メッセージ・アプリのパイオニア、Snapchatは当初、国際市場を無視していた。その結果、今や WhatsAppが世界での成長のチャンスを独り占めにしている。今日(米国時間5/1)のF8デベロッパー・カンファレンスで発表された数字によれば、WhatsAppのSnapchat StoriesのクローンのDAU(1日当たりアクティブ・ユーザー)は今や4億5000万人に達している。
Snapの低調な第1四半期決算にともなう電話記者会見で発表された数字によればSnapchatのDAUは1億9100万人に過ぎない。昨年11月のFacebookの発表ではWhatsApp Status、Instagram Storiesのユーザーは合計3億ということだった。
成功に安住することなく、 WhatsAppはスタンプ機能とグループ・ビデオ通話機能を追加したことを発表した。シンプルなチャットツールがこれによってさらに魅力を増すだろう。
ユーザーはWhatsAppのビデオ通話、音声通話をすでに毎日20億分も使っている。しかしここ数ヶ月内に分割画面で参加者が表示される4人までのグループビデオ通話が可能になる。参加可能な人数は将来4人よりさらに増やされるかもしれない。またWhatsAppのテキスト・チャットではスタンプが利用できるようになり会話がビジュアルになる。Facebook Messenger同様、サードパーティーのステッカーも使えるのでデベロッパーはチャットを賑やかにするイラスト多数を準備しているという。
ビジネス面でもWhatsAppは前進中だ。新しいWhatsApp For Businessアプリをすでに300万社が利用している。現在は無料アプリだが、今後は航空会社、銀行、モバイルキャリヤなどの大企業向けにボーナス機能を備えた有料版が提供される予定だ。利用者はアプリ内で物品、サービスの販売とカスタマーサポートができる。すでに企業からの強い関心を集めているため、これがリリースされればFacebookはまたしても着実な収入源を得ることになるだろう。
FacebookとInstagramが大統領選への干渉疑惑に揺れる中、WhatsAppはF8での明るい話題となった。WhatsApp事業部の責任者、Mubarik Imamは「無給でも働きたい会社があるとすればそれはWhatsAppだ」と語った。スキャンダルの渦中にあるFacebookはなんであれポジティブなPRを強く必要としている。WhatsAppがそれになるかもしれない。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)