GRPとは?視聴率の算出方法について解説

テレビCMの世界には、さまざまな指標があります。それぞれの意味を正しく理解した上で、各指標に対する目標を設定するなど、戦略を練っていかなければなりません。その中でも、一般的にはあまり耳なじみがないものの、テレビCMにおいては非常に重要な意味を持つ指標のひとつが「GRP」です。

ここでは、GRPの概要のほか、視聴率の算出方法について解説していきます。

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GRPとは延べ視聴率のこと

GRPとは、Gross Rating Pointの略で、日本語では「延べ視聴率」と訳されます。

延べ視聴率とは、一定期間に放送されたテレビCMの「世帯視聴率」を合計した数値のこと。世帯視聴率とはその名のとおり、「特定の番組をどれだけの世帯が観ていたか」を表した視聴率のことです。一般的に視聴率として算出される数値は、この世帯視聴率になります。

GRPは、「世帯視聴率」×「CMの本数」で求めることができます。例えば、世帯視聴率10%の番組に10本のCMを流した場合、100GRPとなります。加えて、世帯視聴率5%の別の番組にも5本のCMを流した場合は25GRPとなり、最終的な延べ視聴率は125GRPとなるのです。

GRPは、自社のテレビCMがどれぐらいの人にリーチしたかを測る重要な指標です。「今回は100GRPを投下しよう」「次は追加して200GRPにしたい」といった形で語られます。

GRPの計算式

世帯視聴率の計測方法は?

GRPは、世帯視聴率が使われますが、具体的にはどのように計測されるのでしょうか。

世帯視聴率は、世帯単位で計測します。例えば、5世帯のうち、番組Aを見ている世帯が2軒あったとします。その場合は、5軒中2軒で番組が視聴されていますので、世帯視聴率は40%となります。

では、1軒にテレビが3台あった場合はどうなるのでしょうか。3台のうち1台でも、番組Aを視聴していた場合は、世帯視聴率としてカウントされます。3台のうち2台あるいは3台が番組Aを視聴していても、世帯視聴率が増えることにはなりません。

実状に即した「個人視聴率」「タイムシフト視聴率」とは?

1世帯にテレビが複数台あることが当たり前になっていることから、世帯視聴率は実状に合わなくなってきています。そのため、「個人視聴率」や「タイムシフト視聴率」といった数値を参考にするケースが多くなっています。

個人視聴率

個人の視聴にもとづいて数値を算出するのが個人視聴率です。

例えば、5世帯のうち、1世帯だけが番組Aを見ていたとします。この世帯は4人家族で、番組A2人が視聴。ほかの世帯は一人暮らしで、番組Aを視聴していなかったとします。この場合、世帯視聴率は5世帯中1世帯が番組Aを見てているため20%となりますが、個人視聴率は8人中2人が番組Aを見ているため25%となります。このように、個人視聴率のほうが、より実状に即した数値を導き出せるのです。

また、個人視聴率は、調査対象の世帯の一人ひとりを、年齢層や性別、職業などをセグメントして割り出せます。「20代男性の個人視聴率は%」といったような数値を割り出すことが可能です。

タイムシフト視聴率

タイムシフト視聴率とは、「特定の番組をどれだけの世帯が録画し、7日間以内に再生視聴したか」を示した数値です。数字の取り方としては世帯視聴率と近く、あくまで世帯ごとでの算出となります。ただし、リアルタイムで視聴していなかった世帯の数値を拾うことができるため、番組の人気度を測る上で重要な数値といえるでしょう。

リアルタイムの世帯視聴率は低いものの、タイムシフト視聴率になると数字が大きく伸びるといった番組もあります。

視聴率の調査方法

視聴率の定義について理解したところで、視聴率を調査する方法について確認していきましょう。ここでは、「ピープルメータシステム」「オンラインメータ」「日記式アンケート」の3つをご紹介します。

視聴率の調査方法

ピープルメータシステム

ピープルメータシステムとは、専用の測定器「ピープルメータ」を設置して、世帯視聴率および個人視聴率を調査する方法です。テレビを視聴する際に、測定機能つきのリモコンのボタンを押して視聴していることを示すことで、いつ、誰が、どの番組を観たかを測定することができます。

ピープルメータシステムは、関東、関西、名古屋、福岡地区で採用されています。

オンラインメータシステム

オンラインメータシステムとは、専用の測定器「オンラインメータ」を家庭に設置し、視聴率を集計する調査方法です。ピープルメータシステムとは違い、オンラインメータシステムは、テレビのONOFFをもとに集計を行うため、世帯視聴率しか算出することができません。

オンラインメータシステムは、関東、関西、名古屋、福岡地区を除くエリアで採用されています。

日記式アンケート

日記式アンケートとは、ランダムに選ばれた家庭に調査票を届け、テレビの視聴情報を記入してもらうことで視聴率を算出する方法です。調査票は5分刻みとなっており、個人単位で視聴情報を1週間記入します。

アナログな方法ではありますが、ピープルメータシステムと同じく、個人視聴率を算出することが可能です。

予算と狙いたい効果に応じてGRPを決めよう

テレビCMの費用対効果を高めていくには、作品としての出来を高めることはもちろん、視聴率やコストなど、さまざまな要素を複合的に見ていく必要があります。

GRPは、自社のテレビCMがどのくらいリーチしたかの目安になります。CMを流す際には、予算と狙っていきたい効果に応じてGRPを決めるようにしましょう。

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タクシー動画広告とは?メリットや費用について解説

タクシー動画広告は、ターゲットが明確で、乗車している時間は広告にふれることになるため、選択肢として考えたい手法です。

ここでは、タクシー動画広告の概要やメリット・デメリットのほか、広告出稿のための流れや費用について解説します。

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タクシー動画広告で乗客が視聴者になる

タクシー動画広告とは、タクシーの後部座席に設置されたタブレットなどの映像端末で流す、動画広告のことです。

その特性上、タクシーの乗客のみが視聴者であり、ターゲットがかなり絞られた動画広告といえるでしょう。以前は首都圏のタクシーを中心にタブレットが設置され、タクシー動画広告が流されていましたが、最近では地方のタクシーにも増えており、全国規模の広告へと発展しています。

タクシー動画広告の配信の仕組みとは?

タクシー動画広告の配信の仕組みは、どのようになっているのか解説します。また、配信サービスの料金形態についても、具体的に見ていきましょう。

配信の仕組み

タクシー動画広告を出稿するためには、タクシー動画広告の配信サービスに出稿し、入札する必要があります。配信サービスは、基本的には東京都を対象としたものが中心ですが、全国展開しているものもあります。

配信エリアや料金形態は配信サービスによって異なるため、条件を満たしているか、比較・検討して選びましょう。

配信サービスの料金形態

タクシー動画広告の料金形態は、配信サービスによって異なりますが、基本的に動画広告の長さや配信時期、配信される順番によって金額が変化します。

最も価格が高いのは1本目に配信されるタクシー動画広告で、その分、乗客に目にしてもらいやすいというメリットがあります。1本目の価格は1250万~650万円程です。2本目以降は45枠用意されており、1枠あたり200万~450万円程が目安となります。

また、タクシーの繁忙期である12月は、ほかの時期に比べて料金が高く設定されているケースが多いです。

タクシー動画広告のメリット

ほかのメディアと比べ、タクシー動画広告ならではのメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。4つのメリットに絞って解説していきます。

タクシーCM、タクシー動画広告のメリット

メリット1:ビジネスパーソンにリーチできる

タクシー動画広告は、ビジネスパーソンにリーチできる可能性が高い手法です。

一般社団法人東京ハイヤー・タクシー協会の「2019年度 タクシーに関するアンケート調査結果」によると、タクシーの利用者の約半数は会社員という数字が出ており、ビジネスパーソンを狙うには最適なメディアといえるでしょう。

また、同アンケートでは、タクシー利用のタイミングとして、通勤や商用時の割合が高くなっています。仕事モードになっている人に対してピンポイントで広告を送ることができるのは、タクシー動画広告の大きなメリットです。

メリット2:ノイズが少なく動画に集中できる

タクシーの車内は個室に近い空間で、タブレットなどの映像端末との距離が近いため、動画に集中してもらえる環境が整っています。

さらに、タクシー乗車中は手が空いている状態になりやすいので、「動画広告を見てそのままスマートフォンで検索」といった行動につながりやすいことは大きな強みです。そのため、タクシー動画広告は、商品・サービスの購入や申し込みに貢献する可能性が高いといえるでしょう。

メリット3:複数回、視聴されるタイミングがある

タクシー動画広告には、リピート再生されるプランがあるため、1回の乗車で複数回、視聴される可能性があります。

また、「2019年度 タクシーに関するアンケート調査結果」によれば、月に4回以上タクシーを利用する人の割合は4割を超えています。そのため、同じ人が同じタクシー動画広告を目にする可能性は十分あるのです。

同じタクシー動画広告を繰り返し視聴してもらうことで、商品やサービスを視聴者の印象に残すことができるでしょう。

メリット4:タクシー利用者の特性に合わせた動画広告を配信できる

タクシー利用者は、会社員の割合が多いとお伝えしましたが、ありとあらゆる地域がその特性を持っているわけではありません。エリアによっては、病院などに通う高齢者の利用割合が高かったり、観光目的で使う若い人が多かったりと、それぞれ特徴があります。

その特徴に合わせれば、さまざまな商品やサービスをアピールすることができます。こうした利用者の特性に合わせて動画広告を流せることも、タクシー動画広告のメリットでしょう。

タクシー動画広告のデメリット

タクシー動画広告のメリットについてお伝えしてきましたが、その一方で、いくつかのデメリットがあります。続いては、タクシー動画広告のデメリットについて解説していきます。

デメリット1:費用が高い

高い効果を期待できるタクシー動画広告ですが、配信に必要となる費用は高めに設定されています。1週間の配信で、最低でも数十万円は必要であり、それが首都圏など人気のエリアになれば、数百万円に上るケースも珍しくありません。シンプルな画像を使って行うWeb広告などでは、数十円単位で広告を出すことも不可能ではありませんので、タクシー動画広告は高い部類に入る広告といえます。

また、タクシー動画広告は、乗客が乗ってから1本目が流れます。どの順番で流れるかは事前に決まっており、早い順番ならば視聴してもらえる可能性が高くなるでしょう。ただし、CMを流す順番を早めるにも、費用が必要になってきます。

加えて、動画広告は、制作自体にもそれなりの予算や時間が必要です。30秒程度のタクシー動画広告の場合、実写もしくはアニメーションで30万~100万円程度の制作費が相場です。制作費と配信料を考えると、タクシー動画広告はそれなりの費用がかかるといえるでしょう。

デメリット2:ターゲットが限定される

ビジネスパーソンなど、ピンポイントのターゲットに向けて高い効果を発揮するタクシー広告ですが、とにかく不特定多数の人に周知したいという目的の場合、マッチしないことがあります。視聴してもらえる人の数だけを求めるのであれば、電車広告やテレビCMなど、ほかの種類の広告のほうが効果的だといえるでしょう。

とはいえ、国土交通省の調査によると、2018年の時点で、タクシーの輸送人員数は年間約139,700万人。そのため、ターゲットこそ限定されるものの、その数は決して少なくはなく、メディアの規模としては十分な大きさを持っています。

タクシー動画広告を配信する流れ

実際にタクシー動画広告を配信する場合、下記のような流れに沿って準備を進めていきます。

タクシーCMの配信の流れ

1. 配信サービスを選ぶ

まずは、タクシー動画広告の配信サービスを選びます。配信サービスによって対象エリアや料金形態、配信メニューなどが異なるため、ターゲットに広告を届けるために最適なサービスを選びましょう。

2. 配信メニューを選ぶ

配信サービスによって、さまざまな配信メニューを用意しています。配信のタイミングや配信回数、期間、時期などにより料金は異なり、価格が高い配信メニューほど動画が視聴される可能性が高くなります。ターゲットや予算に合わせて、最適な配信メニューを選びましょう。

3. 配信をスタートする

配信メニューに合わせて、タクシー動画広告の配信がスタートされます。実際の再生数については、レポートで確認することができます。

タクシー動画広告を制作するときのポイント

タクシー動画広告を制作会社に依頼する場合、イメージと違う内容にならないか、不安になることがあると思います。最後に、タクシー動画広告を制作する上で、押さえておきたいポイントを解説しましょう。

ターゲットを明確にする

タクシー動画広告はマスメディアと異なり、かなり限定的なターゲットに対して動画広告を配信していきます。そのため、いかにターゲットを細かく分析し、彼らが抱える課題や要望を明確にできるかが、良い動画広告を作るための必須条件となります。

タクシーに乗車するターゲットが、普段どのような生活をしているのかを想像してみましょう。「比較的、お金に余裕があるはずだから、安さをウリにしてもあまり効果がないかもしれない」「タクシーを日常的に使っているということは、利便性にこだわる人だろう」といった具合に、ターゲットの人物像を明確にしていけば、自社の製品やサービスのどの部分を訴求していけばいいかが見えてくるはずです。

見たいと思わせる内容にする

タクシー動画広告はスキップすることができないため、半ば強制的に乗客に視聴してもらうことができます。一方、内容がつまらないと、ネガティブな印象を抱かれてしまう可能性があります。

ストーリー性のあるものにしたり、テロップを入れてわかりやすくしたりするなど、車内で視聴していることを前提に、内容を練ってください。

タクシー動画広告は大きな告知効果が期待できる

タクシーで移動中、乗客に広告を見てもらう環境が整っているタクシー動画広告は、ターゲットがマッチしているならば検討したい広告手法です。

タクシー動画広告をうまく活用することができれば、大きな告知効果が期待できるでしょう。ぜひ、タクシー動画広告の出稿を検討してみてください。

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CM制作の流れは?企画、撮影、編集といった工程を解説

「CMを制作して放送する」と聞くと、果てしない道のりのようにも思えますが、それほど複雑ではありません。企画を立てて、絵コンテを確認して撮影に入り、そこから編集作業を行って完成となります。

ここでは、CM制作の各工程の詳細や、CMの制作期間ついて解説します。また、CMに関する費用についてもご紹介しましょう。

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CM制作はどのくらいの期間がかかる?

CM制作に必要な期間は内容によって大きく異なりますが、3カ月くらいを見ておくといいでしょう。

企画・脚本に約1ヵ月、撮影から仕上げまでに1ヵ月半~2ヵ月が必要です。急ぎの場合は、1ヵ月程度で制作することもありますが、社内チェックの時間を短くしたり、撮影内容を簡単なものにしたりするなどの工夫が必要です。

CM制作の流れ

CMは、どのように制作されるのか、最初の打ち合わせから納品まで、6つのステップに分けて見ていきましょう。

CM制作の流れ

STEP1:企画

どのようなCMを作るのか、広告代理店やCM制作会社と打ち合わせをしながら、企画を練るところからスタートします。CMを作ろうと思った目的を、できるだけ明確に伝えましょう。

<CM制作の目的>

  • CMで何をアピールしたいのか(商品・サービス・企業など)
  • ターゲット層はどこなのか
  • アピールしたい商品やサービスの価値はどこにあるのか
  • CM全体を通して、ユーザーに何を訴えたいのか

少なくとも、この4点は社内で話し合って固めておいてください。CM制作の軸となりますので、しっかりとすり合わせておくべきです。

STEP2:絵コンテ

どんなCMを作るかが決まれば、制作会社に絵コンテの作成に入ってもらいます。

絵コンテは、CMの内容を絵で説明したもので、いわば「絵のついた台本」です。動画の骨格にあたる部分なので、制作会社と打ち合わせを重ねてブラッシュアップしていきます。できれば絵コンテは、複数案提出してもらうといいでしょう。また、絵ではなく、仮の映像による「ビデオコンテ」を用意してくれる制作会社もあります。

クライアント側として気をつけたいのは、社内決裁の取り方です。台本が固まってしまった後になって、社内から追加の修正が入るといったことがないようにしてください。

STEP3:撮影

絵コンテが固まれば、いよいよ撮影に入ります。撮影には大きく分けて、次の3つの方法があります。

スタジオ撮影

スタジオ撮影は、屋内で撮影を行う方法です。CMの内容によって、スタジオ撮影を行う場所を決めます。大きなセットを組まなければならない場合は、映画の撮影所などで撮影する必要がありますし、商品の静止画を撮る程度ならば、スチール撮影用の比較的小さなスタジオで十分でしょう。制作会社がCM内容に応じてスタジオを決めますので、どのような場所になるのか事前に確認しておいてください。

ロケーション撮影

スタジオではなく、屋外で撮影する方法もあります。いわゆる、「ロケーション撮影(ロケ撮影)」といわれる方法です。国内ロケか海外ロケかなど、撮影する場所によってスタッフの人数や用意する機材、交通費が異なるため、予算は大きく変わってきます。また、ロケーション撮影は、天候に左右されますので注意が必要です。

ロケセット撮影

ロケセットは「屋内ロケ」ともいわれ、撮影スタジオではない室内を指します。ロケセット撮影では、既存の部屋や建物をそのまま、あるいは一部を手直しして、撮影場所として使用します。自社の事務所での撮影もロケセット撮影です。スタジオレンタル代が発生しないことや、日常風景を撮影できることがメリットといえるでしょう。

STEP4:編集

撮影が終われば、編集に入ります。編集には、主に仮編集と本編集の2つがあります。

オフライン編集

オフライン編集(仮編集)は、大枠の流れを確認するために、映像をつなぐ作業です。マスターテープ(元の素材)を複製したワークテープを使って編集作業を行います。ナレーションは、仮のものが入っていることが多いです。何か気になる点があれば、オフライン編集の時点で指摘するようにして、修正してもらうようにしましょう。

オンライン編集

オンライン編集(本編集)は、本番の編集作業のことです。テロップの内容、デザインを決定していきます。オンライン編集まで進むと、大きく内容を変更することは難しくなりますのでご注意ください。

STEP5:MA編集

映像の編集が終わったら、BGMや効果音、ナレーションといった音の最終調整となるMA作業も行います。MAとは、「Multi Audio」の略語です。

STEP6:納品

CM映像の内容をすべてチェックしてOKが出たら、テレビ局へ納品となります。あとは、放送されるのを待つのみです。

CMの費用はどのくらいかかる?

CMに関する費用についても確認しておきましょう。CMに必要となる費用は、大きく制作費と放映料の2つに分かれます。

CM制作費:企画・撮影・編集で費用がかかる

CMの制作には、企画、撮影、編集といった作業に費用がかかります。

CM全体の構成を決める「企画費」は10万~30万円程度。「撮影費」は、必要な機材やスタッフの人員配置など撮影内容によって変動しますが、20万~80万円が相場とされています。

撮影が終わったら編集でつなぎ、ナレーション、テロップ、BGMなどを入れていきます。この「編集費」は、15万~40万円が相場となります。

3つの工程を合わせて、約150万円をCM制作費の目安として考えておいてください。ただし、動画にこだわらず、静止画にすれば制作費は下がります。反対に、タレントを起用したり、CG映像を多用したりすると、制作費が膨らんでいきます。

CM放映料:放送局、視聴率、時間帯によって変動する

CM放映料とは、CMを放送するためにかかる費用のことで、放送局、視聴率、時間帯によって、大きく変動します。また、特定の番組に出稿する「タイムCM」なのか、番組や時間はお任せの「スポットCM」なのかによって、CM放映料の考え方が変わってきます。

タイムCMは6ヵ月契約が基本で、短期の出稿ができません。一方、スポットCMは、番組や時間帯が選べないものの、予算に応じた出稿がしやすくなります。15秒のスポットCMを1回流した場合、関東エリアの地上波なら30万~100万円、関西エリアの地上波なら4万~25万円が相場となっています。地方局になると、よりリーズナブルな費用で、CMを出稿することが可能です。

CMの費用については、こちらもご覧ください。

CMの制作費用はどのくらいかかる?気になる料金相場を解説

CM制作の流れを把握して依頼するイメージを具体化しよう

CM制作の全体の流れを把握することで、制作会社に依頼するイメージを具体化することができます。実際に制作がスタートする前に、どのような工程があるのか確認してみてください。

また、予算や求めている効果によって、CMの内容は変わってきます。静止画をスライドショーのように見せていったり、アニメーションやCGを取り入れていったりするなど、さまざまなCM内容を検討してみることをおすすめします。まずは、広告代理店や制作会社にご相談してみてはいかがでしょうか。

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CM制作の流れは?企画、撮影、編集といった工程を解説【SEO内製化無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

CMの制作費用はどのくらいかかる?気になる料金相場を解説

テレビCMの制作を検討する際に、気になるのが費用についてでしょう。CMを制作する費用は、どういった内容にするのかによって大きく変動します。また、どのエリアにどの時間帯で放送するのかによって、放映料も変動します。

ここでは、CMの制作費用や放映料について、料金相場と合わせてご紹介しましょう。

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テレビCMには制作費と放映料がかかる

テレビCMには、大きく分けて「制作費」と「放映料」の2つがかかります。

制作費とは、テレビCMで放送する動画自体を制作する費用のこと。どのような内容の動画を制作するかによって、費用は変動します。

一方の放映料とは、制作した動画をテレビCMとして放送するための費用のこと。放送するエリアや時間帯によって、費用が変わってきます。

CM制作にかかる費用と相場

CM制作には、主に「企画・プランニング費」と「撮影費」、そして「編集・MA費」の3つがかかります。それぞれどのような費用なのか、相場と合わせてチェックしていきましょう。

企画・プランニング費

企画・プランニングとは、CMの内容を決める作業のこと。CMを制作するには、商品やサービスの特徴を捉えて、顧客ターゲット層や競合他社の動向も踏まえた上で、CMの内容を決めていく必要があります。CMの内容が決まれば、ロケーションを決めて、撮影スケジュールを立て、出演者の手配や音源の準備などを行います。

企画・プランニング費の相場は、10万~30万円程度です。CM全体の構成を決める重要な工程であり、制作会社の手腕が問われる場面ともいえます。制作会社と綿密に打ち合わせをして、自社の特徴や業界での位置づけなどを理解してもらえると、より効果的なCM動画の作成が可能になるでしょう。

撮影費

企画・プランニングが固まったら、それに沿って撮影を行います。撮影費とは、撮影スタッフや出演者の人件費のほか、撮影機材の費用など、撮影に関係する費用のことです。

撮影費の相場はCMの内容によって大きく変わってきますが、20万~80万円とされています。当然ながら、空中から撮影できるドローンなど高価な機材を使えば、費用は高くなっていきます。

編集・MA費

編集とは、撮影した映像の中から、不要な部分をカットしながら、つなぎ合わせていく作業のこと。このときに、テロップなどの字幕も入れていきます。

編集が終わると、MAに入ります。MAとは、映像にナレーションやセリフ、効果音、音楽などを入れる作業のことです。編集・MA費の相場は、15万~40万円とされています。

 CM制作の詳しい内容については、こちらもご覧ください。

CM制作の流れについて解説!どう進めればいいのかがわかる

パターン別・CM制作費の相場について

CMの制作費は、「どこまでCMを作り込むのか」によって、高額になることもあれば、節約することもできます。続いては、CMの制作費がパターン別にどのくらいの相場となるのか見ていきましょう。

スタンダードなCM

撮影から制作会社に依頼するスタンダードなCM制作の場合、相場は100万~500万円とされています。制作会社が保有している素材を活用したり、著名人ではなく一般のモデルを起用したりすることで、100万円に近い価格帯で制作することが可能になります。

ハイクオリティなCM

撮影のロケーションにこだわり、オリジナルのBGMを作成し、プロの役者に出演してもらい、多数のエキストラを用意する。このような、制作に3ヵ月以上はかかるようなハイクオリティなCMの制作費用は、500万円以上が相場となります。起用するタレントの知名度によっては出演料が高額になるため、費用は青天井です。

ハイクオリティなCMを制作すれば、インパクトがあり、印象に残る内容にしやすいことは大きなメリットといえるでしょう。

静止画によるCM

静止画だけでも、CMを制作できます。写真やイラストを使って、スライドショーのように構成していくスタイルです。簡単なナレーションとBGMをつけて、30万円くらいから制作することができます。

アニメーションによるCM

アニメーションを活用する場合、50万円くらいから制作することが可能です。ただし、テレビCMで使うくらいのクオリティを求めるのであれば、300万円以上かかると考えたほうがいいでしょう。

アニメーションはクオリティを追求すると、費用や工数が膨れ上がるため、制作費に幅があることを理解しておいてください。

CMの放映料はどう決まる?

CMの放映料は、「視聴率・時間帯」「テレビ局」「スポットCMか、タイムCMか」によって決まります。それぞれ、どのように放映料に影響するのか見ていきましょう。

CM制作費用はどう決まる?

視聴率・時間帯

CMの放映料は、視聴率と連動して金額が設定されます。

視聴率1%につきCMの放映料が決まっていて、当然のことながら多くの人が視聴した広告であれば、CMの放映料も高くなるわけです。ただし、同じ視聴率1%だとしても、時間帯によってCMの放映料は変動します。

一般的には、昼の時間帯よりも夜のゴールデンタイム(19~22時)と呼ばれる時間帯のほうが、視聴率1%あたりのCM放映料は高くなります。

テレビ局

地上波のテレビ局は、「キー局」「ローカル局(地方局)」「独立U局」に分けられています。

キー局とは、番組放送におけるネットワーク系列の中心となる放送局のこと。それに対してローカル局とは、一定の地域を放送エリアに持つ放送局のことをいい、天気予報や情報番組など、一部を除いて基本的にはキー局制作の番組を放送します。そして、独立U局とは、キー局ネットワークに属さずに、都道府県単位の放送を行う放送局のことです。

CMの放映料は、視聴者数が多いほど高くなりますので、キー局、ローカル局、独立U局の順に安くなっていきます。

また、衛星放送は、「BS放送」と「CS放送」に分けられます。

BS放送とは、放送衛星を利用した放送のこと。CS放送とは、通信衛星を利用した放送のことです。通信衛星は、放送衛星に比べると電波の出力が小さいので、CS放送は大きなアンテナを使う必要がありましたが、今はアンテナが小型化しています。

CMの放映料は、BS放送のほうがCS放送よりも高めに設定されています。

スポットCM・タイムCM

スポットCMなのかタイムCMなのかによって、放映料は変わってきます。

スポットCMとは、番組を指定せずにおおよその時間帯を決めて流されるCMのこと。スポットCMの場合は、15秒から時間枠を購入できます。

一方のタイムCMとは、特定の番組のスポンサーになって流されるCMのことです。タイムCMの場合は「視聴率」「放送エリア」「提供表示の有無」により、料金が大きく変わります。提供の表示については、30秒CMでは「ご覧のスポンサーの提供でお送りしました」、60秒CMでは「社名または商品名」、90秒CMでは「簡単なキャッチフレーズを含む社名または商品名」などが、番組終了時に流されることになります。

CM放映料の相場は?

前述したように、放映料はさまざまな条件によって変動します。ここでは目安として、地上波で15秒のスポットCMを1回流した場合の放映料の相場を、エリアに分けてご紹介します。また、BS放送とCS放送のCM放映料の相場についても確認していきましょう。

15秒スポットCM1本の相場(地上波)

地域

主な放送局

CM放映料の相場

関東エリア

日本テレビ、テレビ朝日、TBSテレビ、テレビ東京、フジテレビ

30万~100万円

群馬テレビ、とちぎテレビ、千葉テレビ放送、テレビ埼玉、東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO MX)、テレビ神奈川

2万5,000~4万円

関西エリア

毎日放送、朝日放送テレビ、テレビ大阪、関西テレビ放送、読売テレビ

4万~25万円

テレビ和歌山、奈良テレビ放送、びわ湖放送、KBS京都、サンテレビ

1万5,000~4万5,000円

※廣告社株式会社調べ

■15秒スポットCM1本の相場(BS放送・CS放送)

地域

主な放送局

CM放映料の相場

全国

BS各局

5万~10万円

全国

CS各局

1万8,000~3万5,000円

※廣告社株式会社調べ

CMの費用を安く抑えるには?

CMの費用を安く抑えるには、「制作費」と「放映料」の両面から模索することになります。

最後に、CMの費用を抑えるための方法をいくつかご紹介しますので、参考にしてみてください。

屋内の撮影にする

屋外の撮影だと、悪天候の場合、撮影を延期せざるをえません。通常は撮影の予備日を設けるため、タレントや撮影スタッフの拘束期間が長くなり、その分、費用が高くなる可能性があります。

可能であれば、屋外でも天候に左右されない撮影にしたり、初めから屋内撮影にしたりして調整すれば、制作費を抑えることができるでしょう。

出演者の契約期間を見直す

CMの出演者には出演料がかかり、契約期間によって変動します。

もし、CMでタレントを起用したいけれども、予算の面で折り合いがつかない場合は、契約期間を短くすることで値下げできないか交渉してみてもいいかもしれません。

アニメーション動画を作る

実写ではなく、簡単なアニメーションやCGを活用すれば、出演者やカメラ機材が必要ないので、予算を削減できます。一部にアニメーションを使って、撮影の量を減らすことでも制作費は抑えられます。

ただし、CGやアニメーションに高いクオリティを求めると、かえって高くなる可能性もあります。予算に応じて、どの程度のものができるのかは、事前に制作会社とすり合わせておきましょう。

企画や動画の方向性を決める

自社でCMのプランを完全に固めることで、企画・プランニング費を削減することができます。

ただし、CMプランナーは「どんなCMが視聴者の心に残るか」を考えるプロです。よほど、やりたいことが決まっていたり、CMプランナーの経験がある人が社内に在籍していたりしなければ、企画やプランニングはプロに任せたほうが無難でしょう。

地方CMから放送する

関東のテレビ局は、地方局に比べて放映料が高くつきます。その分、視聴者数は多いのですが、費用に見合ったCM効果があるかは、放送してみなければわかりません。失敗したときのリスクは高いといえます。

そこで、まずは放映料の安い地方局で流し、反響を踏まえて全国区で放送するかを考えてみてもいいでしょう。

予算に応じた効果的なCMを検討しよう

「テレビCMは高い」というイメージがあるかと思いますが、制作や放送の仕方によって、費用は大きく変わります。

商品やサービスがうまく認知されれば、顧客への営業活動もスムーズになるのがテレビCMのメリットです。予算に応じた効果的なCMによるPRを、検討してみてはいかがでしょうか。

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CMの制作会社の選定ポイントは?おすすめの制作会社6選【2021年版】

テレビCMを制作するとき、どの制作会社に依頼すればいいのか、わからないという人は多いでしょう。
ここでは、制作会社を選ぶときのポイントや、CMにかかる費用について解説します。また、編集部が選んだ、おすすめの制作会社についてもご紹介します。

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CMの制作会社とは?

CMの制作会社とは、言葉どおりではありますが、CMを制作している会社のことを指します。

制作会社が行う仕事は、大きく分けると「企画」と「制作」があります。企画とは、CMのアイディアを出して内容を決めること。制作とは、その企画にもとづいて、撮影や編集を行ってCMを作ることです。

企画は広告代理店のプランナーが担当して、制作はCMの制作会社が行うことがありますが、企画と制作のどちらもCMの制作会社が担う場合もあります。

CMの制作会社を選ぶ際の4つのポイント

CMの制作会社を選ぶ際には、どのような点に気をつければいいのでしょうか。ここでは、4つのポイントに絞ってご紹介します。

CM制作会社を選ぶ4つのポイント

ポイント1:どのような実績があるのか

まず、CMの制作会社の実績は、必ずチェックしてください。YouTubeをはじめとした動画配信サービスが増えたことで、動画コンテンツの需要が伸び、それに伴って動画制作会社が数多く生まれています。それだけ、制作会社の実力はピンキリな状態にあり、中にはクオリティが低い制作会社も存在します。
ウェブ上に掲載されているこれまで制作した実績を確認することで、ある程度、制作会社としての経験を把握できるはずです。目安になるのは、やはり知名度のあるCMを制作しているかどうか。これは、それだけクオリティが高く、視聴者に関心を持ってもらうCMを制作できることの証明になります。ただし、知名度のあるCMではなくても、CMの内容が満足できるクオリティで、求めている内容に近ければ、依頼を検討してみてもいいでしょう。

また、CMにはさまざまな制作パターンがあります。制作会社によって、スタジオ撮影が得意なのか、ロケが得意なのか、編集技術が高いのか、さまざまな特徴があります。
タレントやモデルを起用して実写で制作するほか、CGやアニメーションで制作することも考えられます。自分たちが想定しているCMの内容を踏まえて、実績をチェックすることが重要です。

ポイント2:どのような制作体制なのか

どのような制作体制で、どのようなスタッフが所属しているのかは、チェックしておきたいポイントです。

具体的には、演出家、脚本家、カメラマン、美術デザイナー、音響といったスタッフが所属しているかどうかを、ウェブサイトで確認してみてください。もちろん、プロの外注スタッフによってクオリティの高いCM制作は可能ですが、スタッフが所属していれば、定期的に質の高いCM制作を行っている可能性が高いといえます。

また、自社スタジオの有無も確認しておきたいポイントです。自社スタジオを持っていない場合はスタジオを借りることになりますが、コストがかさみがちな上、スケジュール調整が難しくなることもあります。想定外の事態で、撮影内容や撮影日の変更が生じた場合、自社スタジオなら融通がきくこともあるでしょう。自社スタジオがないといけないわけではありませんが、ひとつの目安として依頼時の判断材料としてください。

ポイント3:どのくらいの制作費がかかるのか

CM制作において、どのくらいの費用がかかるのかは、依頼時に把握すべきです。最低3社は見積もりを取ってから、制作会社を選定するようにしてください。例えば、アニメーションか実写かで迷っているのであれば、アニメで2社、実写で2社と、ジャンル別に会社を分けて見積もりを取るといいでしょう。

また、見積もりの内訳を見て、どのような作業が含まれているのかを確認するようにしてください。作業内容を明確にしておけば、どこまでの作業が見積もり内で対応できるのか、どういう作業が発生すると追加費用が必要になるのかが明確になります。

気をつけておきたいのが、制作費が安ければいいというわけではないことです。CM制作力が制作費と比例している可能性がありますので、見積もりと実績を照らし合わせて判断するようにしてください。

ポイント4:CMの企画力があるかどうか

CMの制作会社の中には、企画力に強みを持っている会社があります。どのような目的でCMを制作しようとしているのか、その意図を把握した上で、効果的なCMを提案してくれます。

初めてCM制作をする場合、大まかなイメージだけで、具体的なCMの内容は曖昧なことが多いのではないでしょうか。企画力がない制作会社は、指示されたものを作るだけになって、結局はCM自体のクオリティが低いものになりがちです。コンサルティング領域まで意識して企画を提案してくれる制作会社に依頼することで、目的を明確にしたCMを制作することができます。

なお、前述したように、このコンサルティングの部分は広告代理店が担うことがありますが、それぞれの役割は明確にしておいてください。

CMにかかる費用は「制作費」だけではない

CMにかかる費用には、制作費のほかにも放映料があります。制作費、放映料、それぞれどのような費用が発生し、相場はどのくらいなのか、しっかり把握しておきましょう。

CM制作にかかる費用

制作費

制作費は、CMとして流す映像を制作するための費用です。例えば、知名度の高い有名人に出演してもらったり、海外でロケをしたりしたら、大きな費用がかかってきます。その一方で、出演者や撮影場所を調整することで、CMの制作費を安く済ませることもできます。

一般的な制作費の内訳については、10万~30万円程度の「企画・プランニング費」に、20万~80万円程度の「撮影費」、15万~40万円の「MA・編集費」が加わります。

企画・プランニング費

企画・プランニング費とは、CMの全体の構成を決めて、出演者の確定やスケジュール調節、音源の準備など、当日までの仕込みの作業に対する費用です。CMの構成を決めるには、商品やサービスの特徴、競合他社の戦略も踏まえる必要がありますので、広範囲にわたる業務となります。

撮影費

撮影に入ると、スタッフや出演者の人件費や機材レンタル代、ロケの費用、スタジオ利用代などがかかります。これが、撮影費にあたります。

MA・編集費

撮影が終われば、映像を編集して、ナレーションやテロップを入れたりします。これが、MA・編集費です。これらの費用については、CMをどれほど凝ったものに仕上げるかによって幅があります。

放映料

CMの放映料は、放送する時間帯やその枠の人気度のほか、全国ネットかローカル放送かによっても大きく変わってきます。地方の場合は、数万円でテレビCMを流すことができますが、関東ならば100万円ほどかかると考えておくといいでしょう。

また、放映料を考える上で、「タイムCM」と「スポットCM」の違いについて押さえておくべきです。

タイムCMとは、番組のスポンサーとなり番組中に流れるCMのこと。一方のスポットCMとは、番組に関係なく時間枠を指定して放送されるCMのことです。スポットCMの場合は予算に合わせて、回数や曜日も調節できるのがメリットといえます。

旅行会社が旅行番組にCMを出したいような場合はタイムCM、短期間でキャンペーンを打ちたい場合はスポットCMが適しているといえます。ただし、タイム

CMは2クール(6ヵ月)契約であることが多く、広告費が高くなります。大手会社以外は、スポットCMで短期的にCMを流すことが多くなるでしょう。

CMの費用については、こちらもご覧ください。
CMの制作費用はどのくらいかかる?気になる料金相場を解説

厳選!おすすめしたいCMの制作会社

2021年現在、CMの制作会社には、どのようなところがあるのでしょうか。続いては、実績のあるCMの制作会社を、6社ご紹介します。

株式会社アームズ

株式会社アームズは、1960年に設立した老舗の動画制作会社です。CM制作を中心として多くの実績があり、プロモーション映像やイベント映像などの制作を手掛けています。

株式会社アームズ

株式会社グラヴィタス

株式会社グラヴィタスは、2005年に設立された動画制作会社です。ミュージックビデオ、コマーシャル、デジタルコンテンツ、プロジェクションマッピングと、多種多様な映像作品を世に送り出しています。

株式会社グラヴィタス

株式会社サムシングファン

株式会社サムシングファンは、年間1,300件以上の動画制作を行っています。テレビCMをはじめ、ウェブCM動画、タクシー広告動画な、電車内広告動画など、さまざまな広告動画の制作が可能です。

株式会社サムシングファン

株式会社ピクト

株式会社ピクトは、株式会社電通(現在の株式会社電通グループ)の100%子会社です。制作、撮影・照明、企画演出と、映像制作に必要な人材と機能のすべてを社内に備えているのが特徴。大企業からの依頼実績が多い点でも安心感があります。

株式会社ピクト

株式会社VECKS

株式会社VECKSは、NHKをはじめとした在京キー局のテレビ番組などのCM制作を行っています。ウェブと連携したクロスメディア展開も行っており、制作だけではなく、動画を用いたPR戦略まで手掛けることが可能です。PR会社の株式会社ベクトルを親会社に持つという特徴があります。

株式会社VECKS

株式会社ランニング

株式会社ランニングは、国内の有名CMコンテストの受賞実績を多数持つ、経験豊富なCMの制作会社です。ミュージックビデオの企画や制作なども行い、幅広い映像制作が可能です。

株式会社ランニング

安心できる実績豊かなCMの制作会社を探そう

CM制作は、一度やってみないことには、価格帯や必要なプロセスがわかりづらいでしょう。そのため、制作会社は実績があり、安心できるところから候補を絞ってみてください。

また、制作会社の担当者との相性も大きな判断材料です。どれだけ会社がすばらしくても、実際に仕事をする相手と意思疎通が難しければ、プロジェクトはうまく進みません。

「丁寧に説明してくれそうか」「オーダーしたこと以上の提案をしてくれそうか」「きめ細やかな対応が期待できそうか」といった部分を判断軸にしながら、制作会社を選定してみてください。

ナイルにお問い合わせいただければ、テレビCMについて最適な内容をご案内いたします。ぜひお気軽にご相談ください。

テレビCMについて無料相談!

CMの制作会社の選定ポイントは?おすすめの制作会社6選【2021年版】【SEO内製化無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

2021年7月コアアップデートに関するニュース他

こんにちは!ナイル株式会社の青木です。

本日は「コアアップデート」など4つのニュースをお届けします!

