TwitterのDMにサポート担当者の写真と名前を表示する新機能―、企業の売上への影響も

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Twitterは今朝、担当者のプロフィールがダイレクトメッセージ(DM)画面に表示される、企業アカウント向けの新しいカスタマーサービス機能をローンチした。今後ダイレクトメッセージを通じて顧客からの問い合あわせが合った場合、企業は会社のプロフィール画像と名前の代わりに、各担当者の名前と写真を表示できるようになる。この機能の背景には、ボットではなく人間の担当者とやりとりしていると顧客に感じさせることで、企業と顧客の交流をパーソナルなものにするという狙いがある。

この機能を最初に採用したのは、カスタマーサービスのパーソナル化に積極的に取り組んでいるT-MobileだとTwitterは発表している。T-Mobileは顧客の本名と担当者のイニシャルをツイートに記載しはじめた最初の企業のひとつで、昨年には問合せへのリプライに、担当者のプロフィールが記載されたウェブサイトへをリンクすることで、担当者の写真と名前を表示する取り組みをはじめていた。

そして本日より@TMobileHelpは、他の企業に先駆けてDM画面でも担当者の情報を表示しはじめる。しかし、ユーザーは他の企業のアカウントでも近いうちに同じ情報を確認できるようになるとTwitterは話す。

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さらにサポート担当者は、個性を出すために自分の名前に絵文字を追加することもでき、絵文字もちゃんとDM画面に名前の一部として表示される。実際のやりとりの様子は、上のスクリーンショットを参照してほしい。

ひとつの企業が作れる担当者ごとのプロフィールの数には制限がなく、機能を利用する上では企業のサイズも関係ない。ただし、この新機能を使うためには、その企業のアカウントが認証済みで、ホワイトリストの認可を得ていなければいけない。実際に新機能を使いたい企業は、アカウントの認証を得たあとで、こちらのフォームから申し込める。

新機能と現在改良が重ねられているAPIは無料で利用できるが、もちろんAPIにアクセスするには、Twitterのパートナー企業に頼る必要がある。

Twitterはこれまでにも、ビジネスアカウント向けのカスタマーサービス機能の拡充に努めており、過去にはDMボタンを目立たせて顧客が企業にDMを送りやすくしたり、企業のツイート内に「プライベートメッセージを送る」というボタンを設置できるようにしたり、DMの自動メッセージ機能を追加したり、プロフィールにサポート時間を記載できるようにしたりといった施策を実行していた。

Twitterが自社で行った調査によれば、消費者は問合せへの返答がもらえるならば、その企業の平均的な価格の商品に対して3〜20%多めに払っても良いと考えているという。情報通信企業に絞ると、その数は10%になる(だからこそT-Mobileがローンチパートナーに選ばれたのだ)。

さらに、情報通信サービスを利用しているユーザーは、問合せへの回答が4分以内に受け取れるならば、月々の携帯料金が17ドル上がってもかまわないと考えているが、回答を受け取るのに20分以上かかる場合はせいぜい3.52ドルの値上げしか許容できないと考えているとTwitterは言う。この数字を考えると、T-Mobileのような企業が、何か新しい機能が追加されるとすぐにTwitterベースのカスタマーサービスを改良しようとしているのも理解できる。

一般的に言っても、人間味のあるカスタマーサポートを受けることで、77%のユーザーがその企業を推薦したくなると考えており、ボットなどを使ったあまり人間味のないサポートを受けたユーザーと比べ、自分の問題が解決したと感じるユーザーの数は19%、満足感を得るユーザーの数は22%多いとTwitterは発表している。

新機能は既に実装済みでコチラからサインアップでき、APIは現在プライベートベータの段階にある。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter