今週のウェブマーケニュースでは、・ロケットが彗星に着陸 ・中国の独身はカネがかかる? ・ネットの中立性に関する議論が過熱 ・Facebookがプライバシーポリシーを改善 ・Twitterがネイティブ動画の導入を予告 ・Yahoo!が動画広告プラットフォームを買収 ・進化するInstagram ・CMOの在職期間が長くなる ・Lyftの成功を妨害しつつ、自分は着々と資金を調達するUber ・ポッドキャストブームが到来 – 新しいポッドキャストが150万ドルの資金を調達 & マーケッター向けのポッドキャストのデータベースが誕生 ・AmazonとHachette、ようやく合意に至る等の話題を伝える。
それでは、デジタルマーケティング業界に影響を与える重要なリンクをまとめて紹介していく。
毎週、経営者の方々が、最新の変化、レポートする価値のあるアイテム、そして、仕事で役に立つ可能性があるコンテンツを把握することが出来るように、テクノロジー、ソーシャルメディア、モバイル、デジタルコミュニケーション、そして、マーケティング業界の現在のイベントとトレンドに関するリンクを集めて、ニュースレターを提供している。
他にも、役に立ちそうなリンク、ソース、または、アイデアを持っているなら、コメント欄で加えてもらいたい。また、Flipboardを利用しているなら、「This Week in Digital Magazine」を購読すると、リンクを入手することが出来るようになる。
インダストリー
- 今週、欧州宇宙機関(ESA)は、10年前に打ち上げたフィラエが彗星への着陸を成功させた。ライブストリーム、写真、ツイート、報道、そして、無人探査機マニアがこの歴史的イベントを見守った(Rosetta)
- 中国では、11/11は独身の日と呼ばれる(1が4つ並ぶことが理由らしい) – 中国版のバレンタインデーとも言える。セールスに関しては、ブラックフライデーを上回る(eMarketer)
- 事実、昨年、Alibabaはこの日だけで57億5000万ドルのセールスを記録した。今年は昨年を上回る93億ドルに達した(Yahoo!)
- いくら寂しくても、99台のiPhone 6Sを購入し、ショッピングモールにハートの形に並べてプロポーズした結果 – ノーと言われるよりはマシなはずだ。悲しい出来事だが、明るい面を見てみよう。iPhone 6Sをタダでもらえるかもしれない(TheNanFang)
- AOLの「デジタル預言者」ことShinghyのワイルドで、奇妙な世界を覗いてみよう。失敗続きのこの会社が、こんな人物を雇う余裕があることの方が意外だ(The New Yorker)
- Forresterは、CMOの平均在職期間は2015年が終わる頃には60ヶ月にまで伸びると指摘している。Spencer Stuartが今年の始めに45ヶ月と報告していた点を考慮すると、大きく進歩したと言えるだろう。デジタル、および、データに対する注目が高まるにつれ、この重要な分野で進化を遂げるために、より長い時間が必要になったのだろう(WSJ CMO Today)
- 伝説の競馬場、チャーチルダウンズ競馬場(ケンタッキーダービーの開催場所)がゲームメーカーのBig Fishを8億5000万ドルで買収した(re/code)
- オバマ大統領が挑戦状を叩きつけ、今週、ネットの中立性が再び議論を巻き起こした(USA Today)
- 思った通り、反対派は声を荒げていたが(Twitter)、全体像を見極め、ユーモアを交えた主張を行う人もいた(The Oatmeal)
- この問題がよく分からないなら、トークショーで司会を務めるジョン・オリバーの解説を参考にしよう。簡単な言葉で説明している。通信会社は、規制、FCCの規約、そして、その他の難解な政策ばかりを強調してきた。「悪いことをしたいなら、退屈な情報で包む」と、うまく事が運ぶためだ。
プラットフォーム
- Facebookが利用を強制したMessengerアプリのマンスリーユーザーが5億人を突破した。それでも、Facebook自体のユーザーの半分以下に過ぎないが、強制的に実装させるアプローチが、どのような成果を上げるのか明らかになった(The Verge)
- Facebookは、ニュースフィードの上部でエボラ出血熱の根絶に対する支援を呼び掛け始めた。ユーザーが、実際にFacebookは何をしているのか尋ねると、マーク・ザッカーバーグ代表が冷静に反論した(AdWeek)
- 製品に関する大きなニュースが舞い込んできた。2015年から、ユーザーはTwitterで動画を録画し、アップロードすることが可能になる。このサービスにより、TwitterはYouTubeのライバルになると見られている(Variety)
- さらに、Twitterは、自分自身でタイムラインを作ることを面倒に感じる新しいユーザーに向けて、即座にパーソナライズされたタイムラインを作成する機能、そして、会話を非公開にする機能(カスタマーサービスにおいて活躍する場面が出てくる)の開発に取り組んでいる(Twitter)