※トピックは初級者~中級者くらいの方向けを想定して紹介します。

なお、本企画は取り上げるページを実際に読んでいただくことを想定しております。簡単なひとことコメントとお役立ち度(収集部隊の主観です)を参考に、該当ページを読んでみてください。

前回のニュース(2021年7月1日収集分)はこちらから

本日のSEOニュース

①コアアップデートに関連するニュースのまとめ

お役立ち度:★★★★★

ナイルのひとこと

Search Engine Land
Google’s July 2021 core update rolled out quickly; here is what the data providers saw

→海外情報がベースですが、各順位計測ツールを用い業界毎の変動をまとめており、参考になります。

SISTRIX
Google Core Update July 2021 – SISTRIX

→これも海外情報がベースですが、自社の順位計測ツールを用い情報をまとめております。

Search Engine Roundtable
Google July 2021 Core Update Is Live – What We Are Seeing

→6月のコアアップデートの話もしっかり解説しているため、改めて整理して理解したい人におすすめの記事です。


個人的な見解としては、今回のアップデートでも「専門性」というポイントは引き続き評価されているように考えられました。

改めて「運用するサイトが何の分野で専門性があるのか」という点を、より細かく認識し、その専門性をさらに高められるようにサイト改善を行うのはいかがでしょうか。

「医療分野に専門性がある!」といきなり大きい専門性を目指すのではなく、「風邪」や「喉の痛み」など、専門性をもう少し切り分けて考え、そうした専門性の積み重ねの先に、「医療分野の専門性」が生まれるイメージです。

②Googleが検索結果のランク付けを行う方法

記事紹介:Google On How Result Sets Are Cut & Ranked With With Magic Signals(Search Engine)

お役立ち度:★★☆☆☆

ナイルのひとこと
内容を抜粋すると、

①Googleはまず、検索クエリとページの内容に基づいて、話題性と関連性を調べます。リストアップできないものをカットして、1,000URL程度のリストを作成します。

②それに対し、インデックス時に収集した数字ベースでランクを付け、アルゴリズムなどを用い、スコア付けをしていきます。

③何らかの理由で結果セットから結果を削除したい場合は、そのスコアに0を掛けることができます。※おそらくスパムなどが検出された場合?

④同じスコアのページが存在する可能性は極めて低いですが、同点になった場合はHTTPSなどのタイブレーカーシグナルが作用します。
※タイブレーカーは、同点にならない限り結果を変えませんが、同点になった場合のみで、そうでない場合は変えません。


こうした説明を聞くと、Googleがページエクスペリエンスアップデート導入時に、大きな順位変動は想定していないと言っていた理由が明確になりますね。

③エバーグリーンコンテンツに関する調査

記事紹介:We Analyzed 3.6 Billion Articles. Here’s What We Learned About Evergreen Content(Backlinko)

お役立ち度:★★★☆☆

ナイルのひとこと
エバーグリーンコンテンツとは、公開直後だけでなく長期間に渡り有益な情報を提供し続けるコンテンツのことで、内容が大きく変わりにくいことから1記事あたりの管理コストが比較的低いのが特徴です。

この記事ではそんなエバーグリーンコンテンツを分析し、9つの特徴をまとめています。

コンテンツ制作リソースに限りのある場合は、こうしたエバーグリーンコンテンツを意識しながら、作ってみるのはいかがでしょうか。

④サーチコンソールの順位と実際の検索結果の順位が違う理由

記事紹介:When Google Search Console Performance Report Can’t Be Seen In Real Life (Search Engine Roundtable)

お役立ち度:★★★☆☆

ナイルのひとこと
サーチコンソールのレポートを見ていて順位がぜんぜん違う!という場合があるという経験をされた方もいるのではないでしょうか?

そういった場合には

  • パーソナライズ
  • 位置情報
が、影響していることが原因の可能性があります。

他にも

サーチコンソール表示

などのサーチコンソールの情報が表示されていたりすると、順位が大きく変わることもありますので、シークレットモードでの確認も試してみてください。

最後に

みなさまのSEO施策にお役に立てるように、今後もSEOニュースまとめを平日数回更新する予定です。

また、SEO情報やセミナー情報などを配信しているメールマガジンもご用意しておりますので、よろしければご登録ください。

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告知です

2021年07月19日(月)19:00~20:30で「マーケターのキャリアの作り方。JADE伊東とナイル土居が徹底討論!」を開催します。

事業会社のマーケター、エージェンシーのコンサルタントいずれのご参加も歓迎致しますので、どうぞお気軽にお申し込みください!

マーケターのキャリアの作り方。JADE伊東とナイル土居が徹底討論!

(クリックするとセミナー詳細ページに遷移します)

2021年7月コアアップデートに関するニュース他【SEO内製化無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

【上級編】Core Web Vitals。テクニカルSEOガイド。

すでに至る場所で話題となっている通り、Core Web Vitalsの各指標がランキング要素に組み込まれる、ページエクスペリエンスアップデートが間もなく導入される予定です。2021年6月中の展開を予定されていますが、Googleとしては、「劇的に順位が変更されるアップデートではない」とアナウンスしています。検索結果での順位もそうですが、何よりユーザー体験に焦点を当てた場合、改善を進めたい領域です。今回は、Core Web Vitalsの各指標を詳細に解説した、Search Engine Journalの記事を紹介します。

テクニカルSEOの専門家は、ユーザーを中心としたより良い体験の構築ために、Webサイトを診断し、ソリューションを提供する必要がある。この記事では、CWVを改善するために必要な知識を紹介する。 続きを読む 【上級編】Core Web Vitals。テクニカルSEOガイド。

世阿弥の三原則【コンテンツづくりの三原則 第16回】

オウンドメディア運営において、コンテンツづくりは最大の肝です。「コンテンツづくりの三原則」では、毎月1つのコンテンツづくりのテーマや目的を取り上げ、そこに紐づく3つのトピックを深掘りしていきます。

第16回は「世阿弥の三原則」。コンテンツを制作するにあたって意識しておきたい「秘すれば花」「初心忘るべからず」「離見の見」の三原則について解説します。

秘すれば花:珍しさや意外性が感動を生む

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世阿弥は、日本の伝統芸能のひとつである「能」の大成者です。約600年前、室町幕府3代将軍、足利義満の庇護のもと、それまで各地で催されていた猿楽や田楽といった芸能を、能という芸術に進化させた功労者として知られています。
その世阿弥による、能の極意をまとめた秘伝の書が「風姿花伝」です。「風姿花伝」は能に限らず、芸術全般、ひいては現代のコンテンツ制作やビジネスにおいても多くの示唆に富んだ名著として、今日も多くの人に読み継がれています。

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「風姿花伝」では、「花」という言葉が重要なキーワードとして、さまざまな意味で使われています。中でも、「風姿花伝」を理解する上で、とても重要なカギを握るのが「秘すれば花」という言葉です。誰もが一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

「秘すれば花なり、秘せずは花なるべからず」という一節には、「隠しているものは、本当はたいしたものではない」という意味が込められています。芸道の秘伝は、「他人に知られないことで最も効果を発揮する」と世阿弥は述べています。
秘伝は、種明かしをしてしまうと、実は必ずしも深遠なものではない。手品といっしょで、すべてを明らかにしてしまうと興ざめしてしまうということです。反対に、誰もそのからくりに気づいていなければ、珍しさ、意外性によって感動を生むことになります。すべてを見せずに、一部を象徴的に表現することによって、観客の想像を膨らませる一種の術だといえるでしょう。

つまり、どんなに画期的な試みでも、事前に知っていれば驚きはありません。重要なのは、「感動をさせるからくり」を観客に知られないこと。予想もしていなかったときに、ふと予想外のことが起こると観客は驚き、感動します。

観客があらかじめ「何か珍しいものが見られる」と期待していたら、意外性の効果はそれほど高くありません。「秘すれば花」は、観客に知られることなく使ってこそ、初めて効力を発揮することを意味します。

「風姿花伝」自体が、明治時代を迎えるまでの500年ものあいだ、ずっと公にされなかったのも、「秘すれば花」という強い思いがあったからなのかもしれません。

「幽玄」はコンテンツに価値を与える

「秘すれば花」を象徴する理念に「幽玄」があります。幽玄とは「奥深くて、計り知れないこと。趣が深く味わいが尽きないこと」という意味を持ちます。音曲(おんぎょく)の美しさ、美しく静かに舞う姿などが幽玄です。元々、世阿弥が属する猿楽と呼ばれる芸能は、ものまねの芸能だったのですが、猿楽にその幽玄の美を取り入れたのが世阿弥の能だったのです。

また、家元制の発案によって、幽玄という美の価値はさらに神秘化され、権威づけられました。こうして、能のブランドイメージが確立されたのです。能は、謡(うたい)、舞、楽器の演奏、豪華な衣装など、各要素の「美」を結集した総合芸術に進化させることで、ほかの芸能とは異なった独自の価値を生むことにつながったのです。

幽玄が意味する「奥深くて、計り知れないこと。趣が深く味わいが尽きないこと」は、コンテンツに高い価値を付与する大切な条件です。今日の私たちが価値の高いコンテンツの条件として挙げるおもしろさ、珍しさ、意外性、独自性などは、幽玄なくして成立しません。

「風姿花伝」には、「花とおもしろきと珍しきと、これ三つは同じ心なり」という一節もあります。これは、「花を秘する」ことで、観客は「珍しさ」と「おもしろさ」を発見し、「花」と「珍しさ」と「おもしろさ」の3つはまったく同じものになるといっているのです。

初心忘るべからず:初めの気持ちを忘れないようにする

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「初心忘るべからず」は、日常的によく耳にする言葉です。文字どおり「初めの頃の未熟な考えや気持ちをいつまでも忘れるな」という意味ですが、勉強やスポーツや仕事などで、慣れてきて慢心になりがちなときに戒めの言葉としてよく使われます。

「初心忘るべからず」は、能における演者の年齢の、その時々の最も旬の演技を常に忘れないようにと説いています。世阿弥は「風姿花伝」の第一章で、7歳から50歳以上までを7段階に分け、年齢に応じた練習方法や心得などについて言及しています。
7歳頃の子供にある自然な美しさを花の原型としました。その花のつぼみが徐々にほころび始め、花が咲き誇り、最後には散る。世阿弥は、若さが創り出す「花」は一時的なものだが、歳月を経てもなお失せないものが「まことの花」だと説きました。この「まことの花」を身につけることこそ、世阿弥の芸が目指したものだったのです。

コンテンツマーケティングにおける「初心」

「初心忘るべからず」という戒めは、コンテンツ制作においても非常に重要な教訓です。特に、オウンドメディアの運営は、長期戦略のマーケティングで、結果が出るまで時間がかかります。長期戦ゆえに、ネタ切れ、投資対効果、社内圧力、売上低迷、制作費やリソースの確保など、難題が次々と立ちはだかります。
ですから、コンテンツマーケティングを行う理由と目的を、最初に明確に設定しておく必要があるのです。ゴール設定をきちんと決めないで走り出すと、途中で頓挫することになってしまいます。

コンテンツマーケティングは、認知獲得や集客をメインとした広告とは違います。最優先されるのはユーザーとの信頼関係の構築です。そのためには、時間をかけて継続的にコンテンツを届ける必要があります。
一過性の広告と違って、コンテンツが有益である限り、その役割を終えることはありません。逆にいえば、永遠に残ることを前提に価値のあるコンテンツを継続的に作り続ける必要があるということです。

コンテンツマーケティングを長期間、円滑に走らせるためには、下記に挙げるコンテンツマーケティングの主な目的を、あらためて確認することが大切です。

<コンテンツマーケティングの主な目的>

  • 見込み顧客を集め、購買への説得をすること
  • 顧客との長期的なつながりを維持すること

そして、以下の3点をすり合わせて設定します。

<コンテンツマーケティングを始める上で必要な設定>

  • 誰に向けたコンテンツなのか
  • どんな付加価値をターゲットに提供するのか
  • コンテンツを通してユーザーは何を得られるのか

以上の3点が設定できたら、さらに具体的にKGI(重要目標達成指標)とKPI(重要業績評価指標)のほか、予算、体制、チャネルの選別などを最初に決めておきます。
「初心を忘れる」と、振り返って検証をすることもできません。スモールスタートという意味では、ある程度は見切り発車をしても構いませんが、後々軸がぶれないためにも、最低限の基軸となる初期設定は必ずしておきましょう。

離見の見:ユーザーファーストの視点を持つ

05

世阿弥は言います。

「離見の見(りけんのけん)にて見るところは、すなわち、見所同心の見なり」

世阿弥は、観客の立場から己を見て、初めて己の姿を見ることができるということです。

これは見ている人の、それぞれの心々に存在する「花」というものである。さて、そういう風に時に応じて変異する花、そのいずれを本当の花とすべきなのであろうか。せんずるところ、ただその時々に応じてもっとも適切なものを用いることを以て「花」と知るべきなのであろう。

「すらすら読める風姿花伝」(林望著・講談社)より

この引用を言い換えると、「コンテンツが花であるかどうかは観客(ユーザー)が決めることであり、その到達を目指して努力や工夫を怠ってはならない。そうすれば、観客(ユーザー)やその場に合わせたコンテンツを提供することができるようになり、観客(ユーザー)の心に花を咲かすことができる」ということになるでしょうか。

これこそが、ユーザーファーストです。発信者側の「いいところ」だけを見せようと一方通行の情報を提供していても、ユーザーファーストにはなりえません。
どんなメディアでも、ユーザーがどう思っているかという視点を持って、離見の見で俯瞰して自分を見ることがコンテンツ制作に必要なことだといえるでしょう。

コンテンツマーケティングにおいてPDCAが「離見の見」にあたる

では、自分を離見の見で見るには、どうすればいいのでしょうか。世阿弥は、「目前心後(もくぜんしんご)」という言葉を用いています。これは、「眼は前を見ていても、心は後ろに置いておけ」という意味です。つまり、「自分を客観的に外から見る努力が必要」だといっているのです。

これはまさに、コンテンツマーケティングでいうPDCAにあたります。PDCAとは「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」を繰り返すことで、業務や施策を客観的に考察して、継続的に改善していく手法のひとつです。

コンテンツの良し悪しを主観的に定義することは非常に難しいですが、PDCAというフレームワークを設けることで、コンテンツをどう改善、どうアップデートしていけばいいかという指針が見えてきます。そのため、長期戦となるオウンドメディアの運営には、このPDCAサイクルが欠かせません。
コンテンツマーケティングのような継続的に作っていくコンテンツを評価するときには、指標にした数字を見ることで、自分たちがどこにいるのかを確認し、次の方針を決めます。これが、PDCAの役割です。

PDCAを採用するメリットは、主に2つあります。

ひとつは、行動指針が明確になること。最初にKGIとKPIを定めることで、目指す指標ができるので、やるべきこととやらないことの行動指針が明確になります。

もうひとつは、検証を通して改善に必要なことが明確になることです。立てた目標と進捗を見比べることで、何が足りないのかが明確になります。不足している部分を改善し続けていくことで、より良いものを生み出していくことができるというわけです。

最初にKGIとKPIを設定しますが、KPIは運営の途中で都度変わっていく可能性もあります。長期運営にあたっては、その時々によって、テーマ、トーン、文脈、タイトルなど、具体的なコンテンツの内容を変えていく必要が出てくることは十分あります。
しかし、最初の初期設定さえしっかりしていれば、今なぜ変更しなければならないか、足りないものは何かなど、その根拠や理由も抽出できるので、途中での軌道修正や微調整も、決して的外れにはならないでしょう。

600年変わらないコンテンツ制作の鉄則

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世阿弥は、コンテンツがユーザーファーストであるべきだという信念を持っていました。だからこそ、能は少しずつ変容を遂げながらも、600年以上を経た今日まで、日本が誇る伝統芸能として生き残ってきたのでしょう。

能のオーナー兼プロデューサーでもあった世阿弥は、能の存続のためにはどうしたらいいかを常に考え続けていました。観客との関係、人気との関係、組織との関係など、すべての関係性は変化していくものと考え、その中でどのように芸を全うするのかということです。これは、現代社会のビジネスにもあてはまります。「風姿花伝」は、厳しい生存競争を勝ち抜くための戦術が記された書ともいえるのです。

世阿弥の「風姿花伝」は、「能=コンテンツ」「観客=ターゲット」「人気=エンゲージメント」と変換して読めば、現代の企業やコンテンツ制作者にとっても、きっと多くのヒントを与えてくれるに違いありません。

世阿弥の三原則【コンテンツづくりの三原則 第16回】【SEO内製化無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

【セミナー開催】マーケターのキャリアの作り方。JADE伊東とナイル土居が徹底議論!

「JADE伊東×ナイル土居」対談イベント

開催背景

デジタル広告やSEOは数年単位で大きく市場が変化しており、小手先のテクニックだけでは成果を出せなくなってきています。事業会社においては、広告運用やSEOなどのWebマーケティング業務のインハウス化がひとつの流れとしてできていますが、採用から育成までを自社内ですべて完結させるのが難しいのもまた事実です。

マーケターとして圧倒的な成果を出していくためには、デジタル広告やSEOなどのマーケティングの実務スキルを磨くだけでなく、組織やチームで成果をあげていく重要性が高まっており、マーケターに求められるスキルや経験の幅も広がっています。

そんな中、「スペシャリストとジェネラリストどちらを目指すべきか」「社内にロールモデルがおらずキャリアの先が見えない」「今後マーケターとしてキャリアアップするにはどんなスキルが必要かわからない」といった悩みを抱えるマーケターの方も少なくありません。

本イベント

そこで、マーケターとして身につけるべきスキル、キャリアの考え方、事業会社とエージェンシー(コンサルティング会社・代理店)で得られる経験の違いについて、ナイル(株)にてSEOサービスの責任者を務めたのち、現在は同社の人事責任者を務める土居氏と、前職では(株)ぐるなびで、SEOを中心にウェブマーケティング組織の責任者を務め、現在はウェブコンサルティング会社(株)JADEの代表を務める伊東が対談し、視聴者の皆さんの疑問にお答えしていきます。

イベント当日は、以下のトークテーマの中で視聴者の皆さんの関心が高いテーマから土居氏と伊東氏が徹底議論。イベント中は、視聴者の皆さんからの質問も受け付けています。

当日のトークテーマ一例

  • スペシャリストとゼネラリストどちらになるべき?
  • こんな人になりたい!という憧れる存在がいないときはどうすべき?(キャリアパスがなく、そもそもロールモデルがいない)
  • スキル不足はどう解消するべき?
  • マーケターの自分のスキルがどの程度なのかわからないときはどうすべき?
  • キャリアアップに必要な要素って何?
  • 給料を上げるためには何をするべき?

本セミナーはこのような方に向いています

  • スペシャリストとジェネラリストどちらになるか迷っている方
  • 社内にロールモデルがおらず、キャリアパスの選択肢を知りたい方
  • 今後どういうスキルや経験を積んでいくべきか悩んでいる方

イベントの特徴

  • 経営者とマーケティング実務者の双方の視点がわかる
  • 事業会社マーケターとエージェンシー(代理店)双方の視点がわかる
  • Web担当者Forum編集長の視点から、現役マーケターの”生の悩み”を2人にぶつける

タイムテーブル

  • 19:00~19:05 始まりの挨拶
  • 19:05~19:10 自己紹介
  • 19:10~19:15 視聴者さんにアンケート(トークテーマで聞きたい話はどれ?)
  • 19:15~20:00 対談開始(関心の高いトークテーマから議論開始)
  • 20:00~20:20 視聴者からの質問タイム
  • 20:20~20:30 終わりの挨拶

登壇者

<スピーカー>

伊東 周晃
株式会社JADE 代表取締役
2000年に株式会社NKB入社。2004年より東京メトロと共同運営する地域情報サイトの立ち上げ、運営に参加。2007年より(株)ぐるなび。同社では、SEO、ソーシャルメディア施策、ウェブ解析、コンテンツマーケティング、広告、広報領域の執行役員をつとめた。(株)JADEでは、「Growth & Integrity」をコンセプトに検索を軸としたウェブコンサルティングサービスを提供している。

 

土居 健太郎
ナイル株式会社 取締役 人事本部 本部長
2008年に東京大学工学部中退後、フリーターとして活躍。2009年、成り行きでナイル株式会社に入社。2010年より事業部長としてデジタルマーケティング事業の立ち上げを牽引。2015年、同社取締役に就任。2016年からはメディア事業部に異動、自社サービス「Appliv」サービス責任者を経て、同事業における新規サービスの立ち上げを担当。2019年1月に人事本部 本部長に就任、人事責任者として主に採用と組織開発を担当。著書に「10年つかえるSEOの基本」がある。

 

<モデレーター>

四谷 志穂
Web担当者Forum 編集長
大学卒業後、物流企業で営業兼Web担当者を経験。コーポレートサイトのリニューアルやデジタル広告の運用、倉庫の営業に携わる。編集未経験で2013年にインプレスに入社し、Web担当者Forumの編集者となる。1年2か月の産休育休を経て、2018年に同メディアの編集長に就任。

イベント概要

  • 開催日時:2021年7月19日(月) 19時00分開始(受付開始 18時30分~)
  • 申込期限:2021年7月16日(金) 18時00分
  • 参加対象:Webマーケティング業務従事者
    (事業会社のマーケター、エージェンシーのコンサルタントいずれのご参加も歓迎致します)
  • 参加費:無料
  • 会場:オンライン開催(ZOOM)

参加申込

本イベントはオンライン開催です。 参加をご希望される方は下記Peatixイベントページよりお申し込みください。お申込み後にメールで届くWebチケットより、ご参加のZOOMのリンクをご確認いただけます。

https://marketer-no-career-jade-nyle.peatix.com/

企画・運営

【セミナー開催】マーケターのキャリアの作り方。JADE伊東とナイル土居が徹底議論!【SEO内製化無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

【弁護士・税理士・司法書士・FPなど資格を持つ専門家向け】SEOで上位表示し自社サイトからの集客数を劇的に増やすライティングセミナー

「集客のためにコンテンツを書いているのですが、全然繋がらない。 でも、書いた内容をクライアントに直接説明すると 『素晴らしい!』と感激してくれる。・・・どうしたら良いでしょうか。」 これは、私たちが今年受けたご相談の中で […]

スパムアップデートが2回実施される

こんにちは!ナイル株式会社の青木です。

本日は「スパムアップデート」など4つのニュースをお届けします!

※トピックは初級者~中級者くらいの方向けを想定して紹介します。

なお、本企画は取り上げるページを実際に読んでいただくことを想定しております。簡単なひとことコメントとお役立ち度(収集部隊の主観です)を参考に、該当ページを読んでみてください。

前回のニュース(2021年6月23日収集分)はこちらから

本日のSEOニュース

①6月24日、29日に2回のスパムアップデート実施

お役立ち度:★★★☆☆

ナイルのひとこと
スパム行為を行っていなければほとんど関係のない話です。

そもそもGoogleは
2020 年の Google の検索スパム対策 | Google 検索セントラル ブログ
のような取り組みを日々行っております。

今回は告知がありましたが、そうでなくてもGoogle検索ではスパム対策はしていますので、間違ってもスパム行為は行わないようにしましょう。

②MUMのユースケース

記事紹介:Learn how to improve your content with Search Console Insights(Search Engine Roundtable)

お役立ち度:★☆☆☆☆

ナイルのひとこと
以前
「Multitask Unified Model」略して「MUM」という言語理解技術の登場
の記事でMUMに関して解説しましたが、Google検索で活用されたというニュースです。

今回、MUMはコロナウイルスのワクチンに関連する検索に用いられ、ユーザーがワクチンに関連する検索に使用しているキーワードを識別し、適切な情報を返すために活用されているそうです。

背景としては、ワクチンは各国で様々な呼び名が付けられており、Googleの調査によると800を超えていることがMUMを導入する要因になったとのことです。

我々としては対策することは一切ありませんので、よりGoogle検索が便利になるくらいの認識でいいと考えています。

③SEO担当者向け初めてのGA4

記事紹介:Google Analytics 4 Basic (SEO) Guide(SEOSLY)

お役立ち度:★★★☆☆

ナイルのひとこと
GA4の上場企業導入率は以下の記事によると2021年6月時点で、5.24%とまだまだ使ったことがない人の方が多いと思います。

参考:GA4の導入状況調査 2021年06月 | SEM Technology

そんな中、急にSEO担当者がGA4を確認しないといけなくなった!という時に手引になるのがこの記事です。

今すぐは使わないという人もブックマークしておいて、後から見返せるようにすると便利だと思います。

④改善リソースがあまりない人におすすめ!マイクロコピー改善

記事紹介:【A/Bクイズ】ボタンの位置をずらすだけでCVRが19%アップした事例(microcopy.org)

お役立ち度:★★★☆☆

ナイルのひとこと
マイクロコピーとはボタンなどの周りのテキストコピーのことで、

マイクロコピーとは

こんなようなものをイメージしていただければと思います。

こうした細部の改善だけでも、ユーザーの心理的障壁を取り除いたり、行動を促したりすることに繋がり、最終的なコンバージョン数の増加につながることもあります。

改善のリソースがあまりないという方は、こうしたマイクロコピーや今回の記事で紹介されている比較的簡単なテストを行ってみるのはいかがでしょうか?

最後に

みなさまのSEO施策にお役に立てるように、今後もSEOニュースまとめを平日数回更新する予定です。

また、SEO情報やセミナー情報などを配信しているメールマガジンもご用意しておりますので、よろしければご登録ください。

前回のニュース(2021年6月23日収集分)はこちらから

※もしSEOでお困りであれば、こちらのお問い合わせからお気軽にご相談ください!

スパムアップデートが2回実施される【SEO内製化無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

【7/9無料セミナー】Googleの動向から見るSEOのトレンドと、SEOプロジェクトの取り組み方

6月3日の深夜、Googleが半年ぶりにコアアルゴリズムアップデートのロールアウト開始を発表。

それ以降も続く、怒涛のアップデートラッシュ。

このところ動きの活発なGoogleなどのSEO最新事情を踏まえ、SEOのプロジェクトをどう進めたらよいか、わかりやすく解説します。

  • 「コアアルゴリズムアップデート」ってそもそもなんなの?
  • 色々動きがあったみたいだけど、結局何すればよいの?
  • これからSEOに取り組みたいけど、どう進めたらよいかわからない
  • 自社でSEOに取り組んできたが、行き詰まりを感じている

このような思いをお持ちの方は、ぜひご参加ください。

セミナーの概要

目次

  • Googleの動向から見るSEOのトレンド
  • SEOの優先度を決める方法
  • 実際のSEOプロジェクト運用方法について

※当日までに内容は変更となる可能性がございます。

登壇者

遠藤 幸三郎
Endo Kozaburo

美術大学卒業後、アイオイクス株式会社にWebデザイナーとして入社。
10年以上にわたり、数多くのSEOプロジェクトに携わる。

2019年よりWebコンサルティング事業部のマネージャーに就任。

「事業理解に基づくWebマーケティング」をモットーに、大手出版社、M&A企業、小売メーカーの戦略立案・CV改善・YouTube活用・ソーシャルツール活用など幅広く支援。

趣味は料理、絵を描くこと、サウナ。

Twitter:@KouzaburouE

日時

2021年7月9日(金) 16:00~17:00

タイムテーブル

  • 15:50~16:00:配信準備
  • 16:00~16:35:セミナー
  • 16:35~16:40:休憩
  • 16:40~17:00:質疑応答

※ご質問がなくなり次第、終了となります。

参加人数

80名まで
(応募者多数の場合は、抽選を行います。)

対象となる方

  • 企業のマーケティング担当の方
  • 今後Webマーケティングへの取り組みを検討されている企業の方

※恐れ入りますが、同業他社の方・個人の方・広告代理店の方の応募はご遠慮ください。

参加費

無料

会場

Zoomによるオンライン配信となります。
当選された方には、視聴可能なリンクをお送りいたします。

アクセス

なし

その他

後日、個別相談会もご用意しております。
ご希望の方は、別途お送りするアンケートよりお申し込みください。

申し込みフォーム

お申し込みは、以下のフォームよりお願いいたします。
当選された方には、後日視聴用のURLおよびアンケートをお送りいたします。

プライバシーポリシーをご覧の上、ご応募ください。

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【無料ダウンロード】「Google Search Console実践マニュアル」をリリースしました

こんにちは、SEO Japan編集部です。

この度、ホワイトペーパー「Google Search Console実践マニュアル」(全107ページ)を作成・リリースしましたのでお知らせいたします。
※ダウンロードはこちらから

GoogleサーチコンソールはWebサイトのSEO改善に欠かせないツールではありますが、一見するとどの項目を見て良いのかわからないほど、項目の多いツールです。

今回はGoogleサーチコンソールのカバレッジに着目し、エラー項目の意味やその解消方法をまとめた資料を作成いたしました。

SEOには大きく分けて、コンテンツ・テクニカル・外部評価の獲得の3つの施策がありますが、特にテクニカルに着目した内容となっております。

技術的なマイナスは早めに改善しておくに越したことはないため、当資料を参考にぜひ改善を行ってみてください。

ホワイトペーパーの目次

  1. 「低品質コンテンツ」の見つけ方と対処方法
  2. 「重複コンテンツ」の見つけ方と対処方法
  3. 「被リンク」を無駄にしているページの見つけ方と対処方法
  4. 「SSL化のミス」の見つけ方と対処方法
  5. 「noindexの誤使用」の見つけ方と対処方法
  6. 「sitemap.xmlのミス」の見つけ方と対処方法
  7. 「意図しないインデックスページ」の見つけ方と対処方法
  8. 「アノテーションのミス」の見つけ方と対処方法
  9. 「ソフト404」の見つけ方と対処方法
  10. 「孤立したページ」の見つけ方と対処方法

※全107ページ(会社概要を除く)

ダウンロードはこちら

ダウンロードは以下のページよりお願いいたします。

>>Google Search Console実践マニュアル

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コンテンツマーケティングとは?失敗しないための5つのステップ

コンテンツマーケティングとは、有益なコンテンツ発信を通じてサービスや企業の認知拡大・理解促進などを行い、売上の向上を狙う一連のマーケティング手法のことです。

ここでは、近年注目度が上がっている「コンテンツマーケティング」について、背景や概念から実際の手法までをまとめてご紹介します。長い記事ですが、Web上で簡易的に参照できる教科書のようなものとして、ブックマークなどしつつ活用していただければと思います。

目次

なぜ、コンテンツマーケティングが注目されているのか?

なぜ今、コンテンツマーケティングが注目されているのでしょうか。それは、ユーザーの情報への接し方が変わり、マーケティング環境が変化したことが一つの大きな要因だと言えます。

ソーシャルメディアとスマートフォンの普及により、人が日常的に接する情報の量は以前とは比較にならない程に増加しており、人間の処理可能なレベルを遥かに上回るようになりました。
infoplosion (引用:http://www.nii.ac.jp/userimg/MS_NII_infoplosion.pdf
そんな中で多くの人は欲しい情報は「自ら探す」または「知人・友人に聞く」という選択を取るようになり、広告は不要なノイズとして見られるようになってきました
あえて広告を情報源にする必要が無い

その代わり、ユーザーは自分が求める情報を自ら検索して発見したり、友人知人にシェアしたりするようになりました。

そうした時代の中で、企業を知ってもらう、サービスを知ってもらう、本当の価値を知ってもらう、購入してもらうといったマーケティングのためのコミュニケーションは、広告ではなくユーザーが求めるコンテンツを通じて実現した方が良いのではないか、というのがコンテンツマーケティングの発想です。
有益なコンテンツであれば閲覧され、信頼される

コンテンツマーケティングって何がいいの?

コンテンツマーケティングを実施することで、主に次の3つのことを実現できます。

  • 見込み顧客と接触し、自社サービスを知ってもらえる
  • 「そのうち客」を「今すぐ客」に育てられる
  • ブランドイメージを構築できる

※他にも、既存ユーザーをサポートする役割やファンとのコミュニケーションなど、様々な目的がありますが、ここでは大きな3つの目的をご紹介します。

見込み顧客と接触し、自社サービスを知ってもらえる

コンテンツマーケティングの一つの大きな役割は、見込み顧客と接触することです。ユーザーは自ら欲しい情報を検索し、ソーシャルメディアで友人から興味深い情報を得るようになっています。良質なコンテンツを上手く発信することができれば、そうしたユーザーに自ら発見してもらうことが可能です。

まずとにかく接触し・自社サービスのことを知ってもらうことで、その後の購買行動の可能性を高めることができます。

また、特にBtoB領域などの購買の意思決定までの時間がかかる商材のマーケティングにおいては、見込み顧客のメールアドレスなどの顧客データを獲得すること=「リードジェネレーション」が大切とされています。得られた顧客接点をもとに、その後のコミュニケーションで見込み客に育てて行くのです。
リードジェネレーション

リードジェネレーションにおいてはまず興味を持ってくれているユーザーの情報を獲得する必要があります。例えば役立つノウハウをまとめて「メールアドレスを入力すれば無料でダウンロード可能」とするなどの手段も有効です。

接触・リードジェネレーションのフェーズで必要となるコンテンツ例

  • ソーシャル拡散力のある面白い/興味深いコンテンツ
  • よく検索される業界ノウハウの解説記事
  • 話題のプレイヤーへのインタビュー記事、対談記事
  • 話題性のあるニュースの取材記事・解説記事
  • 賛否両論分かれる話題への意見表明
  • すぐに役立つノウハウを集めた冊子の無料ダウンロード(メールアドレスを獲得)
  • 独自の調査結果をまとめたホワイトペーパーの無料ダウンロード(メールアドレスを獲得)
    etc

「そのうち客」を「今すぐ客」に育てられる

一度接触したユーザーにアプローチし、次第に自社サービスの購買確度をあげていくことを「リードナーチャリング」と言います。

リードナーチャリングのフェーズでは、買う可能性はあるものの積極的に買うつもりはない「そのうち客」に対し、継続的に情報を発信する中で潜在的なニーズを刺激し、自社商品の魅力を知ってもらいます。

コンテンツによる接触を通じて、実際に顧客になりうる「今すぐ客」の状態まで見込み顧客の心理状態を引き上げるというのがリードナーチャリングの役割です。メルマガを購読してもらったり、ソーシャルメディアのアカウントをフォローしてもらったりすることで継続的な接触を図ります。
リードナーチャリング

リードナーチャリングのフェーズで必要となるコンテンツ例

  • その分野についてユーザーの理解を深める学習コンテンツ
  • ユーザーの現状課題を放置しておいた場合のリスクを伝えるコンテンツ
  • 自社サービスの成功事例やお客様の声などのイメージを沸かせるコンテンツ
  • 自社サービスと他社サービス(または自社の他商品)との比較コンテンツ
    etc

ブランドの構築

見込み顧客との接触や育成と並行して発生するコンテンツマーケティングの重要な側面として、「ブランドの構築」があります。多くの商品がコモディティ化し、明確な差別性が見えにくくなっている今、何か困ったときに「あのサービスがあった!」というという第一想起が得られることは非常に重要です。

また、他社サービスとの比較となった際も、「このサービスは信頼できそう」という意識があることにより、最終決定の際に自社商品を選んでくれる可能性が高まります

ブランドの構築のためには、企業やサービスごとに統一されたブランド思想と、それを可視化するコンテンツが必要になります。コンテンツによる接触を通じて、ブランドイメージをユーザーに伝えることが可能になります。
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その際、発信されるコンテンツは企業のブランドを伝えるものでなければいけませんから、「そのサービス・企業の特徴や思想を色濃く反映したコンテンツ」「社員の顔が見えるコンテンツ」「その企業にしか出せないコンテンツ」である必要があります。

「なんとなくこのサイトのコンテンツをよく見るな」という程度では、ブランドを構築することはできません。当然ですが、Web上で拾った情報の寄せ集めのような薄いコンテンツでは、ユーザーの心を動かすことはできません。

例えばエナジードリンクのRedBullは、自らが協賛しているエクストリームスポーツの様子をYouTubeや自社メディア上に展開し、「翼をさずける」というブランドイメージを強く印象づけています。

RedBullほどのことはできなくとも、自社の独自の取り組みや人的資産、思想にもとづいたコンテンツ作りは何かしらできるはずです。「どこにでもあるもの」ではなく、独自のこだわりや価値を丁寧に反映させることが重要です。

ブランド構築で必要となるコンテンツ例

  • 企業のブランドイメージと深く結びつき、ユーザーの心を動かすコンテンツ
  • 他のサービスにない、独自の強みや特徴を反映させたコンテンツ
  • 企業とユーザーの絆やつながりを見せるコンテンツ
  • CSRやCSVCreating Shared Value)の活動を伝えるコンテンツ
    etc

コンテンツマーケティングを実行する5つのステップ

日本でもコンテンツマーケティングが流行し、数多くのオウンドメディアが作られましたが、「とりあえず作ってみよう」といった形で始まり、中途半端に実施しているがために上手くいかないケースがあとをたちません。

次のステップに示すように、しっかりと戦略をたて、それを形に落とし込み、継続することが重要です。

1.体制を作る
2.戦略を立てる
3.戦略を戦術に落とし込む
4.魅力的なコンテンツを継続的に作る
5.効果測定と改善を繰り返す

1.体制をつくる:小さく始めて大きく育てる

コンテンツマーケティングは、長期的なマーケティング施策です。広告のように、実施して即効果が出るようなものではありません。ある程度長く続け、効果の判断ができるくらいにまでは続ける必要があります。

予算と体制をバッチリ整えて、◯年は必ずやる、といったようにコミットする企業もあるでしょう。しかし、成果の読めない施策に膨大な予算をポンと出せる企業はほとんどありませんし、大仰にやりすぎて現場がついていけなくなるというパターンもあります。そんなときは、「小さく始めて大きく育てる」体制づくりがおすすめです。

はじめの段階で、「いつまでにどのくらいの成果が出れば良しとするか」を考えましょう。あとで触れるようなKPIを、できるだけシンプルに設定し、予算や更新数が大きくなりすぎずにコンセプトの検証ができることを目指します。小さな会社であれば、プロジェクトリーダーが自分で何記事か書いてみて、その反応を見る、といった形でも構いません。ただこのときも、中途半端な記事をなんとなくアップしただけでは検証にもならないので、後で述べるような配信経路などの考慮は必要になります。

このあたりも意識しながら、実際の立ち上げステップを見ていきましょう。

2.戦略を立てる

コンテンツマーケティングに取り組む際、サイトコンセプトは苦心して考えるものの、ユーザーの訪問後の態度変容などの戦略まで考えきれているメディアはまだ少ないように感じます。
何を実現するために、誰に・何を・どう届け、どうフォローしていくのか。次のステップに沿って、検討してみましょう。

①ターゲットの思考・行動を把握する(ペルソナ/カスタマージャーニー)

ターゲットユーザーが誰で、何を考えているのか。それを正しく把握することからマーケティングは始まります。ユーザーが興味を持っているものは何か/課題を持っているものは何か/何をされると喜ぶのか、など。

方法としては、「ペルソナ」「カスタマージャーニーマップ」を作成する手法が一般的です。ペルソナは「F1層」「30代サラリーマン男性」のようなざっくりとした切り分けではなく、具体的な人物のプロフィールや思考・行動特性を書き出すことで、リアルにターゲットイメージを持てるようにする方法です。

カスタマージャーニーマップは、ペルソナがそのサービスに関連する領域でどのような経験をするか、ということを図式化したものです。どちらも、リアルな思考や行動の仕方を洗い出すことで、実際のユーザーに即したコンテンツ作りに繋げられるというメリットがあります。
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これらをいかに実態に即した形で作成することができるかがその後の成否を分けます。

この際、可能であれば実際のユーザーにグループインタビューをしたり、実際のユーザーに触れ合う機会の多い現場の営業メンバーを交えてワークショップ的に作ったりすることをお勧めします。思い込みで作ってみたら実際のユーザーとは全然違っていた、ということもよくあります。

②競合状況を把握する

よくある失敗として、明らかに競合性が高く、今から中途半端に実施しても勝ち目が薄い分野でオウンドメディアを立ち上げてしまうといったことがあります。

コンテンツマーケティングの実施にあたっては、事前に競合がどういった情報発信をしており、ユーザーにどのように受け入れられているのかということを十分に調査する必要があるでしょう。

競合が強い分野の場合、それぞれの競合がどんな分野でどのようなポジショニングを確立しているのかを明確にし、自社がどこを取りにいけるのか、どうすれば差別化可能なのかを考える必要があります。この際、ポジショニングマップなどを使って確認してみると良いでしょう。もちろん、自社がどういった強みを持っているかということも客観的に把握しましょう。
ポジショニングマップ

ここで注意しなければならないのは、競合はビジネス上のダイレクトな競合に限らないということです。

例えば化粧品メーカーなどであれば別の化粧品メーカーばかりを気にする、ということになりがちですが、実際にはアフィリエイトサイトや比較サイトなどが検索上位にいることもあり、そうしたサイトが情報発信を十分にしているためにユーザーは既に満足している、ということもあります。

③戦略を立て、勝ち筋を見つける

ユーザー、競合、自社という三者(いわゆる3C)が理解できたら、それをもとに戦略を立てます。ひとくちにコンテンツと言っても、読者とサービスの関係性によって、アプローチを変える必要があります。

ここで、コンテンツ展開の方針として考えられる軸をご紹介します。「理性的⇔感情的」「潜在的⇔顕在的」という軸です。

「理性的⇔感情的」の軸はユーザーへの情報の出し方の差です。コンテンツの接触を通じてユーザーのリテラシーが上がり、徐々にサービスの魅力に気づくというシナリオです。

「潜在的⇔顕在的」の軸はすでにサービスが認知されているかどうか。潜在的な状態であればまず知ってもらうところから始まり、顕在的であれば複数の候補の中からどう選んでもらうかを考えねばなりません。
コンテンツマーケティング戦略マトリクス

