Googleは2年半ものプレビュー期間を経て、 完全な機能を備えた大規模MySQLデータベース・サービスCloud SQLをとうとう正式公開した。
正式公開されたGoogleの企業向けサービスの常としてCloud SQLにも99.95%の稼働率を保証するSLAが提供される。Googleは20%のアクセス失敗が1分以上続いた場合ダウンタイムと認めるという。これはなかなか気前のよい基準だ。
さらにCloud SQLに格納されるユーザーデータは自動的に暗号化される(ただしバックアップの暗号化は依然として「近日公開」となっている)。 Googleのデータセンター間のCloudSQLトラフィックも暗号化され、ユーザーとの間のトラフィックにはSSLが利用できる。
デフォールトの最小インスタンスでも500GBのデータが扱える(従来は250GBだった)、Googleによれば、このデータは複数のゾーンに複製され、追加料金なしに自動的にバックアップが取られる。ただしCloudSQLのバーチャルマシンは最小構成の場合0.125GBのRAMしか割り当てられないので、これで500GBのデータが処理できるかどうかはユーザーが判断しなければならない。
Cloud SQLの料金体系は次のようなものだ。まずストレージとネットワーク・アクセスのコストを別にしたオンデマンドのバーチャルマシンは1時間あたり0.025ドルだ。多くのユーザーが利用開始にあたって選択すると予想される最小パッケージは1日あたり0.36ドルでRAMが0.125GB、 ストレージが0.5GB、I/Oが20万回提供される。ハイエンドのインスタンスとなると、たとえば、16GBのRAM、10GBのストレージ、3200万回のI/Oで1日あたり46.84ドルとなる。
Amazonの類似したサービス、RDS for SQL Serverの料金はオンデマンドのマシン1台について1時間あたり0.024ドルだ。
Cloud SQLの他に、NoSQLデータベースをクラウドで利用したいデベロッパーのためにGoogleは巨大データセット用のBigQueryデータベースとGoogle Cloud Datastore(こちらはまだプレビュー版)を提供している。Cloud Datastoreは2013年のGoogle I/Oで発表された。Cloud SQLの例にならうなら、こちらのプレビュー期間はまだしばらく続きそうだ。
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)