ニューヨークで開催中のAdvertising WeekカンファレンスでFacebookはAtlas広告プラットフォームの新しいバージョンを発表する。Facebookによればこのプラットフォームはマルチデバイス上で広告の効果のモニタを画期的なレベルに進めるサービスだという。
昨年、Facebookは広告ネットワークのAtlasをMicrosoftから買収した。The InformationとThe Wall Street JournalはAtlasの再ローン地を予測し、FacebookがGoogleに挑戦する努力の一環だとしていた。
Facebookの公式ブログによれば、Atlasには新しいユーザー・インタフェースが与えられただけでなく、コードも全面的に書き変えられている。
中でも重要な点は、Atlasプラットフォームにクロス・デバイス能力が与えられたことだろう。ユーザーの広告に対する反応をトラッキングする際、クッキーに頼るには限界があることについて、ブログ記事は「クッキーはモバイル・デバイスでは役に立たない。またでもグラフィックなターゲティングを行う上でも正確さに欠ける。その結果、消費者がモバイル、デスクトップ、あるいはそれ以外の媒体を通じてどのように広告に反応したかをモニタすることが困難になっていた」と指摘している。
Facebookは新しいアプローチを「人ベースのマーケティング」と呼んでいる。広告主は消費者の行動をそれぞれの個人として複数のプラットフォーム上で追跡できる。つまり、あるユーザーが、スマートフォンで広告を見てからノートパソコンからその商品を買ったなどという情報をAtlasは広告主に提供できるようだ。ブログ記事は具体的な機能については詳細を明かしていないが、Wall Street Journalの記事によると、Atlasは広告に対する反応を、単にFacebook上だけでなくサードパーティーのウエブサイトやアプリ内でもそのユーザーのアカウントに関連づけることができるという。
Facebookによれば、オンライン広告の表示回数とオフラインでのセールスを関連づけることもできるという。これはFacebookがパートナーを募って開発を進めてきた分野だ。
またFacebookは「検索、ソーシャル、クリエーティブ・マネジメント、ウェブサイト・パブリッシャーの各部門にわたって有力なパートナーと緊密に提携している」としている。興味あることに、パートナーにはInstagramが含まれている。言うまでもなくInstagramはFacebookの子会社だが、このブログ記事ではウェブ・パブリッシャーとしてパートナー扱いをしており、InstagramはAtlasを「表示回数とその効果の測定の両面で利用している」ということだ。今後はFacebookグループ以外のパブリッシャーも参加してくる。
広告主の獲得に関しては、Facebookは有力なデジタル広告代理店のOmnicomと提携している。OmnicomのクライアントでAtlasプラットフォームに最初に参加したのはPepsiとIntelだ。
トップ画像: Flickr/Maria Elena、 下の画像: Facebook
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)