Facebookはユーザーに、記事を読む前にまずその見出しが真実なのかをよく考え、その話題のついての別の視点も見て欲しいと考えている。偽ニュース対策の次のステップとして、今日からFacebookは、通常は外部リンクからニュースフィードに戻った時に表示される「関連記事」ウィジェットの新しいバージョンのテストを開始する。さらにFacebookは、関連記事を表示する際多くの人が話題にしている記事にはサードパーティのファクトチェッカーを併せて表示する。
「これでユーザーは、サードパーティーによるファクトチェックを含め、異なる視点と情報を手に入れやすくなる」とFacebookは言っている。
要するに、ある記事が誇張であったり、偏見が強かったり、まったくのウソかも知れないということを、読んだ後に説得するのではなく、ユーザーにはウソや脚色に洗脳される前に疑いを持ってほしいとFacebookは考えている。この機能は、人々が情報フィルターに囲まれた世界に深入りする前に抜け出すきっかけを与えてくれるかもしれない。
例えば「チョコレートでがんが治る」という無名のブログ記事へのリンクがあると、クリックする前に関連記事ボックスが表示され、New York Timesや医学専門誌の、チョコレートにはがんのリスクを減らす抗酸化能力はあるが治療はしないという説明が現れる。Snopesなどのファクトチェック機構が元記事のウソを暴いていれば、それも関連記事に出てくる。
Facebookは、これは単なるテストであり有効性が実証されなければ一般公開するとは限らないと言っている。また、Facebookページのニュースフィードへのリーチに大きな変化はないとも指摘している。関連記事欄に広告が入ることはない。
Facebookは、関連記事を2013年にスタートし、記事を読んだ直後に関連する興味のありそうなリンクを表示するようになった。しかし、2016年の米国大統領選挙で偽ニュースを容認したと批判されて以来、 第三者ファクトチェッカー の協力を得て、議論のある記事には警告を付加している。
後にMark Zuckerbergは、人道主義宣言の中で、この問題と戦う一つの方法は人々の視野を広げることだと語った。「さまざまな視点を紹介し、自分の考えが全体でどの位置にあるかを知ることは、効果の高い方法だ。いずれユーザーたちは、どの情報源が幅広い視点を提供してコンテンツをもっと自然なかたちで表示するようにするかを見極めるだろう」。
パブリッシャーによっては、関連記事を通じて著名なライバルが読者を奪うことを喜ばないかもしれない。しかし、Facebookが自ら真実の裁定者になることなく偽ニュースの害と戦うためには、話題について幅広い意見を提示することで、突飛な(かつバイラルな)ものに読む価値があるとは限らないことを人々に理解させるのが最善の方法なのかもしれない。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)