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10年つかえるSEOの基本 出版記念セミナーレポート
「Search Summit 2014」 SEOセッションにパネラーとして参加してきました
「一覧ページに掲載するリスト数は?」「内部リンクのパスってどう指定すればいいの?」などの質問にSEO現場のプロが答えます
先日schoo(スクー)さんにて、SEOの放送を行わせていただきました。SEOを勉強し始めたばかりの方、制作会社のディレクターさん、SEOを外注されているWeb担当者さんなど、「ホントはSEOのこともっと知らなきゃいけないんだけど・・・」といった方むけに、サイト改善のエッセンスをかいつまんでお話しました。
録画:http://schoo.jp/class/709/
スライド:http://www.slideshare.net/motohojitsukawa/seo-for-35748590
放送では生徒(視聴者)からコメントや質問がもらえて、ライブでやりとりしながら進められるという仕組みになっているのですが、ありがたいことに沢山の質問をいただき、ああやっぱりこういう所が気になるんだなというところが実感できました。その場で答えられなかった質問もありましたので、講義のフォローアップとして気になる人の多そうな質問をピックアップしてお答えします。
今回ピックアップした質問
技術的な質問
・個人サイト(自営店舗)を自身で運営しています。季節によってサイトを訪れるユーザーの目的となるキーワードが違うことが想定される場合、HTMLタグの対策キーワードをコロコロ変えてもいいものなのでしょうか?
・一覧ページに掲載するリスト数はどのように決めていますか?
・内部リンクをhttp:// から指定しろというSEO指示を受けたことがありますが大きな意味はあるのでしょうか?
・見出し及びリンクの「画像置換+altタグ」か「文字+CSS3装飾」の選択は’リンクの重み付け’に影響を及ぼしますか?
・descriptionの文字数の目安ありますか?
SEO会社一般に関する質問
・やはり個人でやるのと、業者に頼んでやってもらうのとでは、全く違うのでしょうか?
・良質なSEO会社の見極め方を教えてください。
・今後、Googleの仕様変更などにより、SEOの在り方やSEO事業の存続に影響はありますか?悪質なSEO業者が駆逐されるのは当然として、真面目にやっている業者はどうなのでしょうか?
ヴォラーレのSEOに関する質問
・SEOコンサルをする場合、コンテンツの提案はどんな事をしていますか?
・SEOをバリバリ頑張るのと、広告含めた予算のバランスはどう提案されてますか?
その他
・SEOにおいてschooのここが素晴らしい!というのはありますか?
・参考する書籍があれば教えて下さい。/ おすすめのSEO本はありますか?
技術的な質問
個人サイト(自営店舗)を自身で運営しています。季節によってサイトを訪れるユーザーの目的となるキーワードが違うことが想定される場合、HTMLタグの対策キーワードをコロコロ変えてもいいものなのでしょうか?
店舗サイトということは、商品を販売する小規模なECサイトか、店舗への来店をうながすような案内サイトでしょうか。実際に見てみないことにはわかりませんが、季節によってユーザーの検索ワードが代わる場合でも、特定のページに含むタグをコロコロ変えることはあまりおすすめできません。
検索エンジンの評価はURLごとに各キーワードに対してひもづけられるので、時期によってタグを変えてしまうと、各キーワードに対してどういった評価を下せばいいのか?ということが検索エンジン側で適切に判定しづらくなってしまいます。
具体的にどのような内容なのかは分かりませんが、例えば対策としては、ユーザーが検索するであろうキーワードが季節ごとに複数分かっているのであれば、それに対応するページをそれぞれ作成し、いつ、そのキーワードで検索されても対応できるようにするのが良いでしょう。毎度毎度タグを変更する必要もないですし、検索エンジンからの評価も安定します。
一覧ページに掲載するリスト数はどのように決めていますか?
特にSEO的にいくつであるのがベスト、という一般的な正解はありません。一覧ページにどれだけ個々の情報を掲載するのかによっても判断は変わるでしょう。
基本的にGoogleはページャーでつながれた一連のページはひとまとめに処理しようとしてくれます。ただしリストに掲載された個別のページへのリンクをクローラーが回りやすいかどうか、という点で言えば、あまり細かく切り分けてページャーで遷移させまくるというのはクローラビリティの観点からあまり良い状態とは言えません。
かといってあまり1ページあたりの掲載数を多くし過ぎるとページの読み込み速度に影響を与えたりスクロールして閲覧するのに苦労したりとユーザビリティに影響を与えたりもするので、「掲載して問題ない範囲で多めに」というのが一般的な判断軸としては無難かなとは思います。
内部リンクをhttp:// から指定しろというSEO指示を受けたことがありますが大きな意味はあるのでしょうか?
相対パスではなく絶対パスでリンクを指定するという話ですね。これが実際にどういう意図で指示されたものなのかは不明ですが、いくつか意味は考えられます。ここでは詳細は割愛します。
- Googleが絶対パスを推奨しているため
- サイト内でクローラーが発見するURLを統一するため
- コンテンツを自動で無断転載されたときなどにリンク飛び先のURLを自社サイトに戻すため
などでしょうか。とは言え絶対パス、相対パスによるSEOの効果の差異はほとんどのケースではほぼ皆無と考えて良くて、あくまで運用上の都合やコストなどを優先させるべきという考えで問題ありません。わざわざ全ての相対パスを絶対パスに書き換えなんていう作業は決して必要ありません。
見出し及びリンクの「画像置換+altタグ」か「文字+CSS3装飾」の選択は’リンクの重み付け’に影響を及ぼしますか?
リンク1本は1本なので、そのリンクが受け渡すパワーとしては変わらないと考えて良いと思います。また、テキスト理解という意味でのベストプラクティスを考えれば「文字+CSS3装飾」が正解ですが、画像置き換えも一般的に広く浸透している技術なので検索エンジンが問題なく処理してくれる可能性が高いと思います。
ただリンクのパワーの問題というよりは、見出し等でいちいち画像を読み込ませるのか、という意味で考えるとユーザビリティ上及びSEO上の影響が出てくる可能性がなくはないかなと思います。
結論としては、画像によるビジュアル的な表現が必要な場合には見出しに画像を使用するで全く問題ありませんが、CSSでの装飾された文字で十分なものであればテキストで記述しましょう、といった判断で良いと思います。
descriptionの文字数の目安ありますか?
meta descriptionについては特にSEO上の重要な加点になる要素ではありませんので、あくまで検索結果上での見え方を重要視すべきという考え方で良いと思います。つまり考えるべきポイントは検索されそうなキーワードが含まれるか(太字表示されるため)、であったり、内容が理解できて検索結果でクリック候補に入れてもらえるかどうか、などです。
その上で文字数については、表示文字数も考慮すれば50~100文字くらいであれば問題はないかと思います。スマートフォンの検索でのアクセスが多い場合にはスマホの検索結果表示も意識して、前半50文字程度でキーワードが含まれ内容が理解できるように工夫すると良いと思います。
SEO会社一般に関する質問
やはり個人でやるのと、業者に頼んでやってもらうのとでは、全く違うのでしょうか?
業者に頼むメリットってなんですか?という質問と捉えて回答します。まず当然頼む会社によってまったく異なりますが、色々なサイトに実務で関わった結果として得られた知識や経験の有無は大きいかなと思います。
サイトの構造をこうすべき、SEO上この施策は影響が大きい、小さい、意味が無い、逆効果、などの要件については、やはり実際にどのくらいサイトのSEOに取り組んできたか、検索エンジンの特性や動向を理解しているかによって理解レベルが変わりますので、実績のある会社に頼むのであれば「成果が出る可能性が高い」というメリットは享受できるかと思います。
特に大きなサイトのSEOを行うのであれば、忙しい担当者が聞きかじりの知識でどうにかなるほど簡単なものではありませんし、改修に費用がかかったり、現状のトラフィックに悪影響を与えるなどのリスクがある中で自分の知識だけを信じて改修に取り組んでいくというのは相当な勇気が必要だろうと思います。
もちろん中にはSEOの専門家並みとかそれ以上の知識を持つインハウスSEO担当者の方も一部いらっしゃいますが、全体から見ればごく稀なケースです。
ただもちろんコンテンツの良し悪しやその内容がより重要性を増す中で、そのサイトのサービス自体の専門家ではないSEO会社がそうした全て代行するというのは多くの場合は現実的ではないですし、そこはうまく分業するところかなと思います。
設計や仕組みづくりなど専門的な知識や経験が必要な部分に関しては必要に応じて専門家の知見を利用し、自社サービスに大きく関わるコンテンツについては社内でリソースを確保して体制を作るというのが理想的かと思います。
良質なSEO会社の見極め方を教えてください。
一般的にお答えするのは難しいです。各社とも得意・不得意が必ずあります。そして会社単位ではなく実務担当者が誰かというレベルでも大きな差が出ます。個人的には”相性が良いかどうか”というのが正直長く取り組んで結果を出すコツなのではないかなと思ったりもしていますが、もし選定しなければならない立場にあるのであれば、選ぶポイントとしては
- SEOに取り組むことによって何を実現したいのか(上位表示、何位にしたい、とかではなく、ビジネスとして何を達成したいのか)、という具体的なゴールを持つことと、それを担当者に伝えること
- それに対して「具体的な」解決策を提示してくれるかどうか
- 相手の会社の得意な領域、不得意な領域について率直な回答を求め、明確な回答を得られるか
- どのような仕事の進め方をするのか、それは現実的に上手く行きそうか
- 提案された内容に、「なんかすごそう」「プロっぽい」とかそういうレベルではなく、理解して納得して取り組む価値があると思えるか
- 取引条件が合うかどうか
こうしたことでしょうか。
※参考※
・SEO会社って何を基準に比較・選定したら良いんですか?
・[寄稿] 元インハウスSEO担当者が語る、失敗しないためのSEO会社の選び方、付き合い方
※編集者注:
全てにおいてこの会社が一番良いです!という会社は知るかぎりは思い当たりません。
ちなみに営業担当者のレベルで言えば、「実績があります」「ノウハウがあります」「最新のアルゴリズムの動向を把握していますので常に最適な状態を保てます」「○○(大手)さんのSEOやってます」「ペナルティ受けたこと一回もありません」みたいな自社の営業トークと自慢話や”フカシ”しか出来ない担当者であれば、担当者を変えてもらうか会社を変えるかはしたほうが良いかなとは思います。
今後、Googleの仕様変更などにより、SEOの在り方やSEO事業の存続に影響はありますか?悪質なSEO業者が駆逐されるのは当然として、真面目にやっている業者はどうなのでしょうか?
既にかなり影響はでてきていると思います。かつてのような人工リンク一辺倒のやり方で継続的に上位を維持できる可能性は年々低下傾向にありますので、SEO会社全般としても取り組み自体をリンク以外にシフトしなければならない状況にはあります。
同時に市場の認識も変化して、リンク中心ではない手法のSEOを行いたいという企業も少しずつですが増えてきておりまして、リンク以外のノウハウが自社にない状態では、すぐに別方向にピボットも難しいのでそうした会社は苦しいのではと思います。
逆にリンク中心のSEOで一定以上の成果をあげられる専門会社は今でも存在していますし、今後も一定数は残ると思います。ただし、それはそれでかなりの覚悟を持ってやられている会社でなければそうは出来ないと思いますので、そういう会社はかなり少数だと思います。
※編集者注:
実際には、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、最近は事業をシフトするか、撤退、事業譲渡、倒産、といった動きが目立ちます。
Googleの仕様変更によってSEO自体がしづらくなるかというと、特にそういうことではありません。仕様変更によって使えなくなった手法はたくさんありますが、逆に言えばそれだけです。
SEO上で考慮すべき項目は数えきれないほどたくさんありますし、多くの場合は優先順位も明らかです。それを一つ一つ整理して提示して、実現可能なところから実行していくだけです。
※参考※
・自然リンクを狙ってSEOの成果を出せる人は普通にスゴイと思う、という話と将来的なSEO事業の向かう先について
・Googleがアルゴリズムを変更する目的とSEOの役割
・“ホワイトハットSEOが上手くいかない”という人へのアドバイス
※編集者注:
リンク→リンク以外への転換については、個人事業や少人数の組織ならまだしも、組織規模が大きくなると更にいろんな障壁があり本当に難しいと思います。既存の販路(特に代理店への依存度が高い場合)、既存の人材スキル、スキルを持つ人材の維持(離職防止)、新規採用、教育、標準化、リンク用インフラの処理、既存サービスの顧客、ほかにも色々と大きな障壁があります。外から見ているよりも「リンク中心のSEOから、リンクを使わないSEOをお金をもらえるレベルで組織的に提供するようにシフトする」ことはそうそう簡単なものではありません。
大げさに言えば、SEO事業としてくくっていても、それぞれはビジネスモデルとしてほとんど別物です。つまり単なる方向転換、ではなく既存のビジネスを一度破壊して新たに再構築するくらいの覚悟が必要なことだと認識しています(もちろんこれはもともとの状況にも依るのでしょうけど)。
と、ここ数年は本当にこのビジネスモデルの移行をしていくにあたり僕自身も色々大変な思いをしてきましたので長々と補足しました。誰かが知ってるとか出来るとかでは全然ダメで、みんなが出来る必要がある、それがビジネスとして成立する、というのが本当に大変なことです。そしてメンバー個々人のレベルの引き上げという意味では今後も際限ないのでまだまだチャレンジングです。
ヴォラーレのSEOに関する質問
SEOコンサルをする場合、コンテンツの提案はどんな事をしていますか?
