近畿大学とインキュベントファンドが包括連携協定、起業やイノベーション創出・社会問題解決に挑戦できる人材養成を支援

近畿大学インキュベイトファンドは3月25日、起業やイノベーション創出、社会問題解決などに挑戦できる人材の養成や学術振興、世界ならびに地域社会の発展や産業振興への寄与を目的として、包括連携協定を締結したと発表した。

近畿大学は、起業家育成やアントレプレナーシップを持つ人材養成を目的として、大学院に新たな修士課程「実学社会起業イノベーション学位プログラム」の2023年4月設置を構想中という。今回の協定では、同プログラムを中心とするアントレプレナーシップの人材養成、大学発スタートアップ・エコシステムの形成と、それらの持続的発展に向けた組織的な連携強化を図る。これにより、大学院生を中心とするスタートアップを投資家目線の指導で直接的に支援するとともに、将来の有望企業の早期発掘を目指す。

具体的な取り組み内容は以下の通り。

  • 講師の紹介:起業家・若手実務家を招いたオムニバス講義など実施
  • 長期インターンシップ先の紹介:スタートアップ起業等での2カ月以上のインターンシップの実施
  • 大学院生のスポットメンターの紹介:文系・理系の教員および起業家の計3名による複数指導体制の構築
  • インキュベイトファンド主催プログラムへの参加:アクセラレータプログラム・ピッチコンテストへの学生の参加
  • 大学発ベンチャーの起業支援:ディープテックスタートアップのシード期支援

インキュベイトファンドは、創業前後のシードステージに特化したベンチャーキャピタル(VC)。2010年の創業以来、総額850億円以上の資金を運用し、関連ファンドを通じて、520社以上のスタートアップへの投資活動を行っている。投資分野は宇宙、医療、エンタメ、AI、ロボティクスなど多岐に渡り、「Zero to Impact」をモットーに、起業家とともに「Day Zero」から次世代産業の創造に取り組んでいる。より創業期に近い起業家との接点としてシードアクセラレーションプログラム「Incubate Camp」も運営。スタートアップの創業・飛躍の場として、またベンチャーキャピタリストのコアコミュニティの場として提供している。

TC Tokyo2021「国内VCトレンド解説」セッションにエイトローズDavid Milstein氏、インキュベイト村田祐介氏、グロービス高宮慎一氏登壇

TC Tokyo2021「国内VCトレンド解説」セッションにエイトローズDavid Milstein氏、インキュベイト村田祐介氏、グロービス高宮慎一氏登壇12月2、3日にオンラインで開催される「TechCrunch Tokyo 2021」。本年度は、期間中、7つのテーマで国内・海外のスピーカーを招いたセッションが行われる。

そのうち「国内VCトレンド解説」をテーマにしたセッションでは、エイトローズ・ベンチャーズ・ジャパンのDavid Milstein氏、インキュベイトファンドの村田祐介氏、グロービス・キャピタル・パートナーズの高宮慎一氏の3名が登壇する。

David Milstein氏(エイトローズ・ベンチャーズ・ジャパン Managing Partner/Head of Japan)

TC Tokyo2021「国内VCトレンド解説」セッションにエイトローズDavid Milstein氏、インキュベイト村田祐介氏、グロービス高宮慎一氏登壇

David Milstein氏(エイトローズ・ベンチャーズ・ジャパン Managing Partner/Head of Japan)

エイトローズ・ベンチャーズ・ジャパンは、アジア、ヨーロッパ、イスラエル、米国などに投資するチームを抱えるエイトローズ・ベンチャーズの日本法人。同社では、テクノロジー、フィンテック、ヘルスケア、最先端技術の4つの投資領域で、日本の野心的な創業者への投資を実施している。

Managing Partner/Head of JapanのDavid Milstein氏は、1995年よりM&Aコンサルティング会社を起業し、テクノロジー、金融系企業の買収のアドバイザリを行う。2000年、フィデリティ・ベンチャーズ日本オフィス代表として主に国内IT企業のベンチャーキャピタル投資と海外投資先企業の日本市場へのエントリ支援を行う。

