トロルが無作法なユーザー名を使って悪意あるリプライを通知タイムラインに割り込ませるようなことが続けば普通のユーザーはTwitterの利用そのものを止めてしまう可能性がある。そこで今日(米国時間7/10)、Twitterでは通知をコントロールする詳細フィルターを強化した。
新しいオプションでは、フォローしていないアカウント一般、フォローしておらず最近登録されたアカウント、フォローしてもフォローされてもいないアカウント等からのリプライを表示させないよう設定できる。下のアニメのように、ミュートしたい相手を「設定」メニューの「詳細設定」から選べる(クオリティフィルターをオンにしてあること)。
これらは3月にTwitterが公開した特定の相手からの通知をミュートできるオプションに追加された。このオプションでこれまでも有効なメールアドレスや電話番号を登録していない相手、プロフィール画像を登録していない相手からのリプライをミュートできた。Twitterは最近、フォローしていないユーザーからダイレクト・メッセージをそのまま表示せず、「リクエスト」フォルダーにまとめるようにしている。
Twitterはユーザーがトロル〔荒らし〕を報告するよう以前から勧めてきた。しかし最近のTwitterのトロルへの対策は、こうした不愉快なユーザーのアカウントを停止し積極的に根絶を図るというより、ミュートすることによって被害者を守る方向にあるようだ。
今日追加されたオプションは正当なユーザーに嫌がらせや脅迫をするようなトロルを追放する役には立たない。しかしトロルは他のユーザーを攻撃する場合新しいアカウントを登録するのが普通だ。またトロルは被害者をフォローすることは少ない。ましてフォローし返されることはまずない。そこでそうしたユーザーからのリプライをミュートできれば被害を局限することはできる。
しかしTwitterがユーザー数、影響力を現在のレベル以上に成長させたいなら、インターネットのごく普通のユーザーが使いやすく、また受け入れられるものにする必要がある。こうした普通のユーザーはメニューの奥深い層に埋め込まれたオプションを探し出して適切に設定したりしないし、ユーザーインターフェイス特有の専門用語も知らない。しかしトロルのリプライは見ればそれと分かるし、そんなサービスには長く我慢していないだろう。
それでもTwitterの本質は世界のさまざまな分野の最新情報をそれぞれの専門家が短くわかりやすい言葉で伝え、また誰もが会話に加われるメディアだ。この目的を達成する上でTwitterは使い方をシンプルに保ちながら安全性を高めねばならない。その間、長年のTwittrユーザーの反感を買う危険性もある。またスパム・ボットやトロルを追い出しつつ、ユーザー数を増やしていいくという.難しい舵取りを求められるだろう。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)