- 製品部門、エンジニアリング部門、メディア部門、ニュース部門の上級副社長、クリエイティブディレクター等の重役が続々とTwitterを去り、退職する幹部が続出する理由に注目が集まっている(Slate)
- コメディアンのビル・コスビーは、Twitterのオーディエンスに対して、コスビーの画像を用いて、ミームを作って欲しいと要請した。すると、過去の犯罪の疑惑に結び付けられてしまった。(NY Post)
- Instagramは今週幾つか変更を加えた: 写真と人物の双方を検索する際に役立つExplore機能が導入された。また、投稿後にタイプミスを処理することが可能になった(Instagram blog)
- 「見つけやすさ」と「使いやすさ」の向上に加え、Instagramは、「滞在時間」等の計測にも着手している(re/code)
- Instagramを利用する一流のブランドは増え続けており、 ブランドコンサルティング会社のInterbrandが選定したトップ100の企業のうち86社がInstagramのアカウントを持っている(MarketingCharts)
- ちなみに、ブックマーキングがスキルとして認められることが分かっていたなら、私はDeliciousのフィードの代理を探していたはずだ。現時点では、Flipboardのブローカーに落ち着いている
コラボレーティブエコノミー
- 先日、Peers.orgは、シェアエコノミーにおいて、仕事を探し、比較し、管理することが出来るサイトとしてイメチェンを行った(Peers.org)
- QuirkyとGeneral Electricは、ネットに接続された家に対するビジョンを公開している(TechCrunch)
- Uberは10-20億ドルの資金調達を行う準備を進めており、同社の価値は300億ドルに近づく可能性がある(WSJ)
- ただし、無傷でこの偉業を達成することが出来るかどうかは分からない。有名なベンチャー投資家のフレッド・ウィルソンは、Uberが競合者のLyftへの投資を白紙にしようと試みた件[前回の記事で取り上げた]を例に挙げ、さらに、「非道徳的と胡散臭さ」だけでなく「効果がない」と発言している(A VC)
- フレッド・ウィルソンの考えは的を射ているようだ: Lyftの乗車および収益は2014年で5倍に増加している(Fast Company)
- タクシーとGPSに関する詳細は、この投稿の最後に紹介する記事で確認してもらいたい
タクシー業界に宣戦布告したUber |
計測/基準/ビッグデータ
- 「相関関係と因果関係は異なる」と言う表現を一度は耳にしたことがあるはずだ。関係している可能性は高くても、必ずしも行動 – リアクションの順番で起きるとは限らない。この順番をひっくり返したところ、相関関係がない状態で因果関係が存在する事実に気づかされることもある。難解なコンセプトであるため、リンクを張った記事に目を通すと良いだろう。要するに、「偏執狂的だからと言って、誰もが傷つけようとするわけではない」と言うことだ(Awaken Your Superhero)
- 事務職ではない従業員に連絡を取るのは難しい。また、連絡を取ることが出来たとしても、計測するのは至難の技だ。Red E Appはこの問題の解決策を考案した(Cite World)
法律/人事
- Facebookのプライバシーポリシーは長く、分かりにくい(先程紹介したジョン・オリバーの指摘を参照)。しかし、Facebookは、この難解なプライバシーポリシーの簡潔で、分かりやすいバージョンを作成した(The Verge)
コンテンツ
- バナー広告は、必要に駆られて、大急ぎで作られた。当時、誰もが素晴らしいアイデアだと思っていたわけではない。そこで、ネイティブコンテンツが台頭した経緯を確認しておこう(New York Times)
- コンテンツマーケッターなら絶対に確認しておきたい10点のチャートに、上位のソーシャルシェアサイト、ソーシャルメディアをユーザーが利用する理由、長いコンテンツのインパクト、コンテンツに対する計測基準等が挙げられている(Contently)
重要な記事、動画 & オーディオ
- ポッドキャストの人気は高まる一方だ。 This American Lifeのプロデューサーは、Gimletと呼ばれる新しいポッドキャストのスタートアップに150万ドルの資金を調達した(WSJ Digitsブログ)
- Appleによると、ポッドキャストの「Serial」が急速にオーディエンスを増やしているようだ。Serialに関するポッドキャストが作られるほど人気が高まっている(Forbes)
- マーケッター向けのポッドキャストを検索することが可能なMarketingPodcasts.comを発見した
- AmazonがHachetteと大勢の著者と対立した経緯を知りたい方は、この記事に目を通しておこう(Vanity Fair)
この記事は、Scott Montyに掲載された「This Week in Digital November 14 2014」を翻訳した内容です。