ジェフ・ベゾス氏の宇宙飛行生中継は日本時間20日午後8時半スタート

Blue Origin(ブルー・オリジン)は完全再利用可能な宇宙船New Shepardを米国時間7月20日に初めて有人で打ち上げ、Amazon(アマゾン)創業者で富豪のJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏、ベゾス氏の弟、そして記録保持者となる2人の宇宙飛行士を宇宙へと送る。打ち上げのライブストリームは米国中部標準時間午前6時半(日本時間午後8時半)から始まり、実際の発射は同午前8時(日本時間7月20日午後10時)が予定されている。

発射を含むフライトの管理はすべて西テキサスにあるBlue Originの施設からリモートで行われ、離陸後は大気圏を超えて高度約62マイル(約100km)まで飛行する。ベゾス氏以外の搭乗者は、ベゾス氏の弟マーク・ベゾス氏、82歳のWally Funk(ウォリー・ファンク)氏、18歳のOliver Daemen(オリバー・デーメン)氏だ。一行はNew Shepardのカプセルの中で3、4分無重力を体験したのち、パラシュートで減速しながら地球に帰還する。西テキサスの砂漠にタッチダウンし、Blue Originのスタッフがリカバリーに向かう。

今回の打ち上げのスケジュールや流れは、Blue Originがこれまでに実施した15回のNew Shepardフライトとさほど変わらないが、(世界で最も金持ちの人物を含む)人間を乗せた初の打ち上げとなり、もちろん必見だ。

関連記事
ブルー・オリジン初有人宇宙飛行の最後の乗客は史上最年少18歳
大富豪による宇宙飛行レースも最終局面、ヴァージンのブランソン氏がアマゾンのベゾス氏より早く大気圏外へ
ヴァージン・ギャラクティックとブランソン氏は宇宙への乗客初打ち上げを祝う

カテゴリー:宇宙
タグ:Blue Originジェフ・ベゾスNew Shepard民間宇宙飛行

原文へ

(文:Darrell Etherington、翻訳:Nariko Mizoguchi

ブルー・オリジン初有人宇宙飛行の最後の乗客は史上最年少18歳

7月20日に打ち上げられるBlue Origin(ブルーオリジン)の初の有人宇宙飛行の最後の座席を誰が獲得するのかという謎が解けた。同社は米国時間7月15日、オークションで2800万ドル(約31億円)を払って搭乗権利を獲得した人物は、実際には2回目以降のミッションに参加し、初のフライトの残る座席には高校を卒業し、ユトレヒト大学に進学することになっている18歳のOliver Daemen(オリバー・デーメン)氏が座ると発表した。デーメンさんは宇宙へ行く史上最年少の人物となる。つまり今回の打ち上げでは史上最年少と史上最高齢の人物が乗り込む。

Blue Originは7月20日に初の有人フライトで同社の創業者Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏を宇宙へと送る。このフライトではベゾス氏の弟、そして82歳の航空宇宙のパイオニア、Wally Funk(ウォリー・ファンク)氏も乗せて準軌道まで飛び、テキサス州西部に帰還する前に数分間の無重力と壮大な眺めを体験する。

最後の座席は、ライブオンライン入札競争で最高潮に達した数段階のプロセスを経てオークションにかけられ、最終的にこの座席に支払われたのはなんと2800万ドルだった。この額は宇宙飛行船New Shepardの通常の商業フライトで提供される平均的な座席の価格をかなり上回っている。いまのところまだ匿名であるチケット落札者は「スケジュールの調整がつかない」ために最初の有人フライトを断った。チケットオークションによる売上は実際にはBlue Originの収入とはならず、STEM教育の推進に注力している非営利団体Club for the Futureに寄付される。

Blue OriginのNew Shepard打ち上げビークルは、旅行と研究の目的を含むサブオービタルの商業有人宇宙飛行のためのものだ。完全に再利用できるシステムはブースターと、クルーカプセルを含む上段ロケットから構成される。2015年に始まった一連の試験飛行を経て、商業化前の最後のデモンストレーションとして、いまBlue Originは初めて有人飛行する準備が整っている。

