SOMPOホールディングスが自動運転OS開発の「ティアフォー」に約98億円出資し関連会社化

SOMPOホールディングスが自動運転OS開発の「ティアフォー」に約98億円出資し関連会社化

SOMPOホールディングスは8月28日、自動運転システム開発事業など展開のティアフォーに対し、第三者割当増資の引受および損害保険ジャパンが保有する株式取得により約98億円を出資し、資本提携契約を締結したと発表した。ティアフォーは、SOMPOホールディングスの関連会社となる。なお、ティアフォーの累計資金調達額は175億円となった。

政府策定の官民ITS構想・ロードマップでは、2020年までに限定地域(過疎地域等)での無人自動運転移動サービスの実現や、2025年度を目途とした全国40ヵ所以上での実装可能性が示されているという。また、工場や商業施設など施設内での実装が全国各地で検討されている。

そこで、SOMPOホールディングスとティアフォーは、自動運転の頭脳にあたるソフトウェア技術と「Level IV Discovery」を一体として提供し、自動運転技術の社会実装を支援する「自動運転プラットフォーム」の開発を事業として両社で展開するため、資本提携を行うことで合意した。Level Ⅳ Discoveryは、損保ジャパン、アイサンテクノロジー、ティアフォーが共同開発するインシュアテックソリューション。走行前にリスク調査を行う「リスクアセスメント」、走行中の「遠隔見守り・トラブル対応」、自動運転車の多様なリスクをカバーする「保険」の3ソリューションにより、自動運転の走行前・走行中・トラブルまでを総合的にサポートすることで自動運転走行の安全を支えるとしている。

両社は「自動運転プラットフォーム」に参画する主要なプレイヤーを募り、一体となって社会実装に向け協創するとしている。また、得られたデータと、これまでに損保ジャパンが培ってきた事故の未然防止や事故対応のノウハウを融合することで、安心・安全な自動運転の実用化を支援するという。

今後は、「自動運転プラットフォーム」開発事業の展開により得られる車両・走行・乗客・位置のデータなどモビリティにかかわる各種データと、保険事業やSMPOホールディングスがすでに展開しているモビリティ事業(CtoCカーシェアリング、駐車場シェアリングなど)から得られるデータなどを組み合わせ、将来的にはMaaSやスマートシティの分野においてSOMPOグループ独自のサービスや新事業の創造を目指す。

SOMPOホールディングスの中核事業を担う損保ジャパンは、過疎地域での移動手段確保、人口減少による物流業界のドライバー不足の解消といった社会的課題の解決策として期待される自動運転技術が、「安心・安全」に社会実装されるために、損害保険会社として果たすべき役割について研究を推進。

これまでに、ティアフォーと自動運転システムの遠隔監視・操作を支援する「コネクテッドサポートセンター」を共同開設。また、それをリスクアセスメントや保険商品と組み合わせて提供し、自動運転技術の社会実装に必要な安全性と利用者の安心感を高めるインシュアテックソリューション「Level IV Discovery」の共同開発に取り組んできた。

また2019年6月には、損保ジャパンがティアフォーに48億円を出資するなど、両社の協業を推進してきた。

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TechCrunch Japan

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