①理性的×潜在的
ユーザーの悩みが明示的であり、そのジャンルでの検索が多数なされている。さらに当該サービスがその悩みを解決できる場合。わかりやすい機能を持ったtoC向けの商品や、ターゲットが幅広いSaaS型のBtoBサービスもここにあたります。オウンドメディア上でユーザーの悩みを解決するコンテンツを展開し、動線の工夫によって自然にサービス理解につなげていきます。主要集客手段はSEO

②理性的×顕在的
①または③の検討が進み、比較検討段階に入ったフェーズ。サービス理解を深め、自社を選ばない理由をなくしていくためのコンテンツを拡充します。「コンテンツマーケティング」とくくることに違和感がある方もいらっしゃるかと思いますが、私はこれも立派なコンテンツマーケティングだと考えます。練り込まれた事例コンテンツは、100のノウハウ記事の成果を軽く上回ります。顕在化したユーザーにターゲットを絞り、ABテストなども含めて磨き上げて行く必要があります。

③感情的×潜在的
市場が飽和して商品のコモディティ化が進み、機能面での訴求が難しくなっている商品。また悩みが明示的でなく、検索されるキーワードが少ないケース。市場が確立していない商品や中身の見えづらいBtoB商品などもここにあたります。コンテンツを通じたブランドイメージの構築を行い、新たに「〇〇といえばここ!」という立ち位置を確立することが目的です。主要集客手段はSNSおよびリアルなクチコミ。

④感情的×顕在的
すでにサービスを使っているユーザーや、使おうと検討しているユーザーが対象です。商品カテゴリとしては③の検討フェーズが進んだ状態。比較検討軸が曖昧なため、企業やサービスへの信頼感などが判断基準で大きなファクターとなります。ここではWebコンテンツだけでなく、リアルな接触やイベントなど、様々な形で強いファン層を形成していくというアクションが必要になります。

コンテンツマーケティング戦略の好例

例えば町田美容院の知恵袋は、町田の美容院monohairの宇野氏が運営するオウンドメディアです。

一般的な美容院のサイトと違うのは、LINE@Facebookで個別に髪に関する質問を募集しその回答をメディア上に掲載することによって集客・美容院の来店につなげている点です。ヘアスタイルを掲載しているサイトは数多くありますが、細かい質問に回答し、それがそのまま来店につながっているというメディアはかなり珍しいです。

上記の戦略で言えば、それぞれの髪の悩みに答えるという点で「①理性的×潜在的」でありつつ、実際の美容師が回答するという手触り感が「③感情的×潜在的」。そして実際に来店したユーザーの様子もよくわかり、オフラインでの直接的なコミュニケーションもよく行っているという点で「④感情的×顕在的」という要素もあります。こういった戦略が見事にハマったメディアだと言えるでしょう。
町田美容院

多くの美容院が大手ポータルサイトに広告を出す中で、丁寧なコミュニケーションと地道な更新作業によって差別化を図ったというすばらしい好例です。今はまったく広告費を掛けることなく、安定した集客ができているとのことです。

3.戦略を戦術に落とし込む

戦っていく方向が決まったら、それを実現し、成果を出していくための具体的なステップを考えましょう。

KGIKPIを適切に設定する

戦っていく方向が決まったら、それを適切に評価する指標を定めましょう。失敗するコンテンツマーケティングの取り組みでは、適切なKGIKPIが設定されていないケースが多いです。

オプトグループのグルーバーとデジタルインファクトによる「コンテンツマーケティングの実施動向に関する調査」によると、実に50%以上の企業がコンテンツマーケティング施策の課題として「効果を測る指標がない」と回答しています。
コンテンツマーケティングアンケート

目標はできるだけシンプルで、業績に直結しやすい指標を立てるようにすると良いでしょう。例えばリードジェネレーションを目的とするのであればリード獲得数。リードナーチャリングを目的とするのであれば重要な教育コンテンツの閲覧数、資料ダウンロード数など。

トータルのPV数などを指標にするのもよいですが、ソーシャルの反応や検索順位ばかりを重視してしまい、目的から外れたコンテンツを作ってしまうというようなことが起こりやすくなります。

②コンテンツごとに適切な集客導線を考える

コンテンツは作って掲載して終わり、ということにはなりません。せっかく良いコンテンツを作っても見てもらえなければ存在しないのと同じです。コンテンツを作成する際は、そのコンテンツをどうやって流通させ、ユーザーに見てもらうかを考える必要があります。

  • 検索エンジン
  • ソーシャル
  • 他メディア掲載
  • 広告

など、様々な手段での露出手段が存在します。
拡散偏在するコンテンツ

多くのユーザーが検索するキーワードがはっきりしているテーマであれば、SEOが重要になります。記事を書く際に、どんなキーワードで検索されるのか、ということを考えながら執筆すると良いでしょう。

ソーシャルメディアは記事公開時の最初の流入源になります。公式アカウントや運用関係者のアカウントを育て、フォロワーを増やしておくことで拡散力を増やすことができます。

また第三者のメディアに掲載されれば、自力では届かない範囲にまでコンテンツを届けることができるようになります。Yahoo!ニュースやSmartNewsを始めとするキュレーションメディアなどに掲載されるようにアクションしていくことも必要です。

また特にソーシャルメディアの広告において、コンテンツそのものを広告として出す手段も増えてきています。力を入れて制作したコンテンツは、そのまま広告枠に配信するという手段も検討可能です。

③サイト流入後の内部導線を考える

サイトに流入した後のユーザーの動きもしっかりと考えましょう。コンテンツは見られるようになったが、その後ユーザーが何のアクションもしないまま、ということでは意味がありません。流入後に期待するユーザーの行動に合わせて、サイトのインターフェースや構造も最適化する必要があります。

リードジェネレーションを目的とし、メールアドレスの獲得を目標とするのであれば、メールアドレスを獲得できるコンテンツへの誘導が必要になります。メールマガジンの登録導線をわかりやすい位置に示したり、メールアドレス入力で無料ダウンロードできるコンテンツへのバナーリンクを記事の下に置いてみたり、そうした導線上の工夫が必要になります。

例えば上述した町田美容院の例では、記事の末尾にLINEFacebookでの質問の導線が置かれています。気になったユーザーがすぐにメッセージできるユーザーインターフェースです。
町田美容院 動線

(引用:http://kazuhirouno.jp/archives/3445

ユーザーが期待通りのアクションをしてくれるように、UI面での試行錯誤も必要です。

4.質の高いコンテンツを作る

当然といえば当然ですが、コンテンツマーケティングの中核を担うのはコンテンツづくりです。いくら戦略を練り込んでも、質の高いコンテンツが作れなければ絵に描いた餅です。

質の高いコンテンツと一口に言っても、その種類は様々です。ここでも、いくつかの型にわけて理解しましょう。

①適切なタイプのコンテンツを作る
②独自性の高いコンテンツを作る
③誘導力の高いコンテンツを作る
④継続的にコンテンツを作る

①適切なタイプのコンテンツを作る

コンテンツというと記事コンテンツをイメージしがちですが、実際には様々な形のコンテンツがありえます。戦略の部分で見たように、アプローチが変わればそれを届けるコンテンツ自体も工夫する必要があります。

次の図は借り物ですが、訴求したい方向性によってこのような種類があるよ、という例示になります。クイズやフォーラム、レビュー評価など、コンテンツの型にも色々あるということが見て取れます。下記にはないですが、漫画コンテンツなんかも効果的です。
コンテンツマトリクス

(引用:https://www.hallaminternet.com/b2b-content-marketing-10-best-examples/

ただ同じパターンの記事を作り続けるのではなく、狙いによって違う形のコンテンツを試し、反響を見てみるというのもアリです。戦略に基づきつつ、色んなチャレンジをしてみるのが良いでしょう。

②独自性の高いコンテンツを作る

コンテンツマーケティングが流行し、誰も彼もがコンテンツSEOでの集客を考え出すことで、クラウドソーシングに依頼した、検索上位記事の中身を引っ張ってきただけのコンテンツであふれかえるようになってしまいました。

本当にユーザーの心にとどまり、購買意欲につながるものを作ろうと思うのであれば、「どこかで見たことのあるコンテンツ」「どこにでもありそうなコンテンツ」ではいけません。短期的にユーザーを集められたとしても、それがマーケティング上いい効果を出すことは稀でしょう。このメディアだから・この企業だから実現できるコンテンツを増やしていきましょう。

Googleの品質評価ガイドラインでも、年々「独自性」や「専門性」が非常に重視されるようになっています。今後SEOで上位を取っていく上でも、独自の価値を確保することはきわめて重要です。

独自性担保のカギは、「企画」と「取材」です。企画といっても突飛なものでバズを狙う必要はありません。ユーザーのニーズに合わせるとテーマが似るのは仕方ないですが、他の記事にはないオリジナルの要素をどうすればプラスオンできるかを考えましょう。

独自要素を獲得するには、有識者に対する取材が最も効果的です。ネットに載っている二次情報だと内容が被りますが、取材という行為は一回きり。そこをうまくコンテンツ化できれば、ここでしか得られない情報を掲載することができます。

③誘導力の高いコンテンツを作る

読者に喜ばれるコンテンツが用意できたら、さらにもう一歩踏み込んで「誘導力の高いコンテンツ」を意識しましょう。コンテンツマーケティングですから、最終的に売上につながってナンボです。もちろん商売っ気ゴリゴリのサイトは嫌われますが、発見を与え、適切に誘導するコンテンツはユーザーにも喜ばれます。

まだまだサービスを検討するような段階ではないユーザーを無理やり誘導することはできませんが、サービスの検討に近づけていくために気づきを与えることは可能です。
徐々に専門分野の知識を提供したうえで、「そのなかで今の悩みを解決するならこのサービスだ」というストーリーができ上がることが理想です。

④継続的にコンテンツを作る

つまずきがちなのが、「継続的に作り続ける」ということ。関係者を巻き込み、モチベーションを維持して更新頻度を保つのはなかなか難しいものです。特に内製していて担当者が兼任で受け持っている場合、優先度が下がって更新が滞りがちです。内製する場合の更新の工夫は各社さまざまですが、「自分で記事を書きたい気持ちを醸成する」「執筆のハードルを下げる」といったところがポイントになりそうです。

また予算があれば、やはり外部の編集のプロに頼むのが一番です。最近ははじめからプロに外注するというパターンも多くなっていますね。この際、すべての記事を全力の取材記事ばかりにしてしまうと、スケジュールもコントロールしづらく、費用もかさんでしまうので、比較的簡単に書ける二次情報の記事を織り交ぜていくというのも一つの手段です。

5.効果測定と改善を繰り返す

PDCAを回す

作成したコンテンツがどの程度の効果を発揮しているか、ということを定期的に確かめ、方向修正をしていく必要があります。KGI、KPIを適切に設定する」で設定したKPIをベースに、全体及び記事ごとのパフォーマンスを測定しましょう。

良いパフォーマンスが出ているコンテンツ、そうでないコンテンツを切り分け、それぞれの傾向を見てみましょう。効果の出ているコンテンツの傾向を次の制作に反映させることで、より効果的なコンテンツ制作が可能になります。

また、「サイト流入後の内部導線を考える」で見たインターフェースの部分も、定期的に見直すと良いでしょう。記事のパフォーマンスの測定方法おいては、Googleアナリティクスでの数値測定の他にも、ヒートマップで確認するという手段もあります。
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ヒートマップでユーザーが離脱しているポイントやクリックしている場所を見ることで、意図したとおりにユーザーが動いてくれているのかどうかが分かります。

②持続可能な社内体制を構築する

コンテンツマーケティングは、継続的な取り組みの中でユーザーに自社やそのサービス・商品を信頼してもらうというところが一つのゴールとなります。短期的なスパンで投資対効果を見てしまうと、適切な投資と取り組みができません。

長期的な投資を確実に行うためには、上司やセールス担当など、周囲のメンバーが取り組みの意義を理解し、協力してくれるかどうかというところが非常に重要になってきます。
社内体制

コンテンツマーケティングに取り組む意義、期待できる成果、成功例、通常かかる期間などをきちんと説明し、コンテンツマーケティングの取り組みに理解を示してくれる環境づくりを行いましょう。

目標を設定するのであれば必ず1年以上のスパンで設定し、長く取り組めば取り組むほど投資対効果がよくなることを説明しましょう。

また、はじめから周囲の賛同を100%得るのは大変難しいので、取り組みの中でユーザーからのリアクションがあれば積極的に周囲にアピールしましょう。少しずつ周りを巻き込み、信頼を獲得していくのが良いでしょう。

③愛と情熱を持つ

コンテンツマーケティングに成功している人々は口を揃えてこう言います。「コンテンツマーケティングは愛だ」と。

人の心を動かすコンテンツを作るには、その作り手自身がそのテーマについて強い熱意を抱いていなければなりません。

またコンテンツマーケティングは、短期的な成果の見えない、根気のいる心細い仕事です。自分の手掛けるコンテンツが世の中に影響を与えるという確信と愛情、熱意がなければ、継続して良いコンテンツを作ることは難しいでしょう。

これからコンテンツマーケティングに関わる方、今コンテンツマーケティングに関わっている方は、並々ならぬ覚悟を持って取り組んでいきましょう。しかし、その覚悟を持てるのであれば、この仕事をきっと楽しむことができるでしょう。

まとめ:コンテンツマーケティングでは、ユーザーへ価値提供することがそのままマーケティングになる

コンテンツマーケティング実践のためには様々な注意が必要で、どれも一朝一夕でマスターできるようなものではありません。さらに、短期的に成果も見えず、心細い思いもするでしょう。

ではコンテンツマーケティングの担当者が損な役回りかというと、私はそうは思いません。

ユーザーが喜ぶコンテンツを作れば、それがそのままマーケティング活動となり、自社の成績向上に繋がる。こんなに明確でやりがいのあるマーケティング手法は他にないのではないかと思います。

ぜひ、コンテンツマーケティングに取り組む皆さんは、実施のプロセス自体を楽しんでください。案外それが一番の近道かもしれません。

コンテンツマーケティングヒアリングシートをご用意しております

「コンテンツマーケティングヒアリングシート」をダウンロードする

コンテンツマーケティングとは?失敗しないための5つのステップ【SEO内製化無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

トラフィック数が少ないWebサイト用のA/Bテストの代替案

SEOの文脈においてもユーザービリティの話題が含まれるようになって久しいですが、直感やイメージで判断するのではなく、データに基づいた変更を加えることが重要です。ユーザービリティの向上のためにWebサイトの変更・最適化を行うことはよくありますが、A/Bテストが最も一般的な方法と言えるでしょう。しかし、トラフィックが少ないWebサイトの場合、A/Bテストは実施自体が困難となることもあります。今回は、そのような状況に置いてA/Bテストの代替となる手段を解説した、CXLの記事を紹介いたします。

オンラインビジネスの70%がA/Bテストを行っているこの時代においては、Webサイトの変更を決定づける判断をデータドリブンな手法で行わないことに対して、違和感を覚えることは自然なことと言える。

しかし、十分な量のトラフィックが無い場合はどうだろう?もしくは、経営陣がA/Bテストにかかるコストを承諾してくれない場合は?Map My Growth社では、このような場面によく出くわす。

推測が及ぶ領域が広い、最適化の努力の成功を期待する方法を採ることもできるし、より質的(予算も比較的安価だ)な方法を駆使し、推測をより安全なものとさせることもできる。

Webサイトの最適化における「最も安全な賭け」というアプローチ

正直なところ、この記事で紹介する方法は、良く練られたA/Bテストのような、統計的な有効性があるわけではない。しかし、Webサイトにおける変更を、直感に頼ったり、競合サイトが成功したからといった理由で判断することを避けるには役に立つだろう。

カート・アンダーセン氏は下記のように述べている。

直感を頼りにマーケティングの判断を下す時代は終わりを告げた。デジタルの領域でマーケターが行う全てのこと(最初のクリックから契約の締結まで)を追跡できるようになった。この考えを受け入れることができないCMOは長続きしないだろう。

「最も安全な賭け」というアプローチは、Webサイトの最適化のプロセスから、可能な限り、推測を排除する方法である。高品質なユーザーのフィードバックを集め、Webサイトのデザイン、コピー文、ファネルなどに変更を加えるアプローチだ(例えば、Wynterのようなツールを活用し、メッセージのテストを行うことができる)。

このアプローチで検証できる項目を下記にまとめよう。

  • ランディングページ(PPCに投資する前に行うことを特に勧める)。
  • 古いページの大幅な再設計(ブランドの変更や新規ページを追加したい場合にも有効)。
  • ナビゲーション(カテゴリーやサブカテゴリーが多くあるが、どのような構成をすればシームレスなユーザー体験を提供できるかわからない場合)。
  • セールスファネル(デモコールや無料トライアルを提供している場合、阻害ポイントを特定するために不可欠である)。
  • 既存のウェブサイトを大幅に変更する場合(CTAのテキストや見出しの変更など、ROIの低い微調整ではない)。

それでは、各方法を見ていこう。

トラフィックの少ないサイトにおけるA/Bテストの代替手段

では、従来のA/Bテストの代わりとなる手法を具体的に見ていこう。どのようなツールを使い、注目すべき点はどこにあるだろうか?

最適化の変化を検証するためのユーザーテスト

ユーザーテスト(もしくは、ユーザービリティテスト)は、定性調査の中でも広く使われている手法だ。マーケティングの専門家は、20年ほど前から、たった5回のユーザーテストを行えばユーザービリティの課題の80%は解決できる、としている。

多くの場合、これは真実である。数か月に一度、小規模な調査を行うことが推奨される。しかし、ユーザーテストから得られたヒントを元に変更を加えた際、Webサイトのトラフィックが少ないと、その効果が得られるまでに数か月かかってしまうことがある。

Userlytics社のヨーロッパ事業開発責任者であるアレックス・バーゼライ氏によると、A/Bテストではトラフィックの多いページで行い、95%以上の優位性を得られたとしても、片方のバリエーションが勝利した理由を説明することはできない、とのことだ。

2つ以上のデザインのバリエーションがある場合、ユーザー体験とコンバージョンの最適化を行う上で、A/Bテストは優れた方法である。しかし、デザインプロセスの一部として、「何が」ではなく「何故」を理解したい場合、また、トラフィックの少ないWebサイトやアプリケーションの場合、反復的な訂正のユーザー体験に勝る手法は無い。

その性質上、A/Bテストは大量のサンプルサイズを必要とし、分析にかかるコストと時間が求められる。2つのバリエーションから選択してもらうのではなく、ユーザーに改善点を説明してもらうよう、依頼してみてもよいはずだ。

行ったテストの効果を最大化させるため、下記の方法で、テストの品質と速度を向上させることができる。

  • 20人以上(理想としては50人以上)のユーザーを募る
  • 口頭でのフィードバックは無視する(特に時間が無い場合は)

より多くのユーザー=より多くのデータ

こう考えてみよう。普段着ることのないような新しいジャンパーをあなたは購入した。友人に、そのジャンパーが気に入ったかどうかを尋ねてみる。その友人の意見を確かめるために、さらに別の3人の友人に意見を聞いてみる。

3人のうちの2人は気に入り、残りの1人は気に入らないと答えた。トータルでは引き分けだ。

あなたはどうするだろう?自身の直感に従い、時間とお金をかけて購入したそのジャンパーを着続けるはずだ。

しかし、あなたのことを知らない20人に尋ねるとどうなるだろう?50人の場合は?科学的な観点から考えると、この人数でも統計的な優位性には至らない。しかし、自身の直感を見直すきっかけにはなるだろう。

50人の「ユーザー」がいれば、下記の3つのシナリオが考えられる。

  • 35人以上(70%以上)のユーザーは新しいジャンパー(デザイン)を気に入ったため、勝利する可能性が高い。
  • 35人以上(70%以上)のユーザーは新しいジャンパー(デザイン)を気に入らなかったため、敗北する可能性が高い。
  • 30/70と50/50の間のいずれかの場合、ユーザーはあなたのスタイルに注目しない可能性が高い(つまり、勝利の可能性は低い)。しかし・・・、

この場合、ユーザーに新しいジャンパーが気に入ったかどうかを尋ねるだけでなく、その理由を尋ね、さらに深い発見を得るべきだ。ユーザーがそう判断した理由と別の調査方法を組み合わせることで、より多くの情報に基づいた判断を下すことができる。

文章によるフィードバック=深さと速さ

これには議論の余地がある。我々はユーザーテストの動画を好む傾向があり、その理由は、(コントロールされた環境で)自身のWebサイトをユーザーがどう使用しているかを見ることができるからだ。この8年間で、私はそのような動画を1,000本以上見てきた。その中でも印象的だったのは、参加者に対し、「自身の考えを口に出してください」や「口頭でフィードバックしてください」と依頼すると、フィードバックの内容が表面的なものになってしまうことだ。

コンテンツやデザインにおいて、好むものと好まないもの、理解できたものと理解できなかったものをユーザーに考えてもらうためには、口頭でのフィードバックの後、その回答を書き留めてもらうことが重要だ。

下記に、実際のテストに基づいた例を挙げてみよう。

タスク:カートのページで気に入らなかったことを伝えてください。

口頭での回答:気に入らないものは無かったが、画像には改善の余地があると思う。[一般的なフィードバックであり、何かの役に立つことはない]

文章の課題:カートページで気に入らなかった箇所を、1つか2つの文章で書いてください(また、その理由も)。[ユーザーは多くの言葉を使う必要があるため、その内容はより詳細となる]

文章による回答:カートに入れた商品の画像が小さいため、自分が買った製品をすぐに確認することができなかった。[ユーザーは問題についてより深く考えてくれ、実行可能な内容のフィードバックを書いてくれた]

ユーザーは「より良い」、「良い」、「悪い」、「複雑」といった言葉を多用する。これらが、新しいデザインやコピー文を作成する際の参考になることは無い。自分の考えを文章にすることで、フィードバックの質を向上させることができる。

ユーザーテストのワークフロー

トラフィックが少ないWebサイトの場合、ユーザーテストのプロセスは下記の通りとなる。

  1. 適切なユーザーの選択と採用
  2. プロトタイプの環境の構築
  3. 質問とタスクの準備
  4. データの分析

1.適切なユーザーの選択と採用

自社の製品やサービスに競争力の強い価値を提供できているのであれば、ターゲットとすべきユーザーの特定は完了できているはずだ。彼らはどのような人で、何を必要とし、あなたから購入する理由は何か。

このようなケースでユーザーテストを行う場合、何千人もの登録ユーザーから最適なプロフィールを持つユーザーを抽出するために、1つか2つのスクリーニング用の質問で十分だろう。

このスクリーニングのプロセスで避けるべき項目は下記である。

  • 「CRMのソリューションを必要としていますか?」というような、「はい/いいえ」で答える形式の質問
  • 選択式の回答を用意するが、回答の内容が似てしまうこと(複数のボックスにチェックを入れたいにもかかわらず、1つの答えを選ばなければいけない場合、潜在的に理想的なユーザーを見逃してしまう)

具体例を考えてみよう。B2Bのペイロールのソリューションをレビューしてくれるユーザーを探していたとする。社内調査によると、理想的なプロフィールは下記であった。

  • 30歳以上、米国在籍、男女問わず(ほとんどのツールではこのような属性を振り分けられるはずだ)
  • 50人以上の社員がいる会社
  • 問題の特定と課題の洗い出し:毎月の給与計算の作業に時間がかかっている

スクリーニング用の質問を1つ用意しておけば、理想的なプロフィールを一般化させることができ、解決すべき問題や製品に集中することができる。そのためには、下記のような質問が適切だろう。

次の内、あなたが抱える仕事上の課題で最大の課題はどれですか?(テスト中に確認するため、正直にお答えください)

  • 経営幹部となる人材を探すこと
  • 複数のコミュニケーションチャネルを管理すること
  • 多くの従業員の給与の処理作業(有資格者)
  • 昇進や社内での注目を集めること
  • 古いハードウェアを使用しなければならないこと
  • クライアントとの法的な契約の管理
  • 信頼できる電子署名のソフトウェアを探すこと
  • どれもあてはまらない

ここでは、8つの異なる選択肢が用意されている。オフィスでの仕事に関連しているということが、唯一の共通点である。適切にフィットしていない人は正解をあてることはできない。また、行間を読んで正解を当てようとする意欲も削がれてしまう。

仮に、2つ、3つ、それ以上のスクリーニング用の質問を用意している場合(UserZoom GOUser Interviewsのように)、さらに理想的なプロフィールに近づくことができる。

しかし、2~3日以内にテストが完了していない場合、そのスクリーニングプロセスは厳しすぎるということになる。テストが公開された後に質問を変更できるツールもあるが、あまりお勧めはしない。この場合、これからテストを受けるユーザーのみが対象となってしまうため、変更後の質問では合格の可能性がある、すでに失格となっているユーザーに適用されることはないからである。

2.プロトタイプの環境の構築

バリエーションを横並びにして比較することで、テストの学習効果が得られる。コントロールとバリエーションの両方が稼働しており、それぞれ個別のURLが割り当てられていると良い。そうでない場合は、下記の対応が必要だ。

  • コントロールとバリエーションのそれぞれのスクリーンショットを撮る。FireShotのような無料のツールを使用し、長いページのキャプチャを撮り、ユーザーに表示することができる(変更点はどこであるかを伝えることなく)
  • スクリーンショットをコピーし、変更点の全てに印をつけ、ユーザーが見やすいようにする。
  • InVisionなどの)プロトタイプのツールに全てのファイルをアップロードする。URLを生成し、テスト中にユーザーと共有できるようにする。

下記は、CXLのトップページでA/Bテストを行う場合の例である。

3.質問とタスクの準備

ユーザーとURLの準備が整えば、テスト中にユーザーが従うスクリプトを作成する。ユーザーテストでは下記の領域をカバーしよう。

  1. グループ1(ユーザーの50%):コントロールグループの一般的な印象(好き、嫌い、わかりにくいもの、ユーザーが改善したいもの)
  2. グループ2(残りの50%のユーザー):バリエーションの一般的な印象(上記と同様)
  3. 両方のグループ:大きな変更の無い状態で、異なるバリエーションを横に並べて比較する(ユーザーは違いを見つけることができるか?何を考えるか?どの違いを最初に見つけるか?)
  4. 両方のグループ:大きな変更がある状態で、異なるバリエーションを横に並べて比較する(ユーザーが気が付かなかった変更は?どの変更が最も影響があったか?)

最初にコントロールグループを見てもらい、次にバリエーションを見てもらうと、後者への意見が集中してしまうため(ユーザーは最新の情報を基準点とするため)、参加者を2つのグループに分けることが重要だ。

CXLのトップページを変更する場合の例をもう一度見てみよう。

グループ1(コントロール)の例:

コントロールのページから開始する。[口頭での課題]このページを1~2分間見てください。何もクリックしないでください(スクロールは問題ないです)。ページが見終わったら、次のタスクに進みましょう。

  1. [筆記での課題]このページで気に入った点を、具体的に、3つ挙げてください。
  2. [筆記での課題]このページで気に入らなかった点を、具体的に、3つ挙げてください。3.[筆記での課題]CXLの特徴を1文で説明してください。
  3. [筆記での課題]これがテストにでなかった場合、あなたは次に何をしますか?サイトを去り、忘れてしまいますか?そうでなければ、どこをクリックし、その理由は何ですか?
  4. [筆記での課題]CXLの特徴で、さらに明確にすべき点があれば、どこになりますか?

2.(顕著な変化が無い状態の)横並びで比較した画面へユーザーを遷移させる。
[口頭での課題]我々は、あなたが先ほど見た画面に、いくつかの変更を施そうと考えています。1~2分間で、その違いを見つけてください。準備が出来次第、次のタスクに進んでください。

  1. [筆記での課題]最初に見たページと比較して、あなたが気が付いた変更点を全て挙げてください
  2. [筆記での課題]あなたが好ましく思った変更点を、理由を添えて、挙げてください。
  3. [筆記での課題]あなたが好ましくないと思った変更点を、理由を添えて、挙げてください。
  4. [筆記での課題]これがテスト出なかった場合、どちらのページのほうが、CXLのオファーを検討する可能性が高まりますか?また、その理由は何ですか?
  5. [筆記での課題]CXLの特徴で、さらに明確にすべき点があれば、どこになりますか?

3.(顕著な変化がある状態の)横並びで比較した画面へユーザーを遷移させる。
[口頭での課題]この画面には、我々が行った変更点が全て表示されています。時間をかけて、この画面を確認してください。準備ができ次第、次のタスクに進んでください。

1.[筆記での課題]最初に気が付かなかった変更点はありますか?気づいた場合、画像に表示されているように、その番号を記載してください。

このアプローチを採ることで次のことが明らかになる。

  • ユーザーがそれぞれのページをどのように考えているか。これにより、デザイン修正の可能性の気付きを得られる
  • 小さすぎて違いを生まない変更はどれか
  • どの変更が、ポジティブ/ネガティブな影響を与えるか
  • (多くのユーザーがいる場合)全体としてどのページが良いか。また、その理由。

4.データの分析

上記のようなスクリプトを作成すれば、10個の質問に対する、筆記での回答を得ることができる。そのデータを分析する独自の手法をすでにお持ちかもしれないが、そうで無い場合は、テストの回答をまとめ、回答を理解するためのテンプレートを用意している。

予算が500ドルまでのお勧めのツール

あなたやあなたの会社が今までにユーザー調査に対して投資を行ったことが無い場合、マーケティングの予算にこうした調査を含めることへの制約があるかもしれない。

こうした場合、まずはコンセプトを検証することから始めるべきだろう。この段階では、ユーザー調査という新しいアプローチが自身のビジネスに適しているかどうかを確かめるため、一定の金額を投資すべきとなる。何を選べばよいだろうか?

500ドルという予算では、定額制のユーザーテストのプラットフォームを導入する余裕はないだろう。デモグラフィックによってユーザーをフィルタリングはできるが、詳細なスクリーニング機能を持たないツールが対象となるだろう。

最適な選択はUsabilityHubとなる。定額制ではなく、テストは参加者あたり6ドル~と、非常に安価である。

このツールを使用すれば、デザイン、色、レイアウトなどのフィードバックを得ることができる。しかし、実際のバリュープロポジションや機能についてのフィードバックを得ることはできない(ユーザーはそれらを理解していない可能性もある)。

また、下記の方法でユーザーを手動で募集することも可能だ。

  • LinkedIn、特にLinkedInグループ、に投稿する
  • Facebookのグループで依頼を出す
  • 顧客やニュースレターの購読者へ、メールで招待をする(注:こうしたユーザーはあなたのブランドに馴染みがあるため、バイアスがかかってしまうかもしれない)
  • HotjarCrazyEggを活用し)Webサイトの訪問者へポップアップを表示させ、テストの参加を募る(注:上記と同様の注意が必要である。また、GDPRなどの法的な制約についても気を配るべきだ)

いずれの方法にせよ、あなた自身で進行する必要がある。監視されていないユーザーテストの利点には頼ることはできず、自身でユーザーを招待しなければならない。時間がかかる方法ではあるが、予算が限られている場合では、最善の方法である。

予算が5,000ドルまでのお勧めのツール

5,000ドルまで予算があるのであれば、都度ユーザーを募集することも、最適なツールを年間契約で使用することも可能だ。いくつかお勧めのツールを紹介しよう。

User Interviews。テスト環境は構築されないため、よりマニュアル的なアプローチとなるが、ニッチな参加者を募り検証を行うためには最適なプラットフォームと言える。

参加者のソーシャルネットワークのプロフィールを確認し、彼らが依頼を受けてくれる前に、話をすることも可能だ。費用は、非B2Bユーザーは40ドル、B2Bユーザーは80ドル+インセンティブ(通常は、ユーザーあたり20~40ドル)といった具合だ。

UserZoom GO。UserZoom GOでは、スクリーニング用の質問は無制限に設定することができ、レコーディングがあなたの基準に達していなければ、ユーザーを入れ替えることができる。年間契約では3,000ドルであり、参加者一人あたりで15ドルの追加費用がかかる。また、アプリのテストなどの場合、さらに費用が追加されることもある。スタディクレジットの購入も別途必要となるが、全体で5,000ドル以内で済むはずだ。


Userlytics。このプラットフォームにはサポートチームが存在し、非常に柔軟なスクリーニングプロセスをベースに、調査のセットアップを手伝ってくれる(選択形式の質問に限定されることもない)。米国以外でのテストの実施を検討する場合、近しい他国からユーザーを募集することも可能だ。初回の費用は3,450ドルであり、100回分のテストのクレジットを購入できる(1回のレコーディングに付き34.5ドル)。

予算が5,000ドル以上のお勧めのツール

予算の規模が5,000ドル以上であれば、2つの選択肢が考えられる。

  • ユーザーテストをCROプロセスの一部として組み込み、前述した安価なツールを活用して、必要なたびに予算を使う。
  • エンタープライズレベルのツールに投資する

エンタープライズレベルのツールを選択した場合は、User Interviews、UserZoom、Userlyticsのサブスクリプションプランをアップグレードし、より多くのカスタマイズを可能にしたり、専任のリサーチャーにセットアップと分析の全てを依頼することもできる。

また、Usertesting.comの活用という選択もある。このツールはユーザーテストのプラットフォームの中でも最大規模であり、優れたコラボレーション、リクルーティング、データ分析の機能を有している。テストを迅速に開始することができる(テスト当日にユーザーを募集することもできる)が、サブスクリプションプランは年間約20,000ドルからと、非常に高価である。

ユーザーが注目するパターンを最適化するためのテストをマッピングする

前述のユーザーテストは、テストのバリエーションがある際に、最も効果的となる。しかし、検証した変更が調査による裏付けが取れなかった場合、時間(とお金)を失うリスクもある。

その解決策の1つとなるのが、ヒートマップだ。ユーザーがページ上で何をしているのか、どの程度スクロールしているのか、何をクリックしているのか、などを知る方法は複数ある。しかし、こうしたデータがA/Bテストの代替手段として活用できるという点は、しばしば見落とされがちである。

1.ヒートマップを活用してWebサイトの最適化を加速させる

CXLのConversion Optimization Minidegreeのページを例とした、ヒートマップのシミュレーションを見てみよう(左側がスクロールマップであり、右側がクリックマップである)。

こうした製品ページの目的は、次の項目を含めるべきである。

  • 訪問者が行動(コンバージョン)を起こすために十分な訴求を行う
  • 訪問者にスクロールを促し、製品のメリットを理解できるようにする(ナーチャリング)

こうしたヒートマップのシミュレーションでは、ユーザーの関心はヒーローセクションに集中し、アクションポイント(クリック)はそうあるべき場所(コール・トゥ・アクションの周辺)にあることが明らかになる。

しかし、ページの半分以上では多くの行動が起こされている。訪問者はドロップダウンのメニューをクリックし、コースの概要を見ている。より多くの情報を求めているのだ。

ここで仮説を立てることができる。コースの概要のセクションをヒーローセクションのすぐ下に配置すると、スクロールを省略することができるため、ユーザーが探している情報を簡単に発見することができ、結果として高いコンバージョンを得られるのではないだろうか。

もちろん、この仮説をA/Bテストで検証することは可能だ。しかし、トラフィックが十分でない場合、その新しいデザイン案(A/B)をマップテストすることもできる。

2.マップテストのワークフロー

以下のステップを踏むことで、より良いアイデアを得ることができるはずだ。古いデザインよりも、新しいデザインのほうがより効果的であるかどうかを検証するのだ。

  1. 既存ページのヒートマップを作成し、前述した例のように分析を行う。
  2. その分析に基づいた変更や調整を加える(その変更を行う目的を明確にするため、仮説立てを行う)。
  3. 古いページを変更したデザインに置き換える
  4. 新しいページのヒートマップを作成する
  5. 意図した結果が出ているかを確認するため、変更前と変更後のヒートマップを比較する。意図した結果が出た場合、新しいデザインを採用する。

実際には、この方法にはいくつかの制限がある。1つ目は、マイクロコンバージョン(ユーザーのエンゲージメントの指標)の最適化となり、それがマクロレベル(つまりは、売り上げ)の改善に寄与するという想定になっていることだ。これは、必ずしもうまくいくとは言えない

また、ページのパフォーマンスを異なる期間で比較している。そのため、時期的な要素や、他のマーケティング活動の影響を受けているかもしれない。トラフィックが少ないページの場合、コースの概要をすぐに見つけられるようにした変更がコンバージョンの増加に寄与したかどうかを判断するため、数か月の期間を要するかもしれない。

もちろん、必要に迫られた結果、この方法を選んでいるはずである。しかし、テストの結果の報告は慎重に行うべきであり、ユーザー行動の差異が明らかになるように、小規模の調整ではなく大きな変化をテストすべきである。

3.トラフィックと時間の考慮

マップテストは、誰でも行えるテストというわけではない。

ターゲットとするページが月間2,000人の訪問者を獲得している場合、2,000件のページビューを集めるためには30日程度かかるかもしれない。これは、通常のA/Bテストと同程度の期間である。

しかし、全てのページビューが計測できるわけではない(例:ユーザーがプライバシーポリシーに同意しなかった場合など)。そのため、日々どれくらいのデータポイントが生成されるのかを確認し、実際の終了予定日を推測できるようにすべきだ。

4.実際の訪問者のデータではなく、アイトラッキングを活用する

ターゲットとするページのトラフィックが少なく、ヒートマップの生成に数か月かかってしまう場合は、アイトラッキングの技術を活用したフィードバックのツールが最適となる。

通常のヒートマップは実際の訪問者の情報を元にしているが、アイトラッキングは機械学習のアルゴリズムのサポートを受けた人工的なニューラルネットワークの利点を活かすことができる。数週間待つことなく、数秒でアテンションマップやクリックマップを作成することが可能だ。その正確性は、実際の訪問者のデータと比較し、最高で85%という高さを誇る

欠点としては、スクロールマップを作成できないことが挙げられる。そのため、ヒーローセクション、短いランディングページ、アプリ画面などの1画面でのテストでのみ、利用可能となる。

また、実際のユーザーを募集し、その視線をトラッキングすることでヒートマップを作成するツールも存在する

RealEye社のCEOであるアダム・セラリー氏は、機械学習を用いた手法ではなく、実際のユーザーのアイトラッキングの利点をこう説明している。

人間の行動の調査を成功させるためには、人間を対象とした調査を行う必要があると私は考えている。実際のユーザーのアイトラッキングの結果とAIが生成したヒートマップを比較すればするほど、その結果を疑ってしまう。アイトラッキングの調査は、カラフルなヒートマップだけでなく、その背後にあるデータ(秒単位の固視率)が重要である。人間の行動を予測することは不可能であり、それがニューロマーケティングの調査の手掛かりとなるのだ。

あらゆる予算でおすすめのツール

ヒートマップを活用したWebサイトの変更には時間がかかるが、この方法は比較的安価であり、ほとんどの場合において、技術的な知識は必要とされない。もちろん、(VWOなどのように)ヒートマップを生成できるエンタープライズレベルのツールもあるが、他にも様々な機能が付随している。

ここでは、ヒートマップの作成に(ほぼ)特化している、おすすめのツールを紹介しよう。

Hotjar。従来のヒートマップである。価格(月額39ユーロ~。しかし、ベーシックプランはページビューに制限があるため、おすすめしない)と機能の幅から考えると、おそらく最高のマッピングソリューションである。

最近では、ユーザーのセグメンテーション機能が導入されており、リピーターをヒートマップの対象から外すことが可能となった。この機能は、ユーザーがログインするWebサイトの場合、必須の機能である。セグメントが不可能なヒートマップでは、ほとんどのユーザーが「ログイン」ボタンだけをクリックし、スクロールしないはずだからである。

RealEye。最も低価格(月額89ドルからであり、調査数は無制限)のツールであり、高精度のアイトラッキングソリューションである。実際のユーザーからのフィードバックに基づいた、静的なマップも動的なマップ(注目度の変化と時間)も作成できる。自身で募集したテスターを対象とすることも、追加料金を支払いRealEyeのパネルにアクセスすることも可能だ。

ナビゲーションの最適化のための、ツリーテストとカードソート

ナビゲーションは、Webサイトの最適化とテストの中でも、最も難しい要素の1つである。コピー文、画像、レイアウトなどに影響するフロントエンドの調整だけではなく、バックエンドやサイトのアーキテクチャの変更も含まれることが多い。

しかし、複雑なWebサイト(特に、ECサイト)の場合、ユーザーフレンドリーなナビゲーションは非常に重要である。

ここではJetBrains社の例を紹介しよう。彼らは複雑なナビゲーション(5つのカテゴリと32のサブカテゴリー)を作成し、余白や大文字を活用してわかりやすくしている。

トラフィックが多いWebサイトの場合、カテゴリーの数を減らしたり、重要なセクションを目立つ色に変えたりするなど、ナビゲーションの最適化のためのA/Bテストを行うことができる。しかし、トラフィックが少ないWebサイトの場合、異なる方法でフィードバックを収集する必要がある。

CLSのトップページの例を再度見てみよう。A/Bテストのコースの詳細をより記載しているページにユーザーを誘導するための最適な方法(ナビゲーションの構造)を探っていると仮定しよう。

最短のルートは、「Online courses > CRO & UX > A/B testing」、である。

しかし、ユーザーの中には、別のルートを選択する可能性もある。例えば、次のようなルートを辿るとしよう。

  • Minidegrees > Conversion optimization
  • Live trainings > See all sprints
  • Free courses

その可能性はどのくらいだろうか?そこで登場するのが、ツリーテストである。ツリーテストではユーザー(外部、内部で募集したパネル)に、「XYZについてのページを探す」などのタスクを与える。各タスクでは、訪問者が間違ったルートを選択する可能性(失敗の確立)を算出する。

また、正しいページにたどり着くまでの平均クリック数や、直接たどり着いたユーザーと間接的にたどり着いたユーザー(最初に別のページを見るなど)の数など、有用な統計データを得ることもできる。

1.ナビゲーションのテストを行う上でのワークフロー

ナビゲーションの変更のテストを行う前に、レファレンスポイントが必要となる。つまり、現在のナビゲーションをテストすることだ。

その方法は下記である。

  • テストの参加者を募集する。ユーザーテストのプラットフォーム、ソーシャルメディアの投稿、ニュースレターの購読者へのEメールなど、様々な方法が考えられる(ユーザーテストの募集で説明した方法と同様だ)。
  • 参加者に対し、様々な行動を依頼する(例:特定のページや情報を探してもらうなど
  • それぞれのタスクを書き留めてもらう。タスク完了までに要したクリックの数、成功したかどうか、正しいコンテンツを発見するまでに前のページに戻る必要があったかどうか(例:直接的な成功と間接的な成功)、などである。
  • 最後に、調査結果をまとめたテーブルを作成する。これが、新しいナビゲーションをテストするための出発点となる。

以下は、ツリーテストで使用できる質問やタスクのリストである。

  • XYZについての情報を発見する際、どのカテゴリーを最初にクリックするか?
  • ナビゲーション内のどのページを見れば、XYZについての情報が得られるか?
  • (あなたが課した)質問の答えとなりうるサブカテゴリーやページが発見できるまで、ナビゲーションのカテゴリをクリックする。自身の選択について、どの程度の自信があるか(3-自信なし、2-躊躇あり、1-自信あり)?