2003年から、ウォルト・ディズニー・ジャパンの日本・アジアパシフィックにおける事業開発のコンサルティングに従事。2005年ウォルト・ディズニー・ジャパン入社。ディズニー・モバイルの携帯電話サービスを開始の責任者として事業計画からオペレーションを統括。2010年、ディズニー・インタラクティブ・メディア・グループ ゼネラルマネージャーに就任。

2012年4月よりフィデリティ・キャピタル・マネジメント日本支店(現Eight Roads Ventures Japan)の代表を務める。米国ペンシルバニア大学卒業。ハーバードビジネススクールにてMBA取得。

村田祐介氏(インキュベイトファンド 代表パートナー)

TC Tokyo2021「国内VCトレンド解説」セッションにエイトローズDavid Milstein氏、インキュベイト村田祐介氏、グロービス高宮慎一氏登壇

村田祐介氏(インキュベイトファンド 代表パートナー)

インキュベイトファンドは、創業来総額620億円以上の資金を運用し、関連ファンドを通じて400社以上のスタートアップへ投資活動を行うなど、プレシードおよびシードステージといった創業初期への投資に特化したベンチャーキャピタル。また、より創業期に近い起業家との接点として、2010年からシードアクセラレーションプログラム「Incubate Camp」を運営している。

代表パートナーの村田祐介氏は、2003年にエヌ・アイ・エフベンチャーズ(現:大和企業投資)へ入社。2008年より同社ネット系スタートアップの投資責任者を務めた後、2010年にインキュベイトファンド設立、代表パートナー就任。2015年より一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)企画部長を兼務、その他ファンドエコシステム委員会委員長やLPリレーション部会部会長などを歴任している。

高宮慎一氏(グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー)

TC Tokyo2021「国内VCトレンド解説」セッションにエイトローズDavid Milstein氏、インキュベイト村田祐介氏、グロービス高宮慎一氏登壇

高宮慎一氏(グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー)

グロービス・キャピタル・パートナーズは、創業段階および成長段階の起業家・スタートアップ企業に、事業資金の提供のみならず、企業成長のために必要となる「ヒト(人材)」「カネ(資金)」「チエ(経営ノウハウ)」 を総合的に支援する日本初の本格的ハンズオン型ベンチャーキャピタルとして1996年に設立。

代表パートナーの高宮慎一氏は、Forbesベンチャー投資家ランキングにおいて2018年1位、2015年7位、2020年10位を受賞。投資先に社外取締役として参画し、ハンズオンで事業成長を支援。アーサー・D・リトル、ハーバードMBAを経てGCPに参画。東京大学経済学部卒。

投資先実績は、IPOではアイスタイル、オークファン、カヤック、ピクスタ、メルカリ、ランサーズなど。M&Aについてはしまうまプリントシステム、ナナピ、クービックなどがある。アクティブな投資先は、ビーバー、タイマーズ、ミラティブ、ファストドクター、グラシア、アル、MyDearestなど。

「TechCrunch Tokyo 2021」は、すでに参加者チケットを発売中だ。参加者チケットは2日間の通し券で、他の講演はもちろん新進気鋭のスタートアップがステージ上で熱いピッチを繰り広げるピッチイベント「スタートアップバトル」もオンラインで楽しむことができる。本講演は英語でのセッションとなるが、日本語の字幕が入る。

チケット購入

本記事執筆時点では「早割チケット」は税込3500円、2021年12月31日までアーカイブ配信も視聴できる「早割チケット プレミアム」は税込3500円となっている。また、スタートアップ向けのチケット(バーチャルブース+チケット4枚セット)は後日販売予定だ。

オンラインでの開催で場所を問わず参加できるため、気になる基調講演を選んで視聴することもしやすいはず。奮ってご参加いただければ幸いだ。

インキュベイトファンドが既存投資先の成長支援を目的とする初のグロースステージ特化のGrowth Fundを設立、161億円規模

インキュベイトファンドが初の「グロースステージ」特化のGrowth Fundを設立、161億円規模

「資本と人材の両面からスタートアップの成長速度を最大化」するというベンチャーキャピタル「インキュベイトファンド」は9月21日、既存投資先の成長加速支援を目的とした成長株ファンド「Growth Fund」(グロース・ファンド)の設立を発表した。リミテッドパートナーの約8割が国内外の機関投資家、そのうち57%が海外投資家という構成になっている。ファンドの規模は161億円。

2010年に1号ファンドを設立したインキュベイトファンドは、一貫してプレシードおよびシードステージといった創業初期への投資に特化してきたが、今回初めて、グロースステージの投資機会に特化したファンドを立ち上げた。出資者の内訳は、海外機関投資家が46.6%、国内機関投資家が34.2%、残りが事業会社・個人となっている。また、リミテッドパートナーには、北米の大学基金、アジアの代替アセットへのファンド・オブ・ファンズ、アジアの政府系ファンド、アジアのテック専業の投資銀行などが含まれている。

代表パートナー本間真彦氏によると、2021年上半期、これまで約30倍もの開きがあった北米と日本のベンチャーキャピタル投資額の差が、さらに拡大したという。だが、北米や中国に比べて未発達だった日本のグロースステージの投資機会も、国内外の機関投資家のグローステージへの投資の増加で徐々に拡大しているとのこと。そうした中でインキュベイトファンドは「既存の投資先企業の成長のレベルを一気に引き上げ、日本からより規模の大きい、上場後もグローバルに展開できるような、スケールの大きいスタートアップの育成」にさらに注力すると、本間氏は話している。

「Incubate Camp 13th」の総合1位は、次世代の経営管理クラウドサービスを開発するログラス

シード・アーリーのスタートアップを中心に投資事業を展開するベンチャーキャピタルのインキュベイトファンドは10月2日〜3日、13回目となる資金調達を目指すシード・アーリーステージ起業家のための合同経営合宿「Incubate Camp」を開催した。Incubate Campは、日本の主要VCを集めたファイナンスプログラムで、会場は、千葉県木更津市にあるオークラアカデミアパークホテル。

ここでは、2日目に開催された決勝プレゼンの内容をお伝えする。なお過去12回の主な参加スタートアップは以下のとおり。
これまで約220名の起業家が合宿に参加し、累計調達金額は約270億円を突破しているとのこと。

13時から17時30分の長時間の決勝プレゼンを勝ち抜いて1位となったのは、次世代の経営管理クラウドサービスを開発するログラス。

総合順位2位は社会保険労務士向けの就業規則などの作成・編集・管理ができるクラウドサービスを開発するKiteRa。3位は売買仲介業務のDXを目指すTERASS。

4位には2社が選出され、セラピストやトレーナー、コーチなどの指導者をコーチングするアシスタントAI「Sportip Pro」を運営するSportip、サブスクリプションサービスに特化して解約率を下げるサービスを展開するKiZUKAIが受賞した。

LexxPlusss

物流センターの作業工程間のモノの運搬に特化した地蔵搬送ロボットを展開。同社が開発中の搬送ロボット「LexxHard」は、自律走行モード、軌道走行モードを搭載しており、倉庫内をフレキシブルに動けるのが特徴。多くの物流倉庫が、スペースやレイアウトなどの関係で既存の搬送ロボットを導入しずらい状況を改善する。出荷、入庫、保管。返品、在庫などの管理に活用。RaaSモデルとして、まずはEC向けから展開し、BtoB、海外展開を目指す。

park&port

製品B2B取引SaaS「PORTUS CLOUD」を開発。オンラインの展示会を開催機能と搭載しており、アクセス状態や注文状況を即時に把握できる。アパレル業界は規模に関係なくアナログで中小から大手まで試験導入している。

YAGO

予約・決済・動画配信の機能をノーコードで利用できる「YAGO」を開発。ターゲットは、ヨガ、スポーツインストラクターなどの予約、キャンセル、決済、動画配信、コンサルティングまでを一気通貫でサポートできるのが特徴。ZoomとAPI連携することで複数人での同時開催も可能。

