの他社製アプリがTwitterを含む幅広いプラットフォームにコンテンツを共有するニーズについて検討している。

今回のアップデートにより、開発者は会話のコントロール、投票、スーパーフォローなどTwitterネイティブの機能を直接活用するプラットフォームを構築できるようになる。こうしたことの大半は、これまではできなかった。また、他社製のTwitterクライアントもさらに便利になるだろう。

Twitterは、コミュニティからのフィードバックをもとに優先的に新しいAPIをリリースして今回の新機能を追加したと述べ、今後の開発計画のために引き続きフィードバックを寄せて欲しいとしている。

画像クレジット:TechCrunch

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Kaori Koyama)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。