TeslaがAppleのSwift開発責任者を、自動運転担当副社長として引き抜いた

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Teslaは自動運転の取り組みを率いる新しい副社長を獲得した。Chris Lattnerだ。そのAppleからの離職は本日(米国時間10日)の早い時間に発表されたばかりだ。LattnerはAppleで11年働いた。その主な貢献はAppleの最新のプログラミング言語であるSwiftの開発である。Swiftは初心者がmacOS、iOSその他のアプリを作成する際に、比較的選びやすく使いやすい言語だ。

これからLattnerがTeslaで担当する役割は、これまではSpaceX 社のソフトウェア担当副社長であるJinnah Hosseinによって担当されていたものだ。HosseinはこれまでTeslaとSpaceXの両社で同じ役職を担っていた(Elon Muskが両社でCEOを兼ねているのに近い)。Teslaはその転職を発表したブログ記事の中で、「自動運転の未来を加速する」ことができるLattnerの能力に「興奮している」と書いている。

Lattnerの経歴にはClangコンパイラーの作成やLLVMコンパイラー最適化インフラストラクチャの設計が含まれている。彼はまた、Objective Cの進化に大きく貢献し、iPhone開発時はAppleのソフトウェア開発ツールXcodeを担当しいてた。彼はまた、明らかに美しい木製家具の作り手でもある。

TeslaにとってLattnerの獲得は、ソフトウェア開発と専門知識における彼の影響力の幅広さを考えると、とても重要な勝利である。Teslaは2016年後半に、この先の全車両が完全な自動運転に必要なすべてのハードウェアを搭載することを発表した。またElon Muskは、Tesla車による西海岸から東海岸への完全自動運転の準備を、今年の末までに整えることを目指している。LattnerはMuskの典型的な攻撃的タイムラインの中で、そうした野心を実現するための大きな力になることだろう。

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(翻訳:Sako)