Appleがプログラミング言語Swiftに関する一般公開のブログを開設

時代は変わる(Times, they are a-changin’)*だね: Appleが、同社の新しいプログラミング言語Swiftに関するブログを立ち上げた。それは、この言語による、iOSMac OS Xのためのアプリケーション開発を、普及促進するためだ。〔*: The Times They Are A Changin’、ボブ・ディランの初期の(大)ヒット曲の一つ。〕

分厚い壁で自らを囲い込んだ巨大企業として有名だったAppleが、オープン性と呼ばれる新時代に向けて舵を切った。それは、ライバルのGoogleがよくやるような、発売にまだこぎつけていない新製品を派手に見せびらかすのとは違って、Appleは、同社製品の重要な差別化要因であるアプリケーションを作ってくれるデベロッパを、西も東も分からない暗闇の中に置き続けるわけにいかない、と認識しているからだ。

オープンにすべきものがいろいろある中でAppleが最初にSwiftを取り上げたのは、たぶん、A)Objective-CからSwifitへの移行をできるだけ大規模かつ迅速に進めたい、B)言語自体がまだ開発中なので、オープンにすることによって言語の設計に関するより多くのフィードバックを得たい、からだろう。

デベロッパたちはTwitterの上で、Appleのやり方が変わったことに対する意外感を率直に述べている:

・[Appleの技術者たちが自分の仕事を公開の場で語るなんて。マーケティングや法務の連中が何か言ったのかな。]
・[時代は変わるね。しかもすごい変化だ。]
・[これはSwiftのニュースではなくて、Appleが公開ブログを設けたことがニュースなのだ。]
・[何?何?何だって? Swiftのブログだって? しかもAppleが?!?]

そのブログの記事は、今のところ一つしかない。その記事は、iOSやMac OS Xのデベロッパが実際の開発業務でSwiftを使おうとするときに抱(いだ)くであろう、言語の将来性に対する不安に応えている。

ただしそれは、Appleにとってはまったく問題ではないようだ:

簡単に申し上げると、あなたが今日書いたSwiftのアプリケーションを、iOS 8とOS X Yosemiteがリリースされるこの秋にApp Storeに提出されたならば、そのアプリケーションが未来においても完動することを信用できます。それだけでなく、同じアプリケーションをOS X MavericksやiOS 7の上で動かすこともできます。それが可能なのは、Xcodeが小さなSwifitランタイムライブラリをあなたのアプリケーションのバンドル内に埋め込むからです。そのライブラリが埋め込まれていれば、あなたのアプリケーションのひとつのバージョンが、過去と現在と未来のOSリリースの上で動きます。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。