Twitchのコミュニティにさよならを言おう。ゲームストリーミングサービスのTwitchは、まだサイトに導入して日の浅いこの機能を間もなく停止する。その引き換えに導入されるのがタグシステムだ。この変更によって、ユーザーは、視聴したい種類のストリーム(配信)を見つけやすくするために、ディレクトリやブラウズページ内のタグによってストリームをフィルタリングすることができるようになる。
Twitchによれば、コミュニティの閉鎖とタグの追加は、9月中旬に予定されている。
Twitchがユーザーのユニークな関心をより良く満たそうと、コミュニティを立ち上げたのは昨年のことだ。たとえば、レトロなゲームといったゲームタイプや、スピードランニングなどのアクティビティタイプによって、独自のコミュニティを作ることができた。またFortnite Battle Royale、PUBG、そしてLegends of Legendsなどのタイトルを中心としたコミュニティや、音楽、絵画、料理、コスプレといったクリエイティブな活動に焦点を当てたコミュニティもある。
しかし、Twitch自身が成長し、ストリーマー(配信者)やコミュニティの数が増えるにつれて、このシステムは段々と役に立たないものと化していた。Twitchは、今では異なるコミュニティ間、あるいはコミュニティとゲーム間に、多くの重複が生まれていると述べている。
これは、部分的にはコミュニティのオープンな性質に起因するものだ。似通った名前のコミュニティが沢山あり、ひと目でお互いがどう違うのかを示す良い手段は存在していない。
「もともとコミュニティは、視聴者のみなさんが、見るべきものを決める手助けをするための、情報提供ソリューションの1つでした。しかし視聴者のみなさんが、興味のあるディレクトリの中をブラウズしても、そうした情報を見つけることはできなかったのです」と同社は発表の中で述べている。
また、コミュニティはメンバーたちをストリームの視聴へと向かわせていないことも判明した。実際Twitchの視聴者の中で、コミュニティの機能を通してストリームの視聴へとやってきた者の割合は3%以下だったのだ。これは、発見機能としてのコミュニティがほぼ失敗に終わっていることを示している。
Twitchは、タグの実装によって発見機能が改善されることを期待している。
同社は、9月中旬にサイトにタグ機能を追加すると発表しており、Twitchのディレクトリページ、ホームページ、検索、チャンネルページを含むあらゆる場所で、ストリームを特定するためにタグが用いられる。メインのDirectoryページと、Browseページでも、タグによるフィルタリングを行うことができ、また一部のタグは自動生成される。
Twitchによれば、ゲームジャンルのようなタグと、自動検出できるゲーム内機能といったタグは自動的に追加されると述べている。しかしタグの大部分はストリーマー自身によって選択されるものだ。念のために強調しておくが、これは勝手に作って良いタグではなく、あくまでも選択されるものなのだ。
とはいえストリーマーたちが、新しいタグを提案することはできるようになる。
これらのタグは、ビデオのサムネイル、ストリームのタイトル、ストリーミングされるゲームやカテゴリの横に表示される。
この変更は、大量の情報にアクセスするために使用されるポータル的インターフェイスの限界を証明するものだ。すなわち好きなものを探すために特定のセクションをブラウズし、その結果をスクロールしていくことは、多大な時間を使いすぎるのだ。長期的にはそれほど役に立たない。この場合、タグ付け機能を使用することで、ユーザーは情報をフィルタリングして、膨大なTwitchストリームの中から好きなものを見付けることができるようになる。
そうは言うものの、すべてのTwitchユーザーがこの変更を歓迎しているというわけではない。しかし、変更を喜ぶものもいれば、用心深くながらタグに楽観的なものもいる。
ニュースを耳にしていない人もいると思うので改めて。@Twitchはコミュニティを閉鎖する。理由は「使われていない」から。すなわちこの1年私たちは作り上げてきたCookout Communityページは1ヶ月後には無くなっているということだ。コミュニティメンバーとつながりを保つための新しい手段が必要だ。pic.twitter.com/95fKSgTwB0
沈んだ心で悲しいニュースをお知らせしなければならない。Twitchコミュニティは閉鎖される。コミュニティに別れを告げて、タグが代わりにやってくる。これがtwitchにどのような効果をもたらすのかは分からない。私が言いたいのは1つだけだ。私たちがやることはこれからも変わらない。#CESupport pic.twitter.com/OjkGXjoYgP
コミュニティは、ストリーマーたちに必要とされていた自分のアイデンティティを与えてくれたと感じている。
より自由度の高いコミュニティーの代わりにタグが実装されることは心配だ、そのことがストリーマーたちが自身のストリームと自分自身を定義するために使っていた手段を奪ってしまうことになるからだ。
皆はどう思うだろうか?
@Twitchがコミュニティを削除するのは残念だが、タグの実装は本当にクールなアイデアだ。そして#StreamersConnectedタグが出てくる可能性を楽しみにしている。
正直言って嬉しい。いずれにせよ多くのストリーマーが配信時に3つ以上のコミュニティを必要としているのに、最大3つまでという制限はキツすぎる。コミュニティを見付けるのは難しいし、コミュニティページよりも外部ソースやゲームのろスティングから来るトラフィックの方が多い。
正直言って、これで何か困ったことになるとは思わない。Twitchの外にいくらでもコミュニティを作ることはできる。その代わりにタグを使うだけのことだ。同じことだ。コミュニティとは何だろう?同じタグを使用している人びとの集団?私はどのコミュニティにも属していないのだが。
@Twitchは展開するタグ機能で興味深いのは、最終的にはモバイル上にそれらを取り込むということだ…これはコミュニティに対しては行われなかったことだ。そもそも、だれもアクセスしないなら、コミュニティ機能の有用性をどうやって正確に測れば良いのだ?
皆がTwitchがコミュニティを閉鎖することに対して憤っている。まさかと思ったが、コミュニティはゲーマーたちを集わせることだけではなく、追い払うこともできたようだ。
Twitchによれば、タグ付けはまずWeb上で開始され、モバイル上にその機能を展開する前に、足りないタグに関するフィードバックの聞き取りを行う。
9月中旬となっている開始日は変更される可能性はあるが、現在のところはそこが目標だ。
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(翻訳:sako)