メンローパークでは、試練の時が続いているようだ。プライバシーに関してあらゆる方向から非難を浴びたFacebookは、防御を固めるために上級役員の入れ替えを行っている。アメリカのポリシー担当トップErin EganがCPO(chief privacy officer)の役割に戻り、元FCC(連邦通信委員会)の委員長だったVPが彼女の後釜に座る。
そのKevin Martinは、ごく最近までモバイルとグローバルアクセスポリシー担当VPだったが、これからは全社的ポリシーのトップだ。彼がFacebookに来たのは2015年で、FCCには2001年から2009年までいた。最後の4年間は、委員長だった。Facebookの今後のポリシーについては未知数だが、彼がお役所方面に強くて明るいことは確かだ。
Martinが来たときErin EganはCPOで、アメリカのポリシーのトップを兼任した。Facebook のスポークスパーソンAndy Stoneは、“最後の2年間、Erinは会社で二つの帽子をかぶっていた”、と言った。
さらにStoneは、“Kevinは暫定的にアメリカの公共政策(US Public Policy)担当トップになり、Erinは最高プライバシー責任者(CPO)として、幅広い職務を担当する”、と述べた。
つまり、二つの役職名は前と同じでもその重要性と複雑性は数年前に比べると大きい、ということだ。一人の役員による兼務は無理だった。今後はますます無理だろう。
注目すべきは、Martinの新たな上司となるJoel Kaplanは、2000年のブッシュ-チェニーの選挙戦でMartinと一緒になり、数年間その政府にいたことだ。共和党政権とワシントン人脈との深いご縁は、議会や各種団体などからも砲火を浴びている昨今、同社にとってすごく貴重かもしれない。