テトラ・アビエーションの空飛ぶクルマ(eVTOL)実機が東日本大震災・原子力災害伝承館で常設展示

テトラ・アビエーションの空飛ぶクルマ(eVTOL)実機が東日本大震災・原子力災害伝承館で常設展示

福島ロボットテストフィールドで試験飛行中のMk-3

テトラ・アビエーションは2月23日、垂直離着陸航空機(eVTOL)の「Mk-3」(マークスリー)が「東日本大震災・原子力災害伝承館」(福島県双葉郡双葉町大字中野字高田39)において、常設展示されると発表した。同施設の「復興への挑戦」コーナー改修にともなうもので、展示期間は2022年2月23日から2年間の予定。展示機体は写真撮影可能。

Mk-3は、テトラ・アビエーションが2018年から開発し、2020年2月開催の国際個人用航空機開発コンペ「GoFly Final Fly Off」において受賞した機体。同コンペで飛行した実機を展示する。また同社は、福島ロボットテストフィールド開所時から入居しており、このMk-3を使った飛行試験を行ってきたという。

同社は現在、次期機体「Mk-5」を開発し、福島ロボットテストフィールドにおいて飛行試験を行っている。引き続き、福島県をはじめ日本における航空産業の発展のため、航空機メーカーとしてより良い製品の開発に尽力するとしている。

2018年設立のテトラ・アビエーションは、空飛ぶクルマと呼ばれる垂直離着陸航空機(eVTOL)を開発するスタートアップ。今後、まずは個人利用としてのeVTOLを開発・販売し、購入者からのフィードバックを基に量産型eVTOLの開発を行い、2025年に開催される大阪万博での飛行など2拠点間移動サービスを行うための機体をリリースしたいとしている。

テトラ・アビエーションがアメリカで試験飛行中の空飛ぶクルマ・新型eVTOL「Mk-5」の飛行動画を公開

テトラ・アビエーションがアメリカで試験飛行中の空飛ぶクルマ・新型eVTOL「Mk-5」の飛行動画を公開

個人向けeVTOL(電動垂直離着陸航空機)を開発するテトラ・アビエーションは10月7日、アメリカで試験飛行中の新型機「Mk-5」(マークファイブ)の飛行映像をYouTubeで公開した。この航空機はすでに予約受け付けを始めており、2022年末ごろから順次出荷される予定。

Mk-5は、2021年9月に米連邦航空局(FAA)より試験飛行用の特別耐空証明証と、米国内の空域の飛行を許可する飛行許可証を取得し、カリフォルニア州バイロン空港で試験飛行を行っている。

7月にアメリカで開催された航空機イベント「AirVenture OSHKOSH 2021」で、テトラは実機を初公開し、予約の受け付けを開始した。Mk-5は、個人で飛行機のキットを購入して組み立て飛行を楽しんでいる愛好家をターゲットにキット販売されるが、日本でも購入は可能とのこと。今回の販売で、利用者からのフィードバックを得て量産型を開発し、2025年開催予定の大阪万博で2拠点移動サービスを行う機体を準備したいとテトラでは話している。

空飛ぶクルマ「Mk-5」開発のテトラがアメリカで試験飛行のための許可証取得

空飛ぶクルマ・eVTOL「Mk-5」開発のテトラがアメリカで試験飛行のための許可証を取得

空飛ぶクルマ(垂直離着陸航空機・eVTOL)「Mk-5」の開発を進めるテトラ・エイビエーションは9月2日、米連邦航空局(FAA)より「Mk-5」の試験飛行用の飛行認可を受け、カリフォルニア州での無人飛行試験などを開始したことを発表した。

今回取得したのは、航空機の機体の安全性や環境保全のための技術的基準への適合を示す耐空証明のうち、試験飛行用の特別耐空証明証と、米国内の空域の飛行を許可する飛行許可証。カリフォルニア州のバイロン空港での飛行が認められた。これにより、日本でも、国土交通大臣の許可を都度受けることで、試験飛行ができるようになるとのこと。

テトラは今後、Mk-5の無人飛行試験を行い、有人飛行試験を行った後に、キットプレーンとして販売を開始する。アメリカでは飛行愛好家が飛行機をキットで購入し、自分で組み立てて飛行を楽しむ文化(ホームビルド機)があり、テトラはまずそうした愛好家にMk-5を販売し、そのフィードバックを受けて量産型の開発に入ることにしている。現在、Mk-5キットの先行予約を受け付けている。引き渡しは2022年末に開始予定。

Mk-5は個人向けのeVTOL機となるが、2025年の大阪万博では、2拠点間の移動サービスのための機体をリリースしたいとテトラは話している。

テトラが「空飛ぶクルマ」eVTOLの新機種「Mk-5」を米国で一般初公開、コンセプト動画も

テトラが「空飛ぶクルマ」eVTOLの新機種「Mk-5」を米国で一般初公開、コンセプト動画もテトラ・アビエーションは7月28日、世界最大級の航空ショー「EAA AirVenture Oshkosh 2021」(エアベンチャーオシュコシュ)において、「空飛ぶクルマ」とも呼ばれるeVTOL(垂直離着陸型航空機)の新機種「Mk-5」(マークファイブ)を7月26日に一般初公開したと発表した。合わせて予約販売も開始した。

今後、個人顧客向けに40機ほどの予約を獲得し、予約から1年後のデリバリーを実現する。また、米国においては、プライベートパイロットライセンスを持つ富裕層向けに販売することで顧客コミュニティを形成し、ユーザーとともに次世代eVTOLを開発し、量産へつなげる。引き続き日米の開発拠点を行き来し、資金調達をしながら開発を進めるという。

同社は、2020年2月に米国で開催された国際航空機開発コンペ「GoFly」において唯一の賞金獲得チームとしてディスラプター賞を獲得し、その後1年をかけてMk-5を開発した。Mk-5は固定翼に32個のローターにより垂直方向へ飛行し、尾翼にある1個のローターで水平方向への飛行を行うeVTOLとなっている。32個のローターのうち4つが故障した場合でも安定した飛行を行えるそうだ。

なお、現地時間7月31日8時30分(日本時間7月31日22時30分)からEAARadioへの出演も決定している。こちらのラジオはラジオアプリTUNEINを利用することで、日本からも視聴可能。

テトラが「空飛ぶクルマ」eVTOLの新機種「Mk-5」を米国で一般初公開、コンセプト動画も

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2021年7月、福島ロボットテストフィールド屋内飛行場にて撮影

テトラが「空飛ぶクルマ」eVTOLの新機種「Mk-5」を米国で一般初公開、コンセプト動画も

Mk-5製品仕様。現行はSN2、次機がSN3

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カテゴリー:モビリティ
タグ:eVTOL / 電動垂直離着陸機(用語)テトラ・アビエーション(企業)日本(国・地域)

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これまでもテトラ・アビエーションは、福島ロボットテストフィールドでの試験飛行を行ってきた。今後は、2025年の大阪万博、2030年以降の「エアモビリティ」の実用化に向けて南相馬市と連携し、試験飛行の継続と、次世代エンジニアの育成を強化するという。

「Mk-5」10分の1の模型

テトラ・アビエーションは、7月26日からアメリカで開催される航空機の展示会「EAA AirVenture Oshkosh 2021」に「Mk-5」の実機を展示(ブース番号647)し、2022年の引渡を前提に、アメリカでの予約販売を開始する。当面は、アメリカの現行法に基づく形で、オーダーメイドキットとして販売し、ゆくゆくは日本でも自家用航空機としての販売を目指す。

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