KiteRa

社会保険労務士向けの就業規則などの作成・編集・管理ができるクラウドサービス「KiteRa」を展開。社労士とは、労働保険や社会保険など各種法令に基づいて、行政機関に提出する提出書類や申請書などを、依頼者に代わって作成する士業。社労士の業務には大きく分けて、社会保険などの手続き業務と就業規則などの帳簿作成業務がある。前者はSmartHRに代表されるさまざまな企業が参入しているが、後者は経験と熟練が必要でなかなか手が付けられないためDXが進んでいないとのこと。頻繁な法律改正などもあり、これらの煩雑な業務が社労士業務の30%を占めているそうだ。

TERASS

売買仲介業務のDXを目指すバーチャルフローカレッジを運営。固定費が高く労働集約型の不動産業界をサポートする。具体的には、見込み客集客、追客、広告作成、接客レーティング、契約書類作成などを請け負う。不動産エージェントは個人事業主や副業として働く人が前提で、これらの人材を不動産会社に派遣するという仕組みを採る。

プレカル

薬局向けの処方箋入力代行サービスを開発。薬局最大の事務作業は処方箋入力。しかし、処方箋の複雑さやソフトの難解な操作性により大きな業務負担になっているという。この処方箋入力をOCR技術など活用して遠隔で入力代行を提供するのは特徴だ。将来的には、薬局で取得できる、問診、処方箋、検査値などのデータを医療ビックデータとして集約していき、さまざまなサービス展開を進める。

Smapo

オフライン運用型コミュニケーションプラットフォーム、スマートポスティング事業を展開。現在のネット広告は、FacebookやGoogle、Instagram、Yahoo!、LINE、Twitterなど一部のメガプラフォームの寡占状態で、ウェブ広告の費用対効果が下がっているのが現状。また、2021年にはCookieの利用廃止によってターゲッティング精度が悪化することが考えられる。同社は機械学習によって収集したデータを活用した、オフラインのスマートポスティングを展開。広告を発注後、最短48時間以内にその情報を欲している消費者にカタログなどの資料が届く仕組みだ。

I’mbesideyou

動画データの解析やレポーティングなどを実現するホライゾナルSaaSを開発。

N.Code

AIデータプラットフォーム「FastLabel」を開発・展開。AI開発では、開発時間の8割を教師データ作成に費やすとされており、このデータの信頼性が低いとAIそのものが役に立たない。実際にAI開発の失敗の6割は教師データが原因とされており、低品質なデータによるやり直し、予算オーバー、運用後の仕組みが考えられておらず、徐々に精度が落ちていくなどの問題が発生する。同社では各業種に最適化した教師データ作成機能、品質管理支援、運用後のチューニングまでを一気通貫でサポートする。

Sportip

セラピストやトレーナー、コーチなどの指導者をコーチングするアシスタントAI「Sportip Pro」やオンラインAIフィットネス「Sportip Meet」を開発。Sportip MeetはSportip Proで培った解析技術を応用して、個人の身体や姿勢の状態をチェックし、AIが最適なトレーニングメニューを提案してくれるサービス。フォームを点数化して友人などとの競争を可能にする機能もある。トレーニングの内容は、トレーニング、ストレッチ。ヨガなどを予定しており、大手フィットネスジム、個人のパーソナルトレーナー、整体師、理学療法士、健康経営に関心のある企業などへの提供を計画している。Sportip Proと併用することで、オンラインとオフラインの指導をより効率的に実施可能になるとのこと。

プライシングスタジオ

クラウド型価格改善サービス「Pricing Sprit」を開発。初期設定済みの顧客データ収集機能を備えており、顧客の価格データから顧客数が減少することなく利益を改善できるような値上げを実現できる。顧客が安さを感じない不必要な値引きの回避や、価格変更するタイミングを察知して、価格分析・変更・効果検証を継続的に実施可能。従来は莫大なコストがかかっていた適正価格の設定や変更を低価格で実現することで、中小企業にも使えるツールを目指す。

Worky

リモートワークなどでも生産的な働き方を可能にするビデオコミュニケーションツールを開発。。同じコミュニケーションスペースにログインしているスタッフのステータス管理はもちろん、1 on 1の会話や呼び出しなどが可能。直感的なインターフェースで、リモートワークでの雑談や偶発的な会話、他チームとのやり取りなど、Slackなどではなかなか実現させづらいコミュニケーションを図れる。中堅・大企業のオフィスの再構築を目指す。

ノウンズ

データ分析SasS「Knowns」を開発。自社アプリで収集した不特定多数向けのアンケートと、自社の顧客向けのアンケートを組み合わせて、顧客ニーズを分析するサービス。自社のアンケートアプリに2万個のキーワードを設定しており、13万パターンのデータを事前に取得。これらのデータと各企業が共有して利用できるため、短期間でダイナミックな分析が可能になる。

CUICIN

旅行者のスマートフォンを活用したスマートチェックインサービス「aiPass」を展開。予約確認メールのほか、ホテル設置のQRコードを読み込むことチェックインが可能。ルームサービスやチェックアウトも旅行者のスマートフォンを使え、すべてを一元管理できるのが特徴だ。aiPassはプラグインで拡張できる仕様になっており、導入する宿泊施設別に機能を追加することもできる。コロナ禍のいま、非対面・非接触・三密回避というメリットがある。

ログラス

次世代の経営管理クラウドサービスを開発。ExcelGoogleスプレッドシート連携を前提にした経営管理に最適化したUXを開発。さまざまな部署に分散している情報を一元管理しつつ、閲覧権限制御をかけながら全社員に情報共有可能なほか、経営者は現場から上がる数値をリアルタイムで確認できる。将来戦略としては、営業計画の作成や原価管理、IPO支援までを手掛けたいとしている。

KiZUKAI

サブスクリプションサービス向けCXMツール「KiZUKAI」を展開。顧客ロイヤリティーを向上させ、解約率を下げるサービスを手掛けている。AIにより「解約の可能性が高い顧客」を抽出し、対象顧客に先読みしたアプローチを行うことで、解約率の改善に取り組めるという。データ分析のリテラシーがなくても簡単に高度分析が行えるのが特徴だ。KiZUKAIのAIアルゴリズムは、顧客行動から顧客の解約傾向(顧客ニーズ)を自動分析するとともに、同様傾向の顧客リストを自動作成。それぞれに適したコミュニケーション施策の検討・実施が可能になる。解約の要因も把握できるので、サービス改善にも有効としている。

フリーランス向け報酬先払いサービスを手掛けるyupが1.3億円調達、freeeやMisoca、セブン銀行などとも連携

フリーランス向け報酬即日払いサービス「先払い」を開発・提供中のyupは7月29日、総額1億3000万円の資金調達を明らかにした。第三者割当増資による調達で、引受先は既存投資家のインキュベイトファンドのほか、新規投資家としてイーストベンチャーズ、ログリー・インベストメント、エンジェル投資家の赤坂 優氏が加わる。同社は過去に、佐藤裕介氏、大湯俊介氏、砂川 大氏など個人投資家複からの投資も受けている。

先払いは、2019年9月にサービスの受け付けを開始し、申し込み件数は7カ月で1000件を突破。同社によるとリピート率は70%以上とのこと。セブン銀行やfreee、弥生(Misoca)、フリーランス協会、Fintech協会など15社のパートナー企業​とのサービスやAPIなどの連携も果たしている。今回調達した資金は、マーケティング強化、AIを活用したスコアリングモデルの研究開発、新規サービスの推進、人材採用に投下する計画だ。

yupの先払いサービスは、取引先に送った入金前の請求書情報を登録すると、10%のサービス利用料を差し引かれた金額を指定口座経由で即日受け取れる仕組み。セブン銀行も利用可能だ。手続きはすべてオンラインで審査は最短60分、面談や書面でのやり取りが不要なのも特徴だ。会員登録した当日から利用できるのもうれしいポイント。もちろん後日、取引先から実際に支払われた報酬をyupに振り込む必要がある。

フリーランス(個人事業主)の場合、取引先からの報酬の支払いは通常は1〜3カ月後になることが多いが、yupの先払いサービスを使えばサービス利用料は徴収されるものの即日資金が手に入る。同サービスは初期費用や月額費用などは不要なので、資金繰りが難しい月だけ利用する、支払いサイトが長い取引先のみに利用するといった柔軟な使い方ができる。