関連記事
ジェフ・ベゾス氏も同乗するBlue Origin初の有人宇宙飛行チケットは30億円、ライブオークションで落札者決定
大富豪による宇宙飛行レースも最終局面、ヴァージンのブランソン氏がアマゾンのベゾス氏より早く大気圏外へ
アマゾンのジェフ・ベゾス氏が宇宙へ、自ら設立したBlue Origin初の有人宇宙打ち上げに搭乗

カテゴリー:宇宙
タグ:Blue Originジェフ・ベゾス有人宇宙飛行民間宇宙飛行New Shepard

画像クレジット:Matthew Staver/Bloomberg / Getty Images

原文へ

(文:Darrell Etherington、翻訳:Nariko Mizoguchi

無料で宇宙に招待、Virgin Galacticが宇宙旅行チケットが当たる懸賞を開催

無料で宇宙に招待、Virgin Galacticが宇宙旅行チケットが当たる懸賞を開催

Omaze/Virgin Galactic

創業者リチャード・ブランソン卿の宇宙旅行を無事に成功させたVirgin Galacticが、一般の人々にも同じ体験を提供すべく、SpaceShipTwoの商業宇宙飛行のチケットを無料で獲得できる懸賞を行うと発表しました。

これはVirgin GalacticとOmaze社の提携による企画。Omazeは商品や何らかの財産、著名人との何らかの体験などを懸賞として慈善団体への資金を集める企業。そのため今回のチケットも無料で応募することができるものの、宇宙旅行をもっと身近にするための慈善団体”Space for Humanity”への寄付をすれば応募口数を増やす(5ドルで50口、100ドルなら2千口)ことが可能になっています。

応募の〆切は9月1日(現地時間)までで、当選発表は9月29日。もし当選した場合は、通常なら約25万ドル(約2750万円)かかる宇宙へのチケットを無料で手にできる一方で、SpaceShipTwoに搭乗するために必要な訓練を受ける必要があるため、会社や学校を一定期間休む必要があります。なお、当選者には副賞として宇宙への発着場となるSpaceport Americaの見学ツアーもあります。

このキャンペーンはVirgin Galacticにとっては格好の宣伝材料になるはずです。さらにわれわれ庶民にとっても、お金か強運があれば宇宙へ行ける時代が唐突にやってきました。

(Source:OmazeEngadget日本版より転載)

関連記事
ヴァージン・ギャラクティック初の旅客機が宇宙へ離陸する様子をライブで観よう!グループ創設者ブランソン氏搭乗
大富豪による宇宙飛行レースも最終局面、ヴァージンのブランソン氏がアマゾンのベゾス氏より早く大気圏外へ
建設中の中国の宇宙ステーションに3人の中国人宇宙飛行士が到着
ジェフ・ベゾス氏も同乗するBlue Origin初の有人宇宙飛行チケットは30億円、ライブオークションで落札者決定
「宇宙旅行」が賞品のディスカバリーの新リアリティ番組「Who Wants to Be an Astronaut?」
月周回旅行を計画中の前澤友作氏が12月に国際宇宙ステーションへ、個人として日本人初
宇宙旅行者希望者にトレーニングプログラムを提供するOrbite

カテゴリー:宇宙
タグ:チャリティー / 慈善活動(用語)Virgin Galactic(企業)民間宇宙飛行(用語)有人宇宙飛行(用語)ロケット(用語)

建設中の中国の宇宙ステーションに3人の中国人宇宙飛行士が到着

3人の中国人宇宙飛行士が、中国の宇宙ステーションのコアモジュール「Tianhe(天和)」に初めてドッキングに成功した。

この3人の宇宙飛行士は、中国では2016年以来の有人ミッションとなる宇宙船「Shenzhou(神舟)12号」で打ち上げられた。3人は9月まで宇宙ステーション「Tiangong(天宮)」のコアモジュールに滞在する予定だ。これは中国史上最長の有人宇宙ミッションとなる。

中国北西部の酒泉衛星発射センターから離陸したNie Haisheng(聶海勝)氏、Liu Boming(劉伯明)氏、Tang Hongbo(湯洪波)氏の3人は、打ち上げから7時間余りで最終目的地に到着。聶海勝氏は、2005年の「神舟6号」とその8年後の「神舟10号」で、地球低軌道を周回した経験が2度ある。劉伯明氏も一度、2008年に「神舟7号」で宇宙に出たことがある。

軌道上にいる間、3人の宇宙飛行士は忙しい日々を送ることになるだろう。中国初の宇宙ステーションを稼働させることを目的とするミッションは、2022年までに11回の打ち上げが予定されているが、今回はその3回目に当たる。神舟12号ミッションの目的は、コアモジュールを始動させ、そのシステムをテストし、後に続く宇宙ステーション組み立て作業の準備を整えること。残る8回の打ち上げのうち、3回は有人飛行になる予定だ。

近年、宇宙への野心を隠さずにいる中国にとって、独自の宇宙ステーションを建設することは論理的なステップだ。2011年に米国議会で可決された法律により、中国は国際宇宙ステーションへの搭乗を禁じられているからだ。しかし、だからといって中国の宇宙ステーションが自国専用になるわけではないと、中国政府は16日の記者会見で述べている。

BBCの報道によると、中国有人宇宙事業弁公室の主任補佐であるJi Qiming(季啓明)氏は、中国は「この点に関しては、一般に協力を歓迎する」と述べている。「近い将来、中国の宇宙ステーションが完成した後には、中国人と外国人の宇宙飛行士が一緒に飛行したり作業したりする姿を見ることができると信じています」と、同氏は語った。

急成長している宇宙開発計画の一環として、中国は5月に探査車「Zhurong(祝融)」を火星に送り込み、米国以外で火星にロボットを着陸させた唯一の国となった。

関連記事
ジェフ・ベゾス氏も同乗するBlue Origin初の有人宇宙飛行チケットは30億円、ライブオークションで落札者決定
わずか2cmの宇宙ごみを位相配列レーダーで検知し衛星との衝突をモニターするLeoLabs
中国の月着陸船「嫦娥5号」が月面着陸に成功、米国、旧ソ連に続く3カ国目の土壌採取に挑戦

カテゴリー:宇宙
タグ:中国有人宇宙飛行

画像クレジット:China News Service

原文へ

(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ブルーオリジンの初の商業宇宙フライトチケット入札は2.1億円超えで続行中

Blue Origin(ブルーオリジン)はNew Shepardロケットでの初の商業宇宙フライトの座席販売で斬新な方法を取っている。最も高い額で落札した人に座席を提供するというオークションだ。同社はコンテストの第1パートとして非公開の入札を行い、最高入札額を発表した。そして米国時間6月10日まで公開のオンライン入札を行う。

非公開入札には136カ国から5200人が参加し、誰もが欲しい座席のこれまでの最高入札額は140万ドル(約1億5200万円)だ。Blue Originは自社ウェブサイトでオークションを公開し、高額の札(記事執筆時点ですでに200万ドル[2億1800万円]となっている)は誰の目にも留まるよう表示される。

6月12日に最終のライブオンラインオークションが開催され、登録した最終参加者の中から喜んで高額を提示する人が参加する。そして落札者が7月20日に予定されている初フライトの座席を手に入れる。このフライトには、Blue Originによって選ばれ、今後名前が明らかになる他の乗客も含まれる。

Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏の会社であるBlue Originは長い間、この瞬間に向けて取り組んできた。しかしこの入札で得る座席代金は商業宇宙フライトを今後展開する同社の懐に入るわけではない。子どものSTEM教育促進に取り組んでいる非営利組織Club for the Futureに寄付する。

7月20日のフライトはBlue Originの初の有人宇宙フライトで、少なくとも1座席を一般人に提供するという事実は軌道周回しない再利用可能なNew Shepard打ち上げシステムの信頼性に極めて自信を持っていることを意味する。

関連記事
月周回旅行を計画中の前澤友作氏が12月に国際宇宙ステーションへ、個人として日本人初
宇宙旅行者希望者にトレーニングプログラムを提供するOrbite
NASAとAxiom Spaceが初の民間人のみによる国際宇宙ステーションへの宇宙飛行について発表

カテゴリー:宇宙
タグ:Blue OriginNew Shepard民間宇宙飛行オークション有人宇宙飛行

原文へ

(文:Darrell Etherington、翻訳:Nariko Mizoguchi

ブルーオリジンが弾道飛行ロケットでの商業フライトチケットを5月5日に発売

直近のミッションで宇宙飛行士を乗せてリハーサルを行ったBlue Origin(ブルーオリジン)は、有料顧客を乗せての弾道飛行ロケットNew Shepard(ニューシェパード)打ち上げにかなり近づいているようだ。同社は米国時間4月29日、初の商用飛行の搭乗チケットを5月5日に発売すると明らかにした。

Jeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏の宇宙会社の初の商用有人飛行に関しては「いつ、いくら」という疑問が依然として残っている。Blue Originは過去数年、人間が乗り込んで使用する宇宙船のテスト、開発、フライト認証に取り組んできた。そして前述のリハーサルのような直近のミッションでは本質的に最後の仕上げにフォーカスし、2021年初めに行ったフライトでは客室の快適性や、通信・コントロール機能のテストにフォーカスした。

TechCrunchはBlue OriginのCEOであるBob Smith(ボブ・スミス)氏にこれまでに幾度となくフライトの価格について尋ねたが、スミス氏は「数十万」ドル(数千万円)のレンジになるだろう、とだけ述べて具体的な回答を断っていた。乗客が完全無重力の環境で数分過ごすことができる、再利用可能なNew Shepardカプセルによる宇宙への旅行が含まれることを考えると、そのチケット価格は驚くものではない。カプセルには宇宙からの地球の眺めを取り込めるだけの十分な数の窓もある。

Blue Originは最初の乗客のチケットを売り出す来週に何を発表するか、差し当たってはさほど情報を共有していないが、さらに詳細が明らかになると述べた。乞うご期待。

関連記事
ブルーオリジンがNew Shepardの打ち上げと着陸を実施、有人飛行のための重要な準備飛行
Blue OriginのNew Shepardによる宇宙旅行代金は数十万ドルになる見込み

カテゴリー:宇宙
タグ:Blue Origin民間宇宙飛行有人宇宙飛行New Shepard

画像クレジット:Blue Origin

原文へ

(文:Darrell Etherington、翻訳:Nariko Mizoguchi

ブルーオリジンがNew Shepardの打ち上げと着陸を実施、有人飛行のための重要な準備飛行

Blue Origin(ブルーオリジン)が2021年2回目となるNew Shepardロケットの打ち上げを実施した。今回のミッションでは、再使用可能な宇宙船がサブオービタルの宇宙空間まで飛行し、その後テキサス州西部にあるブルーオリジンの発射施設にパラシュートで着陸する様子が確認できた。

このフライトは通常のミッションとは少し異なり、ブルーオリジンが最終的には有償で提供する商業宇宙旅行の顧客の代わりとなる宇宙飛行士によるリハーサルの要素が含まれていた。つまり、彼らは飛行準備を行い、パッドへの移動やNew Shepardに乗り込んで着席するなど、あたかも自分が飛行に参加しているかのような体験をした。

実際の商業飛行との決定的な違いは、ブルーオリジンがカウントダウンを一時停止し、模擬クルーが下船した後にカウントダウンが再開され、予定どおりの打ち上げが行われたことだ。同社のテスト用ダミーである「Mannequin Skywalker(マネキン・スカイウォーカー)」はこの準備ミッションで飛行し、打ち上げと帰還時に重要な測定を行った。

ニューシェパードは問題なく帰還・着陸し、これまでで最もスムーズな着陸を披露した。これは、このブースターの2回目の打ち上げと着陸だった。カプセルも計画どおりに着陸し、宇宙船のパラシュート降下システムによって軟着陸を達成した。

画像クレジット:Blue Origin

ブルーオリジンは次に、実際の有人ミッションの最終段階を再現する予行演習を行い、リハーサルを行った宇宙飛行士をカプセルに戻して、商業飛行中に発生する宇宙飛行士の回収と出発のプロセスを完全にリハーサルすることになる。

今回のミッションはすべて、ブルーオリジンが2021年中に有人ミッションを達成したいと考えていることを示している。これは、民間宇宙飛行士が宇宙に行くための新たな手段であり、スペースXのDragon宇宙船の飛行や、願わくば近い将来に実現するかもしれないVirgin Galactic(ヴァージン・ギャラクティック)による打ち上げなどの選択肢が増えている。

関連記事:ブルーオリジンが月面重力をシミュレートする機能をNew Shepardロケットに追加へ

カテゴリー:宇宙
タグ:Blue OriginNew Shepardロケット有人宇宙飛行民間宇宙飛行

画像クレジット:Blue Origin

原文へ

(文:Darrell Etherington、翻訳:塚本直樹 / Twitter