このようなテンプレートを活用し、結果をまとめ、定量化できる指標を抽出しよう。

データに基づき、ナビゲーションを変更し、全く同じプロセスを適用する(バイアスを避けるために、別の参加者を募る)。最終的には下記のようなまとめを作成することで、どちらのバリエーションが良いかを判断する(下記では緑色でマークされている)。

2.時間と労力の考察

ユーザーの数が多ければ多いほど、結果に対する信頼性は高まる。しかし、(主に時間的な制約から)何十人ものユーザーにインタビューすることは難しいだろう。幸運にも、下記で紹介するようなツールを活用すれば、このプロセスを自動化でき、迅速に結果を収集することができる。

3.新しいナビゲーションのためのカードソート

ここまでで説明したツリーテストのプロセスは、大きな差異の無いナビゲーション同士のテストに対して有効である。しかし、ナビゲーションを完全に変更する場合もある(リブランディングの場合など)。この場合、調査プロセスを綿密に設定していないと、大事故につながることもある。

こうした事態を避けるため、ツリーテストをカードソートと呼ばれる類似の手法と組み合わせることができる。ユーザーに対し、コアカテゴリー(通常は画面の上部に表示されるカテゴリー)に異なるサブカテゴリーを割り当てるよう、依頼するのだ。

参加者にカードを並べてもらい、口頭でのフィードバックを得ることができれば、手動で行うことも可能だ。また、Googleシートを送付し、セル(サブカテゴリー)を異なる列(メインカテゴリー)に並べてもらうなど、他の方法も考えられる。

最もユーザーフレンドリーであるバリエーションが作成できれば、ツリーテストの手法を、新しいナビゲーションと古いナビゲーションの比較テストを適用することが可能だ。

予算が1,000ドル以上の場合にお勧めのツール

ツリーテストやカードソートは有益な手法ではあるものの、手動で行うとかなりの時間を要する。スプレッドシートのナビゲーションを視覚化する際、より魅力的なものにできるオンラインプラットフォームがある。しかし、データポイントの数や効率的に作業を進めることを優先とするのであれば(もちろん、そうすべきだ)、お金を支払う必要がある。
ツリーテストとカードソートの最適なツール(他の機能も有している)は、Optimal Workshopである。募集と自動化の機能が主な理由だ。
テストの設定には数分あれば十分であり、アナリストからのインプットが無くとも、レポートを作成することができる。また、最も重要なパートは、スクリーニングの質問を行い、外部のパネルからユーザーを募集することができる点だ。これにより、事前に審査を済ませた参加者の量と質を担保できる。

唯一となるデメリットはコストだろう。採用コストは、1ユーザーあたり約8ドルであり、大量の調査を行う場合は、約800~1,600ドルが必要となる。スクリーニングの基準が難しくなるほど、コストも高くなる。しかし、データドリブンの判断に基づいたナビゲーションの変更を行うためには、必要となる投資と言える。

予算への考察のまとめ

ここまで多くのツールを紹介してきたが、予算によっては選択肢が限られることも考えられる。

ここでは、予算の範囲と組織の成熟度により、3つの「階層」を定めるとしよう。

  • 階層1(予算は500ドル)。テストやマーケティングの判断にデータを活用することになれていない組織(または個人)が対象だ。テストを行いたいが、そのアプローチが自身に適しているかどうかを検証する必要がある(概念の実証に近い)。
  • 階層2(予算は500~5,000ドル)。十分な予算を割り当てられ、意思決定層からの信頼を得ており、データに基づく最適化を定期的に行えているマーケティングチームが対象だ。
  • 階層3(予算は5,000ドル以上)。新しいアイデアが古いアイデアよりも優れているか判断するため、多くの予算を繰り返し投資することができる、データに基づく意思決定を行っているマーケティングチームが対象だ。

上記の層の内、どの層が自身に最も近しいかを確認することで、下記の表から適切なツールと方法を選ぶことができるはずだ。

結論

トラフィックやマーケティング予算が少ないことが、データに基づくアプローチをあきらめる理由とはならない。

A/Bテストを行うことができないほどトラフィックが少ないWebサイトであっても、最適化を施した結果、売り上げが増加するか、または、Webサイトの訪問者の不満を募らせてしまうか、を判断するための別の方法を活用することができる。そして、そうすべきなのだ。

様々なアプローチが紹介されていましたが、自身の状況(予算や今までの調査の実績)に最適な方法を判断することが重要だと思いました。また、トラフィックや予算が少ないことを理由に、データに基づいた意思決定を避けるべきではない、という意見には非常に同意です。予算が限られているからこそ、無駄な施策は減らしたいはずですので、そのためには可能な限りのデータ(根拠)を元に実装できればと思います。


この記事は、CXL に掲載された「A/B Testing Alternatives for Low-Traffic Websites」を翻訳した内容です。



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スマホとパソコンで順位が異なる理由

こんにちは!ナイル株式会社の青木です。

Googleトレンドは直近7日間までであれば、時間帯も確認できます。

時間を見ることで、「ラーメンはお昼に食べるものと考えている人が多いのでは?」「土日の方が検索数多い?」など、ユーザーの検索する時間から仮説を得ることができますので、ぜひ参考にしてみてください。

本日は「site:検索」など5つのニュースをお届けします!

※トピックは初級者~中級者くらいの方向けを想定して紹介します。

なお、本企画は取り上げるページを実際に読んでいただくことを想定しております。簡単なひとことコメントとお役立ち度(収集部隊の主観です)を参考に、該当ページを読んでみてください。

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本日のSEOニュース

①モバイルとデスクトップでランキングが異なる理由

記事紹介:Why Mobile and Desktop Rankings Are Different(Search Engine Journal)

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
まとめると以下のようになります。

①モバイルファーストインデックスの環境になり、モバイルページがインデックスされたからといって、モバイル版とデスクトップ版が同じようにランキングされるわけではない。

②検索者のコンテキストと使用するデバイスによってランキングが変わる状況があることや、ある検索では、デバイスによってユーザーのニーズが異なり、それがランキングに影響を与えることがあると説明しました。
→位置情報、デバイス環境などのパーソナライゼーションが影響している

「PCとSPの検索結果はそもそも変わるもの」という前提の元、ユーザーの検索意図を

  • いつ
  • どこで
  • どのような環境で
  • どんなデバイスを用いて
  • どんな情報を
  • どういう形式でほしいか?
というところまで細かく考えると、いいのではないでしょうか。

②元のサイトの品質が低い場合、Googleはコピー(盗用)コンテンツを上位表示する場合があります

記事紹介:Why Google Ranks Plagiarism Over Original Content(Search Engine Journal)

お役立ち度:★★☆☆☆

ナイルのひとこと
こういった問題は、個別具体的に事象に対応しきれない現在の検索アルゴリズムではどうしても発生してしまうと考えられます。(コロナウイルスの検索結果などは別です)

コピーされた側としては納得いかないところですが、「サイトに改善できる点がないか」「そのコンテンツを誰が作成しているか、ユーザーからわかるようになっているか」など確認してみましょう。

③品質はサイトレベルのシグナルである

記事紹介:Google Says Quality Is More Of A Site Level Signal(Search Engine Roundtable)

お役立ち度:★★★☆☆

ナイルのひとこと
ページごとのシグナルだけで、ランクは決まるわけではなく、サイト全体の評価も含まれるというのは、皆さん感覚で何となく理解されているとは思いますが、再掲です。

今回、関連するトピックとして、GoogleDiscoverのヘルプを紹介したいと思います。

Our automated systems surface content in Discover from sites that have many individual pages that demonstrate expertise, authoritativeness, and trustworthiness (E-A-T).

E-A-Tページを多くもつページからDiscoverを表示しますといった内容なのですが、「このE-A-Tページを多くもつページ」というのが、品質の高いサイトを指しているのではないかと個人的には考えています。

良いサイトの方向性にお困りの方は参考にしてみてください。

④構造化データ「よくある質問」の検索結果表示件数を最大2件に制限

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
構造化データ「よくある質問」の実装を検討されている方は知っておきたいトピックです。

基本的には上から順に表示されますので、ユーザーの興味が特にある質問のマークアップは2つ目までに行っておきましょう。

⑤site:検索に関して

お役立ち度:★★★★★

ナイルのひとこと
直訳すると以下のようになります。

site:単体では直接影響を受けない(別の切り離されたランキングパスを使用している)。

site:+queryは影響を受けます(通常のランキングパスを使用しています)。

これはかなり重要なトピックです。 つまり、site:+検索キーワードで1位にならないページは理論上そのキーワードでは1位をとることができないはずです。

自社サイトにおいて、「検索エンジンが該当のキーワードに一番マッチしているページがどれか」を把握し、上位表示させたいページをサイト内で調整する際に役立ててください。

参考「site:https://www.seohacks.net SEOニュース」の検索結果

サイト検索-SEOニュースの検索結果

→記事ではなく、記事一覧ページが1位ですね。

▼「SEOニュース」の検索結果1ページ目

「SEOニュース」の検索結果

→弊社のページはsite:検索と同じく、記事一覧が最初に出てきますね。

最後に

みなさまのSEO施策にお役に立てるように、今後もSEOニュースまとめを平日数回更新する予定です。

また、SEO情報やセミナー情報などを配信しているメールマガジンもご用意しておりますので、よろしければご登録ください。

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スマホとパソコンで順位が異なる理由【SEO内製化無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

ページエクスペリエンスアップデート開始

こんにちは!ナイル株式会社の青木です。

本日は「ページエクスペリエンスアップデート」など3つのニュースをお届けします!

※トピックは初級者~中級者くらいの方向けを想定して紹介します。

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本日のSEOニュース

①ページエクスペリエンスアップデート導入開始

お役立ち度:★★★★★

ナイルのひとこと
日本時間の6月16日にGoogleよりページエクスペリエンスアップデートのローンチが開始されたことが発表されました。

上記のツイートのように、導入が完了するのは2021年の8月末になるとのことです。また、検索結果のトップストーリー表示の必須要件に、AMPが含まれなくなるのは木曜日からとのことです。

②The June 2021 Core Updateは2021年6月12日に公開が完了しました

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
12日にコアアップデートの公開が完了し、16日にページエクスペリエンスアップデートが導入され、そして7月にはもう一度コアアップデートが行われるという、激動の2ヶ月です。

基本的なGoogleの考え方が変わることはないと思いますが、細部の扱いは変わる可能性があるため、特にこの期間は「Googleに評価してもらう」という姿勢ではなく、「このキーワードではユーザーはこういった情報がほしい」という姿勢でコンテンツを作成することを推奨します。

③Search Console Insights機能の追加

記事紹介:Learn how to improve your content with Search Console Insights(Google Search Central Blog)

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
サーチコンソールのデータと、Googleアナリティクスのデータを統合し、主要なページのデータを確認することができます。

流入キーワード、PV数、滞在時間などの値を同時に見ることができるため、コンテンツ制作やリライト時などに便利そうです。

決して新しい数値が見られるわけではありませんが、忙しい方や各種ツールを使いこなせていないという方に特におすすめです。

Search Console Insights画面

裏技というほどではありませんが、表示されていない他の記事のパフォーマンスを見たい!という場合には、以下の太字の部分を見たいページのtitleに変更してみてください。必要に応じてエスケープ処理が必要になりますが、見ることができるはずです。

https://search.google.com/search-console/insights/u/0/page-overview?resource_id=https%3A%2F%2Fwww.seohacks.net%2F&ga_view_id=********&page=記事一覧%20%7C%20ナイルのSEO相談室&hl=ja
※URLは自分のサイトのものを使ってください。

最後に

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ページエクスペリエンスアップデート開始【インハウスSEO無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

【無料ダウンロード】「すぐに試せるコンバージョン改善(ゴールデンルートの発見編)」をリリースしました

こんにちは、SEO Japan編集部です。

この度、ホワイトペーパー「すぐに試せるコンバージョン改善(ゴールデンルートの発見編)」を作成・リリースしましたのでお知らせいたします。
※ダウンロードはこちらから

コンバージョン改善(CRO)とは、Webサイト全体からのコンバージョンを増やすための考え方や取り組みを指します。

その中でも今回は、メインでコンバージョンを発生させている「ゴールデンルート」を特定し、そのルートを強化していくための考え方をまとめました。

サービスサイト・ECサイト・メディアサイト・コーポレートサイトなど、サイトによってコンバージョン改善の方法は変わりますが、ぜひ参考としてご覧ください。

ホワイトペーパーの目次

  1. CROにおけるゴールデンルートとは?
  2. ゴールデンルートの見つけ方

※全17ページ(会社概要を除く)

ダウンロードはこちら

ダウンロードは以下のページよりお願いいたします。

>>すぐに試せるコンバージョン改善(ゴールデンルートの発見編)

投稿 【無料ダウンロード】「すぐに試せるコンバージョン改善(ゴールデンルートの発見編)」をリリースしましたSEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

2021年6月コアアップデートに関するニュース他

こんにちは!ナイル株式会社の青木です。

このニュースでは英語の記事を多く取り扱いますが、僕自身はなんとかリーディングできるというレベルで、もっぱら優秀な翻訳ツールに頑張ってもらっています。

これまでGoogle翻訳をメインにしていたのですが、最近DeepL 翻訳ツールを使用するようにしました。

Google翻訳よりも、自然な日本語で返してくれる印象で、コピペする手間はありますが、精読する際にはこちらの方がいいかなと思っています。

無料で使えますので、よろしければ皆さん使ってみてください。

さて、本日は「コアアップデート」など4つのニュースをお届けします!

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本日のSEOニュース

①コアアップデートに関連するニュースのまとめ

お役立ち度:★★★★★

今回のコアアップデートはこれで終了ではなく、7月に再度アップデートが行われることから、現段階の評価を鵜呑みにすることはできませんが、それでも情報としてどれも有益で押さえておきたい内容です。

公式ツイート

Search Engine Land
Google’s June 2021 core update was slow to roll out; here is what the data providers saw

→海外情報がベースですが、各順位計測ツールを用い業界毎の変動をまとめており、参考になります。

SISTRIX
Google Core Update June 2021 – The Summer of Google Updates

→これも海外情報がベースですが、自社の順位計測ツールを用い情報をまとめております。忙しい方は最後のまとめだけでも読んでみてください。

Search Engine Roundtable
Google June 2021 Core Update Impact Now Being Noticed

→アップデートが発生したのは3日ですが、順位が変動し始めたのはその後4日~6日にかけてであるというニュース。

Search Engine Roundtable
Google Core Updates Can Impact Product Review Sites – No Product Review Update

→米国ではレビューアップデートの影響がかなり大きかったのですが、今回のコアアップデートはレビューアップデートそのものではなく、もし動きがあったとしてもそれはコアアップデートによるものというニュース。

②コンテンツにおけるキーワードのポイント

動画紹介:Google on How to Use Keywords in Content(Search Engine Journal)

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
このトピックはお客様からも尋ねられることが多く、ぜひ公式見解として押さえてみてください。

ポイント

  • キーワードの使用回数よりも、自然な文章であることが重要
  • 単数形、複数形のような正確なキーワードの表現はSEO上ではあまりポイントではない
  • 該当キーワードで順位を付けたいなら、少なくとも一度は文章中で言及した方がよい

③PageSpeed Insightsの採点方法が変わり、コアウェブバイタルとの相関性が高まる

記事紹介:PageSpeed Insightsの配点に変化! 採点エンジンLighthouse 8.0.0でCore Web Vitalsとの相関性強化(アイデアマンズブログ)

お役立ち度:★★★☆☆

ナイルのひとこと
PageSpeed Insightsの得点が、よりコアウェブバイタルの状態を反映するように変更されました。

その他、各指標にフォーカスできるように改善しており、直感的に何を改善するべきかがわかりやすくなりました。

PageSpeed Insights

PageSpeed Insightsはこちらからどうぞ

④Above The Fold(ファーストビュー)にはテンプレ以外のコンテンツを

記事紹介:Google: Put Unique Content Above The Fold (Search Engine Journal)

お役立ち度:★★★★☆

ナイルのひとこと
ファーストビュー内が他ページと共通なコンテンツで埋め尽くされるようなことは避け、最低限見出しのようなものでも固有の要素が必要というニュースです。

そもそもの実装がそうなっている場合以外にも、PCサイトありきでSPサイトを作成する場合や、レンダリングが上手くいっていないケースなどはこの状態に当てはまる可能性がありますね。

また、ナビゲーションやアイキャッチなどが表示される関係で、ファーストビューはどうしてもページの主たる内容が表示されなくなってしまうこともありますが、ユーザーからするといきなり本文が表示された方が役に立つケースも考えられます。改めてファーストビューの内容は考えたいところです。

まとめ

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2021年6月コアアップデートに関するニュース他【インハウスSEO無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

プロダクト・レビュー・アップデート(Product Reviews Update)。その勝者と敗者。

Googleが2021年4月8日にアナウンスしたプロダクト・レビュー・アップデートについての記事です。現在は英語で書かれたコンテンツが対象ですが、いずれは、日本語を含む、他言語への展開も予測されています。今回のアップデートではどのような記事が順位を上げ、どのような記事が順位を下げたのでしょうか?具体的な例を含む、Search Engine Journalのレビュー記事を紹介いたします。

Googleのプロダクト・レビュー・アップデートによって影響を受けたコンテンツやページはどのようなものだったのか?その実例を紹介し、そこから学び取れる事項を検証しよう。

2021年4月8日、Googleはプロダクト・レビュー・アップデートをリリースしたことをアナウンスした。

Googleによると、このアップデートは、「単純に複数の製品をまとめた内容の薄い記事ではなく、深い調査を共有した製品のレビュー」に恩恵を与えることを目的としているとのことだ。

このアップデートは、実際にはどのようなアップデートだったのだろう?

製品レビューのコンテンツには、何を含めるべきなのだろう?

このアップデートによって影響を受けたページの実例を検証し、その過程で得られた教訓を紹介しよう。

プロダクト・レビュー・アップデートとは何か?

