Googleクラウドが15分以内の応答を約束するプレミアムサポートプランを提供

Googleは米国時間1月16日、大企業の基幹業務のニーズに答えるために、プレミアム・サポートプランの提供を開始することを発表した。このプランによって、Gooogleクラウドプラットフォーム(GCP)のサポート水準はプレミアムG Suiteと同等になる。

「プレミアムサポートは最新のクラウド技術を利用している当社顧客のニーズに答えるために作られた」とGoogleのクラウドサポート担当副社長のAtul Nanda(アトゥル・ナンダ)氏は語った。「我々は顧客体験向上のために投資を行い、積極的で統一された顧客中心で柔軟なサポートモデルを提供してそれぞれのビジネスの異なるニーズに対応していく」。

プレミアムプランは、GCPの月間利用量に基づいて料金が設定されており(最少費用は月額1万2500ドルと見られている)、P1のケースで15分以内のレスポンスが約束されている。P1というのは稼働中にアプリケーションまたはインフラストラクチャーが使用不能になった場合をいう。ほかにもトレーニング、製品レビュー、サードパーティーシステムのトラブルシューティングなどのサービスが含まれている。

企業からの問い合わせに答えるサポートチームは、利用者のアプリケーションスタックやアーキテクチャーを知っている「状況を認識しているエキスパート」からなっていると同社は強調する。他ベンダーの類似プレミアムプランと同様、各企業にはテクニカルアカウントマネージャーがいて、一緒に問題解決にあたる。グローバル展開している企業は、複数地域の営業時間に合わせてテクニカルアカウントマネージャーを(料金を払って)置くこともできる。

この考え方は、GCPユーザーにもより積極的なサポートを提供するものであり、例えばサイトリライアビリティエンジニアリング・エンゲージメントも近く導入される。これは顧客が「ダウンタイムの影響が極めて大きいGoogle Cloud顧客プロジェクトのサポート体制を計画する」のを支援するものだ。サポートチームは顧客と協力して、ブラックフライデーのような特別イベントや顧客の業界で大きなイベントにも対応する。Googleは今後も新たな機能やサポートプランを追加していく予定だ。

最近のGoogleのクラウド戦略ほぼすべてに言えることだが、今日の発表も企業をさらにクラウドに移行させようとする同社の取組みの一環だ。たとえば今週同社は、IBMのPower Systemsアーキテクチャー小売店向けの新しいインフラストラクチャーに対応した。さらに同社は最近、ノーコード・サービスのAppSheetも買収している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

TwitterのDMにサポート担当者の写真と名前を表示する新機能―、企業の売上への影響も

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Twitterは今朝、担当者のプロフィールがダイレクトメッセージ(DM)画面に表示される、企業アカウント向けの新しいカスタマーサービス機能をローンチした。今後ダイレクトメッセージを通じて顧客からの問い合あわせが合った場合、企業は会社のプロフィール画像と名前の代わりに、各担当者の名前と写真を表示できるようになる。この機能の背景には、ボットではなく人間の担当者とやりとりしていると顧客に感じさせることで、企業と顧客の交流をパーソナルなものにするという狙いがある。

この機能を最初に採用したのは、カスタマーサービスのパーソナル化に積極的に取り組んでいるT-MobileだとTwitterは発表している。T-Mobileは顧客の本名と担当者のイニシャルをツイートに記載しはじめた最初の企業のひとつで、昨年には問合せへのリプライに、担当者のプロフィールが記載されたウェブサイトへをリンクすることで、担当者の写真と名前を表示する取り組みをはじめていた。

そして本日より@TMobileHelpは、他の企業に先駆けてDM画面でも担当者の情報を表示しはじめる。しかし、ユーザーは他の企業のアカウントでも近いうちに同じ情報を確認できるようになるとTwitterは話す。

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さらにサポート担当者は、個性を出すために自分の名前に絵文字を追加することもでき、絵文字もちゃんとDM画面に名前の一部として表示される。実際のやりとりの様子は、上のスクリーンショットを参照してほしい。

ひとつの企業が作れる担当者ごとのプロフィールの数には制限がなく、機能を利用する上では企業のサイズも関係ない。ただし、この新機能を使うためには、その企業のアカウントが認証済みで、ホワイトリストの認可を得ていなければいけない。実際に新機能を使いたい企業は、アカウントの認証を得たあとで、こちらのフォームから申し込める。

新機能と現在改良が重ねられているAPIは無料で利用できるが、もちろんAPIにアクセスするには、Twitterのパートナー企業に頼る必要がある。

Twitterはこれまでにも、ビジネスアカウント向けのカスタマーサービス機能の拡充に努めており、過去にはDMボタンを目立たせて顧客が企業にDMを送りやすくしたり、企業のツイート内に「プライベートメッセージを送る」というボタンを設置できるようにしたり、DMの自動メッセージ機能を追加したり、プロフィールにサポート時間を記載できるようにしたりといった施策を実行していた。

Twitterが自社で行った調査によれば、消費者は問合せへの返答がもらえるならば、その企業の平均的な価格の商品に対して3〜20%多めに払っても良いと考えているという。情報通信企業に絞ると、その数は10%になる(だからこそT-Mobileがローンチパートナーに選ばれたのだ)。

さらに、情報通信サービスを利用しているユーザーは、問合せへの回答が4分以内に受け取れるならば、月々の携帯料金が17ドル上がってもかまわないと考えているが、回答を受け取るのに20分以上かかる場合はせいぜい3.52ドルの値上げしか許容できないと考えているとTwitterは言う。この数字を考えると、T-Mobileのような企業が、何か新しい機能が追加されるとすぐにTwitterベースのカスタマーサービスを改良しようとしているのも理解できる。

一般的に言っても、人間味のあるカスタマーサポートを受けることで、77%のユーザーがその企業を推薦したくなると考えており、ボットなどを使ったあまり人間味のないサポートを受けたユーザーと比べ、自分の問題が解決したと感じるユーザーの数は19%、満足感を得るユーザーの数は22%多いとTwitterは発表している。

新機能は既に実装済みでコチラからサインアップでき、APIは現在プライベートベータの段階にある。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter