Instagramの勢いは本物だ。月間ユーザー2億人を達成してからわずか9ヶ月でInstagramは毎月3億人が使うようになったという。ユーザーの70%はアメリカ以外から来る。これでInstagramのユーザー数は6週間前に2億8400万人と発表されたTwitterを追い越した。
Instagramはここ何年にもわたって急成長を続けてきた。Facebookの買収によって勢いが削がれるのではないかという懸念は根拠がないものだった。現在、毎日7000万人がこのサービスを通じて写真を共有している。共有されている写真の総数は300億枚に上る。InstagramのCEO、Kevin Systromは「2人の友達同士の夢から始まったプロジェクトはこの4年間でグローバルなコミュニティーに成長した」と語った。
モバイルに関していえば、Facebook本体の13億5000万、Facebok Messengerの5億、WhatsAppの6億と加えてFacebookのユーザーは信じられない数に達している。
着実な成長と共に、Instagramはその正統性も増そうとしている。近く、セレブ、アスリート、ブランドなどのために「認証バッジ」の提供をスタートさせる計画だ。これによってなりすましやパロディーなどのアカウントをうっかりフォローしてしまうことを防げる。著名人やブランドの認証はTwitterがいち早く採用し、ユーザー数を増やすのに大きな効果を上げた。Facebookも2013年5月から認証を始めている。フォロワーを増やそうと懸命に努力しているユーザーは認証バッジを大いに歓迎するだろう。またInstagramの新しいExploreタブの利用価値が増すだろう。
またInstagramの権威を増す努力の一環として、スパマーやセレブのフェイク・アカウントなどの削除を精力的に進めているという。こうしたアカウントが削除されるにつれて、一部のユーザーではフォロワーが減少するかもしれないが、そういう次第なので心配はいらない。またこうした不正アカウントは今回の3億ユーザーには勘定されていないという。
Instagramの成長の歴史は印象深い。
- 2010年10月:iPhoneアプリをリリース
- 2010年12月:100万ユーザー
- 2011年6月: 500万ユーザー
- 2011年9月:1000万ユーザー
- 2012年4月3日: iPhoneアプリユーザー3000万、Androidアプリをリリース
- 2012年4月4日: Androidアプリに24時間で100万ユーザーが登録
- 2012年4月9日: Facebookに買収される
- 2012年4月30日:5000万ユーザー
- 2013年2月:1億ユーザー
- 2013年9月:1億5000万ユーザー
- 2014年3月:2億ユーザー
今年3月以降、Twitterが3800万の新ユーザーしか獲得できなかったのに対し、Instagramは1億ユーザーを追加している。両者の勢いの差はますます開きそうだ。
この急成長にともなって、Instagramには 無差別に大量の写真が流れるという問題が生じている。
ユーザーが次第にフォロー相手を増やしていくと、やがて親しい友だちの投稿が他の写真の間に埋もれてしまう。こうなるとユーザー体験は低下する。また新たなフォローを控える圧力となる。すると新規ユーザーはフォロワー数を伸ばすのが難しくなる。フォロワー数が増えなければInstagramを利用することに飽きてくる。つまりInstagramの成長にとって重大な問題となるわけだ。
Twitterはだいぶ前からこの問題に直面している。Instagramはいちどもコメントも「いいね!」もしていないアカウントのフォロー解除や、古いユーザーが新しい友だちをフォローしたりすることなどが簡単にできる機能を必要としているかもしれない。
しかしInstagramがモバイル・アプリの手本だということは間違いない。写真共有の手段はInstagram以前にも多数あった。しかしInstagramは簡単に楽しく写真を共有する方法を考え出し、人々はそれが気に入った。今日のところ、Instagramは勝利を祝うことができるだろう。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)