Googleは、プロダクト・レビュー・アップデートはコア・アップデートではない、と述べている。

しかし、コア・アップデートへのGoogleのアドバイスは、プロダクト・レビュー・アップデートにも適用される、ともアナウンスしている。これは、非常に興味深い。

実際、これはとても理に適っている。

コア・アップデートは、権威性や関連性を判断するために、ページやサイトの品質を確認するものである。

つまり、Googleは言葉の選択がもたらす「トーン」であったり、サイト内のコンテンツがどのように配置され、目的と合致しているか、などを見ている。

これらは全て、ユーザーにより関連性の高いコンテンツを提供するために行われている。

実際、2020年12月のコア・アップデートでは、関連性のあるコンテンツを提供するための機能を、さらに高いレベルにまで改良している。

関連性の高いコンテンツとは、その性質上、ニュアンスが豊富で詳細な内容のコンテンツということになる。これは、今回のアップデートで、レビューページを対象に適用されたことと、全く同じことであると言える。

言い換えると、これまで行われたコア・アップデートと今回のプロダクト・レビュー・アップデートは、同一のアルゴリズムという房に含まれる、2つの豆のようなものと言える。

そのため、今回のプロダクト・レビュー・アップデートでは大きな順位変動が見られ、それは、コア・アップデートの際に起こるレベルのものであったのだ。

この後に明らかになることであるが、プロダクト・レビュー・アップデートの分析から見られるパターンは、過去のコア・アップデートで見られたパターンと類似しているものとなっている。

プロダクト・レビュー・アップデートを分析するためのアプローチ

Googleのアップデートを分析する際、私はページ単位に焦点を当てている。

私はビックデータを重視しているが、Googleのアップデートが影響を与えた領域を把握することに非常に役に立っている。しかし、私は、Googleが現在評価するコンテンツ、評価しないコンテンツを理解したいと考えている。

そのために、私はアップデート中のページごとの関係を見るようにしている。つまり、特定のキーワードに対し、逆の関係にあるページの動きを見るようにしているのだ。

あるページの順位が上昇し、別のページの順位が下降した場合、コンテンツの観点から言う、これら2つのページの根本的な差異は何なのだろうか?

十分な量のキーワードを調査すれば、逆の関係性からパターンを抽出できる場合もある。

今回の場合、私は数百のキーワードを調査し、逆の関係性を調べた。それらのキーワードの中で、非常に明確に逆の関係性を示したパターンを20個ほど見つけることができた。

事前に申し上げておくと、今から共有させていただく事項は、私の定性的な分析に基づくものである。非常に深いデータに基づいた、決定的な調査ではない。

では、私が調査した中で、代表的なパターンと言える例を5つ紹介しよう。

プロダクト・レビュー・アップデートで影響を受けたページの分析

Googleが各アップデートで何を試みているかを理解することは、非常に重要である。私にとっての最良な方法は、Googleが評価したページと評価しなかったページを比較してみることである。

各ページで見られる差異、また、その重要性を分析する。このようなパターンを見極めるのが簡単な場合のアップデートもあるし、難しい場合のアップデートもある。

今回のアップデートでは、少なくとも他のアップデートと比較し、コンテンツのパターンは明確であった。

今回のアップデートで見られるパターンを代表する5つのキーワードを紹介しよう。

1. Best Built-in Microwave(一番良いビルトインの電子レンジ)

勝者:Best Reviews

敗者:St. James Gate

ここで驚いたことは、St. James Gateのゲートページのコンテンツが薄っぺらなものではないということだ。

ビルトインの電子レンジを使用することで、スペースを確保するという利点から始まり、一般的な電子レンジよりもコストはかかるというコンテンツが展開され、良いバランスとなっている。

内容の薄いコンテンツであったり、スパムな内容であったり、ということでは決してない。正真正銘、良いコンテンツと言えよう。

問題は、次のセクションにある。

ここでは、最もお勧めの電子レンジを3台リストアップしている。ここまでは順調に見えるが、製品の説明に注目して欲しい。

これらの商品説明には、マーケティング目的の言葉が並んでおり、アフィリエイトリンクを経由して製品を販売することを訴求する内容となっている。

これが、まさにこのWebサイトが行おうとしているものである。つまり、セールストークのコンテンツなのだ。

このWebサイトはユーザーの注目を集めるため、3つの製品をピックアップしている。アフィリエイトの収益につながることを期待してのものであるが、それを恥じることなく実行している。

これは、レビューという言語ではないことを、Googleは理解している。

Googleは、2019年9月のコア・アップデートの際、金融系のWebサイトを同じように扱っている。このアップデートの期間、YMYL関連の情報ページにマーケティング用語を多用したWebサイトが、検索結果の1ページ目から大きく押し出されるの私は目撃した。

今回のアップデートで見られる現象も、同様の現象である。Googleは、説明文で使用されている単語をプロファイリングし、実際には、これらはレビューコンテンツではなく、マーケティング用のコンテンツであることを理解している。そのため、Googleはこのページを検索結果の1ページ目から除外したのだろう。

このページの他の箇所は本当に素晴らしいコンテンツであるため、そういった意味では、非常に残念である。

典型的な製品レビューのコンテンツの例を挙げてみよう。

この例の説明文においては、そのトーンが全く異なることに注意して欲しい。情報の提供に、主眼を置いているのである。このコンテンツと、補足コンテンツで表示されているセールストークとの差異は非常に大きい。

一方、Best Reviewsの場合、全体的に情報提供を目的としたコンテンツが多くなっている。

純粋にコンテンツの観点で、Best ReviewsとSt. Jamesのページを見比べてみると、前者はセールスを目的としたレビューコンテンツを使用していないことがわかる。

購入する機会が存在しないわけではない。レビューコンテンツを構成するコンテンツは、セールスを目的として作られたコンテンツではない、ということだ。

これら2つのページの内容は、どちらも深い内容であった。購入の際のヒントや、検討すべき製品の特長などの要素も含まれている。

これから紹介するケースでは、これらの要素が勝敗を決しているケースも見られている。しかし、このケースでは、どちらのページにもこれらの要素が含まれていた。

順位の変動は、コンテンツ全体のトーンと深く関係していると、私は考えている。

2.Best Freezerless Refrigerator(一番良い冷凍庫無しの冷蔵庫)

勝者:Refrigerator FAQ

敗者:Amazing Home Decor Co

このケースは、最初で紹介したケースほど、明らかではなかった。

しかし、詳細を見てみると、この順位変動の背景にある因果関係は、ほとんど同じものなのである。

当初、Amazing Home Decor Coの順位が下落した要因は、あまり魅力的ではないデザインにあると考えていた。しかし、この観点で言えば、Refrigerator FAQも、あまり良いものではなかった。

そこで、今回も、このページで書かれているコンテンツを深く読み込むことにした。そして、両者のページに明確な違いがあることを発見した。

まずは、Amazing Home Decor Coのページから見てみよう。導入文は適切であり、目次を見る限り、内容もしっかりしていそうだ。

このページは、冷凍庫無しの冷蔵庫の情報から始まり、そして、製品のレビューへと続いていく。この流れについては何の問題もないだろう。

実際、Refrigerator FAQのページもほぼ同じフォーマットで作成されている。

では、片方のページの順位が上がり、もう片方のページの順位が下がったのは、なぜだろうか?

ここで、Amazing Home Decor Coの製品レビューの扱いについて見てみよう。

先ず第一に、ここのコンテンツの内容は、非常に薄い。the Best Reviewsのコンテンツを思い出して欲しい。the Best Reviewsでは、簡単なレビューが掲載されているが、その製品の良い点と悪い点など、より多くの情報が提供されていた。Amazing Home Decor Coの場合、レビューの内容が薄いのである。

もう少し詳しく説明すると、ページの下部にさらに詳細に書かれたレビューが掲載されている。しかし、最初の表に掲載されている製品と、同様の製品となっている。

このレビューは本当に素晴らしいのであるが、なぜ、それを最初に掲載しないのだろうか?もしくは、最初に表示されている表のリンクを、Amazonへのリンクではなく、レビューの全文への内部リンクにするという手もあるはずだ。

ページの上部に短いスニペットを表示することは、悪いことではない。しかし、ユーザーはスクロールしなければ、レビューの全文があることを知る術は無い。

まだレビューの全文を見ていない状態にも関わらず、ユーザーにセールスへと誘導するのはなぜだろうか?最初に掲載されている短いレビューのリンクは、レビュー全文への内部リンクとすべきだっただろう。

私がこだわりすぎている、という可能性ももちろんある。

しかし、上記の画像内の黄色で着色されている箇所は、私が着色したものではない。実際のページ内に存在している。

また、「!」がついているCTAも見て欲しい。これらの基本的な主張は、「買ってください!」というものだ。

一方、Refrigerator FAQのCTAを見てみよう。

ここでは、ユーザーがこのページを離れ、Home Depotのページへと遷移されることをしっかりと伝えている(ここでの目的は、明らかに、購入の意図が見られる)。

ちなみに、Refrigerator FAQのページでは、その製品が良い製品であることを説明する文章の下に、一連の製品が掲載されている。

ただし、ここでは、アフィリエイトリンクを増やす以外の目的がないレビューを掲載する代わりに、製品を「jumplink」として掲載している。

3. Top Freezer Refrigerator Reviews(冷凍庫付き冷蔵庫のトップレビュー)

勝者:Bellingham Electic

敗者:The Wirecutter by the NY Times

このキーワードにおける順位変動は、一見すると、何の意味を持たないものであった。

ニューヨークタイムズによる権威あるWebサイトが、名もなき洗練されたページに順位を奪われている。

全国規模のパブリッシャーが、地域の家電サイトに負けてしまったのだ。

これが、私がこの例を気に入っている理由である。

ニューヨークタイムズによるこのページは、全ての面において正しい。コンテンツの量は十分であり、レビューの過程にも透明性がある。また、「あなたが私たちを信頼すべき理由」というセクションまである。

ニューヨークタイムズのページのコンテンツは素晴らしいため、検索結果の1ページ目には残っている。

おそらく、このページが間違いを犯していた、というのではなく、何かが欠けていた、ということだろう。このページがどれほど包括的な内容であろうと、欠けているものがあるのだ。

各ページのレビューを見る前に、Bellingham Electricを見てみよう。

長くも無く、見栄えが良いものでもない。しかし、冷凍庫を買う際に検討すべき3つのアドバイスを掲載しており、これは読者にとって有益と言えるだろう。

ニューヨークタイムズのページでも同じような内容は含まれている。しかし、冷凍庫を買う際に検討すべき点を読者に伝えるための、明確なセクションは用意されていない。

実際、Bellingham Electricのページでは、冷凍庫の買い方についての動画を掲載している。また、ダウンロードが可能なチェックリストへのリンクも用意されており、配送の準備も記載されているのだ。

これら2つのページで比較すべき点は、それぞれが製品のレビューをどう扱っているのか、という点である。

ニューヨークタイムズのページでは、家電製品のスペックがパラグラフ形式で記事内に含まれている。

ニューヨークタイムズのページでは、各製品を3か所に分けて掲載している。ページの最初の段落、深い内容の部分(上記画像)、全ての製品を表示しているカルーセル内、の3か所である。

ちなみに、このページでは複数の記事をまとめて掲載している。また、レビューを作成する内容についても掲載しているが、それらについては少々混乱してしまった。レビューの内容と、レビューを集める方法が行ったり来たりしていたのだ。

ページ内では3回も掲載されているにも関わらず、製品のスペックは掲載されていない。

各製品の比較表はあるものの、スペックは掲載されていないのだ。

Bellingham Electricのページを見てみよう。コンテンツのフォーマットはニューヨークタイムズのページほど魅力的ではないが、このようなコンテンツが含まれている。

複数の角度から家電製品について言及することは可能であるが、今回のアップデートでGoogleが狙っていることは、検索者にとって最重要である情報を提供することだろう。

スペックが記載されていないページは上位表示されない、というわけではない。スペックが無くとも上位に表示されているケースもある。

しかし、この例に限っては、Bellingham Electricのページにはスペックが掲載されているが、ニューヨークタイムズのページには掲載されていないことが、比較した上で一番目立っているように感じた。

4. Best Camping Air Mattress(一番良いキャンプ用のエアーマットレス)

勝者:Road Affair

敗者:CNET

CNETはプロダクト・レビュー・アップデートの影響で順位を落としたのだろうか?そんなことが起こりうるのだろうか?

やはり、CNETと言えばレビュー、ということになるのだろうか?

下記を見れば、CNETが今回のアップデートで影響を受けた理由がわかるだろう。

これは、前述した理由と同一であり、ユーザーにとって有益な情報が掲載されていない、単純な製品の羅列ページなのである。

レビューページも存在するが、最初に表示されるコンテンツはレビューとは一切関係が無い。節約できることは素晴らしいが、どの製品が一番良い製品であることを教えてくれるディスカウント情報などはあるのだろうか?

ファーストビューのコンテンツを見た際に思うことは、「これはセールス目的のページなのか?レビューページなのか?」ということである。

さらに悪いことに、深い内容のレビューはこのページのどこにも存在しない。

これらのブランドは最も信頼されているブランドであることは理解できるが、問題に対するコンテンツはどこにあるのだろうか?

文字通り、何もないのである。

マットレスについての情報を探しているユーザーにとって、このページはどのように役立つのだろうか?このページが、該当のキーワードで上位に表示される理由はあるのだろうか?このドメインがどれほど強力であったとしても、その理由を見つけることは私にはできなかった。

Road Affairのページも完ぺきとは言えない。しかし、非常に優れている点は多く見られる。

まず、製品の短いリストがAmazonのページにリンクが張られており、すぐに販売できる状態になっている。しかし、評価の星を掲載したり、お手頃感を掲載するなどして、その価値を高めている。

このようなタイプのページの要素については注意すべきではあるが(前述の例からも明らかだろう)、うまくいくこともある。

実際、Googleが強調スニペットとしてテーブル形式のコンテンツを掲載することもあり、明らかな効果を見込めることもある。

このようなタイプのページにとっては、非常に良い教訓となっただろう。「売り込み」をすること自体は問題ではない。それを、価値をもたらす方法で、行えばいいのだ。

また、それを他の充実したページで行うことも重要だ。このようなテーブル形式のコンテンツは、それ単独で存在するわけではない。あくまで、良いキャンプ用のマットレスを探すための情報を提供しているページの一部として存在しているのである。

さらに、各マットレスで使用されている素材の比較まで分解した詳細なレビューや、使用感や耐久性への影響まで、言及しているのである。

繰り返しとなるが、「購入ガイド」を掲載する重要性が、ここでもわかるだろう。そのページを上位に表示させるか、Googleが判断する際に大いに役立つコンテンツであると、私は考えている。

このページが完璧であるとは思えない。しかし、多くの点で優れているのである。

ちなみに、Outdoor Gear Labのページは検索結果で上位に表示されているが、Road Affairのページ程ではない。

製品を評価するための適切な指標を含めた、より充実したレビューが記載されているにも関わらずだ。さらに、その評価の測定方法についても、詳しく言及されている。

しかし、このページに欠けている要素は、自分にとって最適なマットレスを見つけるための情報である。

言い換えれば、ページの内容は非常に充実しているが、充実させる箇所を適切に判断する必要があるのだ。

製品の評価方法について段落ごとに説明しても、それがユーザーにとって、どの製品を購入すべきかを判断する助けとなるのだろうか?

5. Best Facewash for Oily Skin(一番良いオイリー肌用の洗顔料)

勝者:Medical News Today

敗者:Today

同じことを繰り返し述べるつもりはないが、パターンを探す際、こういうことが必要となる。

なぜ、Medical News Todayのページは上位に表示されたのだろう?

複数の理由があるはずだが、購入ガイドがコンテンツに含まれていることも、重要な理由の1つだろう。

読者に対し、カテゴリーごとに購入をする際の検討事項の説明を授けることは、上位に表示されるための手段として非常に有効であると考えている。

特に、レビュー自体が上位表示の要因となっていない場合は、あてはまると考えている。

製品のレビューが悪いわけではないが、何か特別なものがあるわけでもない。

購入ガイドの有無は、大きな差異となるようだ。もちろん、これらのレビューの医学的な正確さも重要ではある(詳細は後述)。

ところで、(ドメインとしては負けていない)Todayのページには、購入ガイドは記載されていない。

また、レビューの内容も薄く、多くの価値を感じるものではない。

また、このキーワードには医療系のインテントも含まれていることは重要な点である。そのため、Todayのページは「15人の皮膚科医が認めた、ニキビ肌用の洗顔料」というアプローチで、コンテンツを作成しているのだ。

しかし、Medical News Todayのページとは異なり、医学的な意図という点においては、あまり深く言及されてはいない。

実際、Todayのページは、医療の専門家を用いて、「セールス」を目的としたページとなっている。私にとっては、本当に嫌になる方法だ。

Medical News Todayのページには、医学的な正確さと、その製品と医学的な関連性についてのレビューが記載されている。しかし、Todayのページは、医学的権威を利用した、製品を売るためのページとなっている。

特にYMYLという文脈においては、大雑把であり、信頼に足るものではない。

プロダクト・レビュー・アップデートの分析から得られた重要な教訓

マクロな観点で言えば、実際の製品レビューのコンテンツを提供する必要がある。販売目的のコンテンツをレビューに見せかけることは、良い結果を生まないだろう。

そのため、セールス目的の強い表現や、レビューコンテンツ無しで製品をリスト化することは、NGであると言える。

このように、プロダクト・レビュー・アップデートは、コア・アップデートと同様、その内容は非常に細かい。コア・アップデートと同様に、コンテンツのトーン(例:セールス目的)やコンテンツ全体の質と権威性が、この方程式の主要となっている。

実務的な観点で述べると、下記の項目を追加することが、ページの手助けとなるだろう。

  • 購入ガイド
  • 製品のスペック
  • 内容が深く、十分な量のレビューコンテンツ

1つ目立つことを挙げるとすれば、購入ガイドをレビューページに含めることをGoogleは好んでいるようだ、ということである。

これは理に適っていると言える。各製品のスペックや機能を知ることは重要ではあるが、そのスペックや機能が自分に適しているかどうかを、どのように判断すればよいのだろうか?

何を参考にすればよいのだろうか?

購入ガイドや、購入アドバイスが、そうしたニーズに対する答えとなる。

反対に、レビューの背後にある科学的な情報を提供しているページも多くある。レビューの判断基準を明らかにすることは透明性を高めることになるが、ユーザーの行動を促す情報ではない。

これも、理に適っていると考えている。

コンテンツに対して透明性を持たせることは素晴らしいことではあるが、ユーザーが製品を選んだり、製品を選ぶ方法を学ぶ場合に、それがどれほどの意味を持つのだろうか?

そのようなコンテンツを作るべきではない、全く影響がない、と述べるつもりはない。

あくまで、私が見た限りではあるが、このようなコンテンツを掲載していても購入ガイドが掲載されていない場合、(他の条件が同じであれば)大抵そのコンテンツの順位は芳しくなかった。

アフィリエイト市場に変化をもたらすことになるのか?

今回のアップデートが、またしても、アフィリエイト市場に悪い影響を与えるものだと考えてしまうかもしれない。しかし、最近のコア・アップデートでも同様のことが行われているため、今に始まったことではないだろう。

また、このようなアップデートが指し示すことは、アフィリエイト市場の死であるのか?もしくは、アフィリエイト市場が成熟した時期であることを意味しているのか?

1980年代の策略だらけのマーケティングは、マーケティングの死を意味していたのだろうか?いや、そうではない。

それは、ユーザーの趣味、思考、全体的な見通しが変化した、というメッセージだったのだ。

かつてのWebは、明らかなアフィリエイトサイトも受け入れていた状態であった。しかし、今はそれが正しい方法であるとは思えない。

ユーザーはとても賢くなり、Webの情報を見る目も肥えている。

プロダクト・レビュー・アップデートを敵対的な行動であると捉えるのではなく、ユーザーが解決しようとしている課題を的確にし、それに答えるコンテンツでなければならない、というアプローチをGoogleが強化したと考えるべきである。

記事内でも言及されていましたが、今回の記事の内容は、あくまで筆者個人の調査に基づく見解となります。全てのケースが当てはまるとは思えませんし、記事内のアドバイスに従うことが順位上昇を保証するものとも思えません。また、突き詰めれば「そのキーワードでユーザーが欲している一番の情報」を提供することが最も重要であり、このアプローチは今に始まったことではありません。他言語への展開がいつになるのか(そもそも展開されるのか)は不明ではありますが、実際に導入された際の動きについては注視したいと思います。


この記事は、Search Engine Journal に掲載された「Google’s Product Reviews Algorithm Update: Winners & Losers」を翻訳した内容です。



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