もちろんサイトによってまちまちです。ただ、面白いことをやりましょうとか流行りの手法を使いましょうとかそういうのは違うと思うのですね。一つ一つ整理して、必要なコンテンツを洗い出して作っていくように地道な提案をしています。あまり派手なことは提案しません。
例えば既成品を販売するサイトと、オーダーメイドで作って販売するサイトでは同じテーマでも必要なコンテンツは異なります。情報収集期間を長くとるサービスを紹介するサイトと、ふと困った時に探して選んで見つけて申し込むようなサービスを紹介するサイトでも、コンテンツの戦略も重要性も大きく変わります。
自分のサイトに来て欲しい人、彼らが知りたいこと、彼らに知ってほしいことをまずは明確にして、それは良質な自然リンクの獲得につながるものなのか、或いは商品を比較選定される上でのポジティブな材料と成りうるコンテンツなのか、例えばそういうことを考えながらコンテンツを考えていきます。
※参考※
・Webサイトに必要なコンテンツとSEOについて
・「ユーザー」から出発するWebコンテンツ企画の5ステップ【基本編】
・元雑誌編集者が語る、あなたの”コンテンツマーケティング”が上手くいかないワケ
SEOをバリバリ頑張るのと、広告含めた予算のバランスはどう提案されてますか?
当たり前っぽい回答ですが期待できそうな投資対効果による判断となります。
SEOに取り組み、自然検索流入を改善することで大きな成果を上げられる可能性が高い(伸びしろが大きい)のであれば、SEOに積極的に投資してもらうように提案します。分かりやすい例では、規模の大きなコンテンツなのに実装が甘いために相応な検索流入が得られていない、リスティング広告には月に500万円投資している、であれば、短期間で一気にサイトにテコ入れしてSEO側の改善をしましょうという提案が出来ます。
逆にサイトの多方面の改善で自然検索を伸ばすにはそれなりの期間やコストを要するため、そこに見合った効果をあまり見込めないのであれば、SEOはそこそこに、広告を中心としたマーケティングを優先させるべきです。常にSEOに全力投球する必要はどこにもありませんし、SEOに取り組んでも期待できる効果が全体から見て微小なのであれば、こんな面倒なことやっている場合ではないことがほとんどと思います。時間と労力ばかりかかって何も得られませんし。
※参考※
・SEO対策とリスティング広告の共通点/相違点
・SEO対策を実施するメリット
その他
SEOにおいてschooのここが素晴らしい!というのはありますか?
なんとも答えづらい質問ですが、外から見て言えるレベルの回答としては、現状でSEOはそこまで優先して意識していないのではないかな、と思います。今は、基本的に生放送を中心として、schooのアカウントor講師本人or講師の所属団体がソーシャルメディア上で拡散して集客/スクー自体のファンがサイト巡回中に放送を発見して視聴、という流れが主流かと思いますし、現状ではそれでかなり集客はできているのではないかと思います。
これまで蓄積した放送情報及び受講者の投稿によるテキストコンテンツといった独自の情報資産に加え、ユーザー参加が非常に活発なメディアになっているため新たな仕組みのユーザー投稿型のコンテンツなども促進しやすいだろうといった特性もありますので、SEOを本格的に実践することで、もっともっと検索結果での露出を改善していくことは出来ると思います。
参考する書籍があれば教えて下さい。/ おすすめのSEO本はありますか?
ということで定番の本を紹介します。下2つは最近出版されたものでお勧めです。
- 検索にガンガンヒットさせるSEOの教科書
- SEOを強化する技術 エンジニアが内側から支えるサイト設計・構築術
- いちばんやさしい新しいSEOの教本 人気講師が教える検索に強いサイトの作り方
- ネットショップSEO 2014
このあたりでしょうか。
まとめ
あまりまとまりのない感じにはなってしまいましたが、でてきた質問は現場でも割とよく聞かれるような質問であったりというところで、一つくらいは参考になる問答があればなあと思います。
ちなみに最近はこんな形でスクーさんで声をかけていただいたり、自分でもちょっと大きめにセミナーを開こうとしていたり外に向けて発信することが増えて、認知度が上がっているんだなあととても嬉しくなります。スクーさんの方は会社でチャンネルを持たせて頂いているので、また何度かやると思いますので引き続きよろしくお願いいたします。
自社メディアを事例としたSEOセミナー開催のお知らせ+過去に開催したセミナーの開催報告
ここのところ更新を完全にサボっておりましたが丁度良い話題として久々にセミナー告知させて頂ければと思っております。
ApplivのこれまでのSEOや現状についてゴリゴリお話します
昨年リリースした自社サービス「Appliv」がちょうど運用歴1年となりましたので、これまでのSEOへの取り組み方や、その経過報告などをしたいと思っています。トラフィックデータの公開とかは積極的に行いますのでそれだけでもそれなりに面白いと思います。
詳細:ヴォラーレSEOセミナー「広告を一切使わず1年で700万PVのメディアを作る方法」
ここでも補足で概要をご案内しておきますと、Applivは、簡単に言えばiPhoneアプリやiPadアプリを探すためのサイトです。本家のApp Storeさんやアプリレビューサイトの代表格のAppBankさんなどに比べて「ジャンル・目的でアプリを探す」ことに特化したメディアです。
ちなみに1年で700万PVてどうなのという声もあると思いますが、少なくともたくさんのPVを集めること自体を目的として運営しているサイトではありませんのでそこの数字自体はオマケで捉えて頂ければと思います。
どなたかが何かの記事で「メディアは1000万PVを超えてようやく中堅、1億PVを超えるとブランドに」というお話をされてたのですが(ソースを見つけられません、、ご存知の方いましたらお知らせ頂けると幸いです。)そういう意味で現状のApplivはまだまだ人間で言えば思春期に入る前くらいの段階だと思います。
2013年のオーガニック流入はこんな感じで推移しています。
当日お話するのはPV集めのテクニックではなくてあくまでこのサイトがどのようにSEOを行いどのような結果に至っているか、という情報を参加者の方に共有する目的が主となります。
今回は自社サイトの具体的なデータまで開示しますので珍しく有料とさせて頂けますが、他のサイトが1年間どのようなことを行ってきたのかということをお話しますので相応の価値はあると思っています。というか出せるように頑張ります。
詳細・申込はこちらから:http://www.seohacks.net/seminar/201309/
過去のセミナー開催のご報告
こちらもそういえば毎月ご報告します、というお話でしたが全然していなかったですね。基本的にはSEOセミナーは今も毎月開催していまして、こちらの過去の開催分についても簡単にまとめさせて頂きます。
8月:解除事例から見る 最新被リンクペナルティ解除対処法
開催:8月23日(金) 講師:實川 セミナー詳細はこちら
2012年以降、ペナルティ解除やリンク否認ツール、再審査リクエストなどに関連する話題は日常的に見るようになりましたが、Google側の対応含めてその内容はかなりの速度で変化をしてきています。最近では手動対策ビューアの登場などで色々と戸惑った方も多かったと思います。
今回のセミナーでは、8つの事例を元に、再審査リクエストのドキュメント作成例や、否認ツールの効果の有無、警告メッセージ受領→ペナルティ解除までの順位推移事例などについてお話させて頂きました。
リンクペナルティ関連のに関しては状況が順次変わっているものですので何ヶ月かに一度は今後も開催していきます。
過去の開催レポート:「ペナルティ解除はやるべきことを着実に、ただひたすらに泥臭く」
関連記事1:不自然リンクによるGoogleペナルティ解除事例 (基礎編)
関連記事2:不自然リンクペナルティ・再審査リクエスト絡みの質問を20個集めて汎用的かつ無難なQ&A集を作ってみた
7月:一から学べるSEO基礎セミナー
開催:7月26日(金) 講師:山田 セミナー詳細はこちら
内容としては久しぶりに超基礎に絞ったセミナーでしたので内容は割愛しますが、これまでのセミナーの中では圧倒的な自由度を表現できたセミナーだったのではないかと評価しています。
少しばかりスライドの一部をご紹介しておきます。
6月:キーワード選定プロセスを学ぶ
開催:6月21日(金) 講師:土居 セミナー詳細はこちら
珍しく(やったことなかった話題だったので)キーワード選定に関する内容でお話しました。
こちらはまとめようと思ったらkenjieeen’s blog様が内容を簡潔にまとめて頂いておりましたので、こちらをご紹介するに留めることとします。ご紹介有難うございます。
5月:Webサイト設計に関わるセミナー
開催:5月24日(金) 講師:土居 セミナー詳細はこちら
こちらについては4月に行いましたセミナーと同じ内容となります。4月に比較的多くの方から嬉しいFBを頂きましたので(省エネも兼ねて)第二回目を行わせて頂きました。
実況:ヴォラーレ:Webサイト設計に関わる無料SEOセミナー セルフまとめもいいとこ
開催報告:理解していれば回避できるはずの問題は予め回避しておくが吉
まとめて頂きました:Web制作・開発に関わる方が知っておくべきSEO設計ポイントまとめ
最後に:セミナーの反響からみるSEOの需要
毎月色んなテーマでセミナーやっていますが、テーマ毎に反響は全然違いますね(その時の集客への力の入れ具合にも寄るのかもしれませんが)。
- リンクペナルティとか再審査リクエストに関する話題
- Webの設計、コンテンツなど内部施策に関する話題
- ペンギンアップデートとかパンダアップデートみたいな話題
やはりこうしたものが安定して需要があるみたいです。どの回もFacebookやTwitterでの簡単な告知と、最低限のリターゲティング広告での集客ですが、例えばキーワードの話題とか超基礎とかよりも上記のものの方が全然集客で勢いが違うなあと思っています。
今後も定期的にセミナーは開催させて頂きますのでよろしくお願い致します。
ヴォラーレ株式会社 土居
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2013.4.26 SEOセミナー開催レポート:「理解していれば回避できるはずの問題は予め回避しておくが吉」
さて、最近セミナー報告ばかりになりつつある当ブログですが、今回は4月26日(金)に開催しました制作や開発に関わる方向けのSEOセミナーのレポートです。前回と同じくtwitterで内容お伝えしていたのでそれもまとめてあります。
twitterまとめ:Webサイト設計に関わる無料SEOセミナー セルフまとめもいいとこ
今回はマーケティングとかリンクとかコンテンツとか検索エンジンアルゴリズムといった話題にはあまり触れず、Webサイトの設計・制作にあたりどういったことを予め考慮しておかなければならないのか、という内容で予定では120分のところ150分くらいに渡りお伝えしました。
諸注意として予めお伝えしたこと
本題の前に皆さんに事前にお伝えしたこととして、
- 検索エンジンが評価したいのはコンテンツ&リンク
- 検索エンジンは「正しく作られたWebサイト」を評価したいのではない
- 正しく作られたWebサイト≠高く評価されるWebサイト
というのがまず原則としてあります。ですので、ここではあくまでSEOの観点から、という話にしますが、例えば実際にHTMLのマークアップを行う方がいくらそれらを美しく記述したところで、それ自体はSEOの完成ではなく、むしろSEOを行う土台を整える作業のうちのごく僅かな要素の一つ、というところでしかありません。
しかし、それでも尚、「(ある程度)検索エンジンを考慮してサイトを作る」ということはとても重要なものであるという認識でおり、サイト規模が大きくなる、とか長きに渡ってコンテンツを配信していく、というサイトであればあるほど、運用に入る前、設計の段階でどこまでSEOが考慮されたか、によって運用後の検索トラフィックには大きな差が出ます。
「クローラーの仕組みやランク付けアルゴリズムを研究して完璧なSEO設計をする」とかそういうことではなく、ある種の「普通に回避できるはずだった問題」を予め回避することが出来るのであれば、それは事前に対処して回避しておくのが吉じゃないですか(実際には、普通に回避できるはずだった問題点を回避できてなくて色々損してるケースがあまりに多く勿体ない)、ということが今回の本旨です。
セミナーコンテンツ
詳細はボリュームが多いので(スライド150枚以上)概要をラインナップとして並べます。
※実際のプレゼンで使用したスライド一覧
1.検索エンジンの基礎知識
今回はかなりサラッと流しましたが、これはどの回でも必ず行います。最低限、裏でどんなものがどのように、何のために動いているのかは理解しておかないとその先の話が通じなくなってしまいます。
- 検索エンジンの仕組み
- 検索エンジンの収益モデル
- 検索結果が返されるプロセス
2.企業がSEOに取り組む意義と得られるもの
今回はメインの話題がサイトの作り方の部分だったりもするのでここも流してしまいましたが、目的と手段を混同しないように、ということと、最終的にどのようにSEOを通じて検索トラフィックが獲得されるのか、ということに簡単に解説しました。
- 企業がSEOを行うメリット
- SEOのWebプロモーション上の特性
- SEOの運用と目標達成までのプロセス
3.SEOの取り組み内容とその分類
例えば内部対策と外部対策とか、コンテンツとリンクとか、ユーザビリティとクローラビリティとか、まあ色んな確度からそれぞれの要素が様々分類されて対比されます。まずはどういう要素がSEOには存在していて、それぞれがどういう分類をされるのか、みたいなことをかなりザックリまとめてお話しました。
- 機械(検索エンジン)を考慮したサイト設計
- キーワード/コンテンツ/リンク
- 制作・開発担当者が直接SEOに貢献できる事
- 内部と外部 / 機械と人間
4.制作者が行えるSEO
メインはこの部分です。事例を交えて、サイトのデザインや機能の実装にあたり最低限、少なくとも知っておかれたい、或いは気にされたい部分を約100枚くらいのスライドで駆け足で解説しました。
限られた時間の中で、なのでこういうお話を新情報として聞かれる方もいらっしゃったと思いますが、もちろんボリューム的には一つ一つについて網羅できるはずもないので、まずは「なるほど、こういうことも気にしておかないといけないのね」ということだけでも理解して頂ければ良いかなとは思っています。
- 検索キーワードと流入口ページの確保
- テキスト情報の独自性の担保
- 重複コンテンツ問題
- クロール・インデックス
- ページレイアウト
- サイトの速度
まとめ
今回お話した内容は、一つ一つの項目としては取り立てて珍しい話ではないというかごく基本的なことの確認、おさらいのような感じでしたが、しかし基本的であることと皆さんがそれを満遍なく理解しているということはイコールではありません。
実際に、少なくとも全体から見れば一部を除いた多くのWebサイトは、SEOに適しているとはとてもではないが言い難い、というような作り方をされていると思います。
少なくとも、HTML構文チェックで100点を目指すこと自体のSEO的な価値というのはほぼ皆無だと思っておりますが、そういう類の「最適化」を求めるのではなく、最低限、作成するコンテンツの内容や得られたリンクが漏れ無く無駄なく評価される、ということがSEOの前提ですので、こうした認識は、Webの制作や運用に関わる皆さんにやはり最低限以上は知っておいて頂きたいなと感じる所存です。
次回開催のお知らせ
アンケートやTwitter上での反響は割と良かった方だったので、僕個人の省エネも兼ねて5月にもう一度同じ内容のセミナーをすることになりました。
詳細:Web制作・開発に関わる方向けのSEO設計基礎セミナー(第二回)
Web制作会社の方や社内のWeb担当者の方をメインターゲットとしていますが、マーケティング担当者の方とかまあ色々要は基本的にはご興味がありましたらご参加頂ければと思います。
当日は事前に簡単なレジュメ(?)をお配りして、プレゼン資料とかは終了後にお持ち帰り頂けるようにしていますが、今回は資料印刷ミスりました。細かな誤字チェックとかは複数人でやったのにも関わらず表題だけが作成当初のまんまになってました。
※内容は本番でした。
ということで5月のセミナーも告知前からちらほらと参加お申込み頂いている企業様もいらっしゃり大変有難い状況ではありますが、今後のセミナーも機会とご興味とお時間ありましたら是非ご参加下さい。
ヴォラーレ株式会社 土居
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2013.3.27 SEOセミナー開催レポート:「ペナルティ解除はやるべきことを着実に、ただひたすらに泥臭く」
先の3月27日に”事例から見る被リンクペナルティの対処法とその結果“というテーマでのSEOセミナーを開催致しました。今回は、実際のセミナー内容をtwitterにて一部実況しておりましたものをTogetterでまとめておきましたので合わせてご覧頂けると良いかと思います。
まとめ:リンクペナルティに関する無料SEOセミナー 実況中継セルフまとめ - Togetter
※何と言いますかこの記事と空気感に結構な差がありますが、ある程度ご了承下さいませ。
今回は数多くのペナルティ解除実績を持っているスピーカーが、理屈や技術論というよりも主に事例を交えて実際の作業内容や解除までに必要となるフローなど具体的にお伝えさせて頂くといった内容になりました。以下に概要を改めてまとめさせて頂きます。
セミナーでお伝えした内容(概要)
当日の話題としましては、
- 不自然なリンクがペナルティを受ける理由とその背景、予備知識など
- 順位下落のパターンや影響範囲
- ウェブマスターツールの設置方法や使い方
- 手動ペナルティを受けた際の対処法、具体的な手順
- 事例紹介
といった内容でした。中間で質問が色んな方から様々飛び交い、比較的アクティブな感じの2時間だったとは思います。
中盤までは基本的な不自然リンクやそのリスクの話、基本的なペナルティ解除の作業内容などをお話させて頂きました。基本的な部分は以下の記事に書いてあるような、一般的な流れ作業の詳細解説になりますので割愛します。
※参考:不自然リンクによるGoogleペナルティ解除事例 (基礎編)
事例はそれなりにいろいろご紹介させて頂きました。流石に社名等は一切情報出せませんが、具体的にどういったシーンで、どのような形でペナルティが解除されたのか、結構詳細までお話させて頂きました。
いろんな事例紹介。例えばリンクペナルティ受けてる関連サイトからのリンク。外す、という選択肢は基本的には取れないです。→ そういう場合nofollowが有効かもしれないですね
警告来てないけど再審査送ったら「手動対応を解除しました」として解除されることももちろんあり。通常の被リンク警告来てたけど何度か再審査送ったら「手動対応とってませんよ」とか。
再審査リクエストNG後の個別対応メール(具体的な不自然リンクの指摘を含むメール)の実例。具体例はさすがに伏せてますが。
などなど。で、人がやっているとか人がやっていないとかに関わらず、100%決まりきった対応が常にされているわけではない、というのは変わらないと思っています。ですので、ある程度割り切って、再審査の内側の事情がどうであれ、考えても分からないようなことを考えていても仕方がなく、取り敢えずやらなきゃダメ、やった方が良い、と言われていることを素直に進めていくことが重要です。というような論旨ではありました。
また、補足としまして今回はリンクの否認ツールについてはそこまで触れませんでしたが(何とも確証が得られない曖昧な情報が多かったという背景もあり)、否認ツールがあろうとなかろ再審査リクエストのフローにおいては主役とはなりにくいものですのであくまで補助的なツールとして認識して頂ければと思います。
ペナルティに関する質疑応答
セミナー中、話題の合間で参加者の方々から質問を頂くことがありましたので、そのうちの一部をご紹介しつつ、改めてまとめて回答しておきます。
- 質問1: 全体のうちどれくらいの不自然リンクが外れれば解除される?
- 質問2: 向けられている被リンクの内容を把握するために使用するツールは?
- 質問3: Twitter等から一気に大量のリンクが得られることは問題になるか?
- 質問4: 有料ディレクトリ登録サービスはNGなのか?OKなのか?
- 質問5: 再審査リクエストは人的なチェックを本当に挟んでいると思うか?
こういう場所では書きづらい、具体的な固有名詞が出るような内容、或いは情報としてあまりに不確かな内容のものについては割愛させて頂きます。
質問1: 全体のうちどれくらいの不自然リンクが外れれば解除される?
あくまで実際にあった事例を元に、という前提ですが、それなりの数(数百以上)確認できた不自然リンクのうち、6割強ほどの削除しかできなかった(それでもそれまでには相当な時間と労力を要した)ようなケースで、再審査に合格したケースはありますが、稀な部類です。全体の7~8割とかが削除できるとやや成功率は上がりますが、それでもNGな場合も多くあります。出来れば9割程度は削除しておきたい、というのを目安にしていただくと良いと思います。
手動ペナルティを受けるようなケースで、100%全てのリンクが外れることは逆に珍しいですが、ただほとんど全部削除できましたよ、という状況まで持っていくことができればほぼ100%再審査は合格する、とお考え下さい。
質問2: 向けられている被リンクの内容を把握するために使用するツールは?
基本的にはウェブマスターツール(WMT)のリンクデータを利用します。
しかし、実際にはデータ量が多い場合にはこれだけではあまり網羅出来ないケースも多く、外部の有料ツールなども使用した方が漏れ無く調査することが出来ます。
一般的に使われるリンク調査ツールでは以下のようなものが代表的です。
こうしたツールを用いて抽出したリンクデータのうち、不自然なリンク(=SEO以外で価値を持たないリンク)を洗い出してどんなパターンのリンクを獲得していたのかを把握していきます。(自分のウェブサイトにどんなリンクが向けられているのか、ということは、ペナルティ云々に関わらず定期的にチェックされることをおすすめします。)
質問3: Twitter等から一気に大量のリンクが得られることは問題になるか?
いくら得られてもプラスにはなっても問題にはなり得ませんので存分に拡散されて下さい。という回答になります。
twitterに限らず、一気に大量のリンクが集まること自体には何も問題はありません。一気に話題になればtwitterやはてなブックマークを始めとして様々なウェブ上の媒体で取り上げられ、一度に数千規模のリンクを獲得するようなことも日常的に起きています。こういうものは全て自然に発生したもので、少なくともSEOを意図して獲得したものではありませんので、マイナスとなるような要素は無いと思ってもらって大丈夫です。
結局、非常に無機質で機械的なものであったり、特定のパターンの決まりきったリンクばかりを一度に大量に集めた場合などは、思い切り不自然なリンク増加パターンとして引っかかってしまい何かしら悪影響を受ける、ということだと思っています。
さてここで少し補足しておくと、「質の高いリンク」という表現を良く聞くと思いますが、「リスクのないリンク」と「SEO効果の高いリンク」というのは全くの別ものですので注意が必要です。
再審査がうまくいかない、と相談頂くケースでも、全くのSEO用の不自然リンクが外れていない、外そうともしていない状況で再審査を何度も送っているような場合があります。「これはSEO会社から質が高いリンクだから安全だと言われている」などという声もありました。
基本的には、SEO目的で設置されているというよりも、「SEO以外に目的を持たないリンク」については、再審査リクエストの際には、全てとは言いませんが高確率で不自然リンクに分類して削除対象にしなければならない、と思っていて構いません。冒頭で紹介したまとめから引用しますが、
ざっくりまとめると「SEOに効くリンク ≠ 本来Googleが良しとするリンク」と「今効果が出ているもの ≠ 今後も効果が出続けるもの」なので、それに対してどう捉えるか、という問題。
ということだと思って色々と判断して頂ければと思います。
質問4: 有料ディレクトリ登録サービスはNGなのか?OKなのか?
具体的な名前は差し控えますが、一般に名の知れているディレクトリサービスにもOKなものとNGなもの、現状ちょっと不明なものがあります。誤解なきようにお伝えしておくと、本当に多くのサイトが申請を出すような一部の有料ディレクトリ登録は問題ない、としておきます。
実際に、Googleから送られてきた再審査リクエストNGのメールで「不自然リンクの具体例ってこういうものです」として具体的なURLがいくつか羅列されていたケースがありましたが、その中身は思いっきり有料ディレクトリからのリンクでした。この時点で、「有料の審査を経たディレクトリ登録なら全て安全」ではない、ということですね。
このライン引き、判断材料としましては、あまり断定することは避けたいとは思っていますが、事実ベースでお伝えしますとGoogleは基本的には金銭のやり取りに基づく「リンクの販売」をガイドラインで明確に禁止しています。
厳密に「これはディレクトリ登録サービス、これは結果的にはリンク販売です」っていう明確なラインを引くことができるかどうかは別として、少なくとも、「高いSEO効果がある被リンクを獲得」「ページランク○○の良質な被リンクを獲得」といった宣伝文句は、少しこのご時世では慎重に捉えた方が良いんじゃないでしょうか。
無料でも有料でも、それがディレクトリサイトとしてきちんと機能してたり、意味のあるディレクトリだったり、「適正な審査」の上での登録、ということであれば問題は全然ないと思うのですよ。まあ、どこまでのラインをそこで問題ないとするかは、ちょっと微妙なんですけども。
少しふわっとした表現になりますが、この程度の表現に留めておきます。
質問5: 再審査リクエストは人的なチェックを本当に挟んでいると思うか?
基本的には、人的なチェックは普通にされていると思います。ただ、純粋に人的に全てチェック、というのは現実的に厳しいでしょうから、(それ以前に何かしらシステム的なチェックも入ると思いますが)一部を抜き取りチェックという形式なんじゃないでしょうか。と思います。
ただ、こういう疑問を持つことは興味としてはもちろん有り得るとは思うのですが、「仮に人的なチェックじゃない、実は再審査の内容など誰も見ていなかった」ということだったとしても、特にやるべきことというのは変わらないんじゃないでしょうか、とは思っているわけです。
全体の一連の作業の中でドキュメントにまとめるとかそういった作業というのはごく一部でしかなく、それ以外は問題が解消されたのか(リンクが外れてるのか、外れていないのか)というところのシンプルな判断だと思っています。大半外れていないのであれば再審査をどのように工夫したところでほぼNGですし、100%全ての問題が解消されたのであれば再審査リクエストをかなり簡易に記載してもペナルティは解除されます。
ただ多くの場合、「外せるリンクは外せたが、本当にどうしても外せないものも残ってしまっている」からペナルティが解除されないわけで、その状況で解除の可能性を1%でも高くするためには、できることは全てやっておきましょうよ、というのは今まで色んなペナルティ解除対応を見てきて思ったところです。
基本的には、ペナルティ解除は、決して何か高尚なテクニックが云々、ではなく、非常に地味で、そこに創造性を挟む余地のないような、泥臭い作業をひたすらやりきれるかどうか、というところなんじゃないかなと思っています。
まとめ(とお知らせ)
手動ペナルティの解除って、言ってしまえば基本的には生産的なものではなくマイナスをゼロに戻すだけの作業ですし、それなのに解除に向かうにあたっての時間と労力は相当にかかりますし、その上でずっと解除できないケースもそれなりにあります。
ですので基本的には、今後は、特に外部リンクに関しての派手なリスクテイクは割けた方が良いと思います、ということと、万が一ペナルティ受けてしまった場合には、とりあえず諦めずにやれること全部やってみましょう、という結論になります。必要があればご相談下さい。
最後にお知らせなのですが、弊社では2013年度の取り組みとして、1ヶ月に1回はこうしたSEOセミナーを(だいたい)無料にて開催させて頂く予定です。中には過去と重複した内容になることもありますが、出来るだけ毎回異なるテーマで開催できるようにしたいと考えています。
次回は久々に僕が講師を努めさせて頂く予定で”Web制作・開発に関わる方向けのSEO設計基礎セミナー”といういかにもよく有りそうなテーマでの開催となりますのでご興味ある方はご参加頂ければと思います。
※詳細:2013年4月26日(水) Web制作・開発に関わる方向けのSEO設計基礎セミナー
最後に、3月は僕の怠慢によりあまり記事の更新がありませんでしたので4月は更新頑張ります。(個人のSEOブログもやっていますが書いていません。)引き続きよろしくお願い致します。
文責:ヴォラーレ株式会社 土居
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2013.2.26 SEOセミナー開催レポート:「基礎と累積の2軸で考え、まずはスタートラインに立つ」
先の2月26日、弊社主催の無料SEOセミナーを開催させて頂きました。スピーカーの實川自身は今回が初となるセミナーでしたが、アンケートではなかなかの高評価を頂いておりました。ご参加頂いた皆様、大変お忙しい中ご足労下さり、誠に有難うございました。
今回のセミナーでは、SEOの基本である内部対策、外部対策やその考え方について、基本的な部分を中心に90分弱お話させて頂きました。概要を以下にレポートとしてまとめます。
1.SEOをとりまく環境の変化とその背景
2.SEOの考え方と取り組み方
3.具体的に何をすれば良いの
4.まとめ
SEOをとりまく環境の変化とその背景
SEOをとりまく環境
ここ最近の低品質外部リンクの淘汰や各種アルゴリズムアップデートを経て、これまで多くの企業(SEO会社を)がSEOの中で目指してきたベクトルと、検索エンジンが向かうベクトルに差異があることが結果として露呈するようになりました。
・企業の目標
色んなキーワードで上位表示して、自然検索経由の流入を増やしたい。
・検索エンジンの目標
検索サービスとしての価値を向上し、検索ユーザー数を維持、拡大したい。
企業としては最終的には売上・業績を伸ばすことを目的に、ウェブサイトへのトラフィックを増やす一つの手段としてSEOに取り組み、ゴールを見据えた目標設定をします。
しかし検索エンジンとしては、ユーザーの「検索して情報を見つける」という一連の行為の満足度を向上させることができるような検索結果を返せるようにする、ことがまず前提としてあり、この視点が欠落した施策が逆効果、裏目に出たり効果が薄れてきたりしている、という背景があります。
検索エンジンの変化
例えば外部リンクが検索順位に大きく影響するため「リンクを購入する」という考え方があります。しかし検索エンジンは昔よりもはるかに精度が向上していますので、リンクを貼れば順位が上がる時代から、少し間違えばそうしたリンクが原因となってサイトへの評価が思い切り下げられるような時代へと変化しました。
Googleが不正リンクを使ったランキング操作の抑制や、低品質なウェブサイト(中身がない、コピーサイト、重複するコンテンツなど)を検索結果から除外するための動きが、最近では過去に比べより活発になり、そうした施策に対するSEOのリスク、特にそうした施策にばかり依存したSEOを行うことのリスクが顕在化してきています。
※筆者補足※
一方で仮に有料リンク、人工リンクだったとしてもその累積によりウェブサイトへのアクセスや売上が一定量担保出来ている場合だと、すぐにその状況から脱却する(つまりそうした恩恵を破棄して、やり方を一新する)、といった選択肢を取ることも企業的な諸事情により難しいケースが多いのもまた事実と思います。
つまり「わかっちゃいるんだけど、さあどうしたもんかね」という状態にある方が比較的多いのではないかな、ということですね。
そうした中、今後は、一気には難しいけど徐々にそういう方向にシフトしていく流れが今後も加速していくでしょう、ということと、問題提起されている人工リンク施策については次第に衰えていくもののしばらくは健在で、リンク提供型のSEOサービスに対しても一定量の需要が引き続き残るでしょう、とは思っていますし、多分これが多くのSEO関係者の共通認識だと思います。そのことの是非については特に触れませんが、基本的にはそういうことだと思っています。
SEOの考え方と取り組み方
このような状況において、今後どうやってサイト運営に取り組めば良いのでしょうか。「人工的なリンク施策に頼るは怖いからコンテンツをとにかく増やそう」というような考え方はもちろん良いのですが、そうは言っても時間や労力、場合によってはお金がかかるお話ですのですぐ行動!とする前に一旦落ち着いて考えてみる必要があるのではないでしょうか。
SEOを2つの軸で考える
今回のセミナーでは、SEOを行う上で考えるべき軸を大まかに以下の2軸として解説していました。
①累積する資産:コンテンツやリンク
- ユーザーがサイトを訪れる理由になる(コンテンツ)
- 独自の資産となり、競合優位性を築く
- 結果が出るまでには大抵それなりの時間がかかるしその覚悟が必要
- 成功すれば、無料の検索トラフィックが安定して獲得できる
- 基本的には終わりがない取り組み
②基礎となる土台:サイト設計
- 累積したコンテンツやリンクを適切に認識、評価させる
- 初歩的なWeb/SEO知識でもある程度改善できる
- ちょっとした改善で大きな効果があることもある。(逆も然り。)
- 応用的な改善は非常に難しいし高い専門知識が必要
以上を踏まえ、少しばかり乱暴な分類ではあるかもしれませんが、以下のようなマトリックスでウェブサイトのSEOを考えてみると整理しやすいのではないでしょうか。(セミナーの前後の細かい文脈は割愛しますのでセミナー時資料とは若干修正入れています)
縦軸をコンテンツやリンクの軸、横軸をサイト設計の軸として、右上に行けば行くほどSEOとしては優れていて、左下のような状態(基本的な最適化も出来ていなければコンテンツもリンクも乏しい)は当然優れたSEOには程遠い、というイメージです。
SEOに優れたサイトにするためには縦軸、横軸どちらか一方だけ優れていれば良い、というわけではなく、どちらも基本的なことはしっかり出来ていなければ継続的にSEOに取り組んだとて、十分な結果を得ることは難しいということですね。
ですので次の図のように自社のサイトがマトリックスの右下枠に該当するのであれば、細かなチューニングにこだわるのではなく、コンテンツを見直したり増やしながらリンクを獲得していく必要がありますし、左上枠に該当する場合は、闇雲にそのまま突っ走るのではなく、改めてSEO設計を見直すことでコンテンツやリンクの評価を正しく受けることができるようになります。
優れたサイトとして検索結果での露出アップを目指すために、何もないところからいきなり完璧を目指すのではなく、まずはスタートラインを目指す、ひとまず「損をしない」ところまでを見据えてSEOに取り組む、というのが今回の一つの主なテーマになります。
具体的に何をすれば良いの
ここから先は、ごく基本的なSEOの内容について概要を説明させて頂きました。このブログの読者の多くの方には改めて解説するようなことではないことも含まれるかもしれませんが、
- 検索キーワードの考え方や探し方
- 目標とするSEOキーワード選定の基準
- コンテンツマップや主要なキーワード
- キーワードチューニングの考え方と方法
- クロールやインデックスの仕組み、その制御について
- 内部リンクのSEO上で考慮するポイント
等について、事例も含めながら少し駆け足で解説しました。今回のセミナーではいずれもごく基本的な事柄でしたので記事ボリュームの関係から詳細についてはここでは割愛させて頂きます。
※筆者補足※
基本的なこととは言っても、本来これら一つ一つの項目でも最低1時間ずつくらいはかけてお話しないといけないくらい、考えることや知らなければいけないことは多いと感じているのですが、一つのセミナーでまとめて語ることはやっぱり難しいです(昔一度トライしましたが2時間半の予定が4時間くらいかかってなお、全然話しきれなかったです)
まとめ
基本的なこと、一般的にこうした方が良い、と言われていることをとにかくやってみる、ということが出来れば、度合いはともあれ基本的にSEOとは一定以上の効果が得られるものです。見る限り、世の中に公開されているウェブサイトの大半は、SEOの基本的なことがキチンと実践できているとは言い難い状態である、というのが現実だと思います。
何か素晴らしいSEOの事例、素晴らしい技術、最新の動向などを知ることもとても大切と思いますが、まずは走り出しの段階で、当たり前にやった方が良いことを当たり前に実践できているか、ということがその後のSEOの成否を大きく左右することにつながると思います。
情報収集される際の注意として、主にリンク関連の話題、「上位表示対策」についての話題などでインターネット上にある情報は玉石混交、かつ内訳は石が大半という印象ですので、情報の取捨選択に自信がない方や相応のリスクを負えない方、そもそもどういうリスクがあるかがよく分からないという方は、何かしらの根拠がない限りはあまり参考にされないほうが今は無難だと思います(SEO関連の書籍につきましても良著とそうでないものは同様に分かれる、という印象です)。
最後に、今後も定期的にSEOセミナーは開催します(直近では3月に別テーマで開催させて頂く予定です)。基本的にはこうした基礎的なセミナーは無料で開催するスタンスですが、夏あたりに少し突っ込んだテーマで有料のセミナーも開催させて頂く予定ですので、その際には改めて告知させて頂きます。
と、今回の記事は比較的堅苦しい感じで終わらせて頂きます。このブログにつきましても、基本的には若いメンバーを中心に(今度こそ)継続的に更新していく予定ですので、引き続きよろしくお願い致します。
文責:ヴォラーレ株式会社 土居